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祐樹せつらのお金・ビジネス・投資に強くなる話 Vol.21:国債

「国債」の重要ポイントをまとめました。お金・ビジネス・投資にお役立てください。


🌟財務省にとっても国債の発行は慎重な判断が求められる

財務省の国債担当者は政府の最大利益になるように国債を発行する必要がある。
たとえば短期金利が安いときは短期債、長期金利が安いときは長期債を出す方が利払いは少なくなる。

🌟日本銀行は民間金融機関から国債を買う

政府(財務省)は民間金融機関に国債を売る。
日銀は民間金融機関から国債を時価で買う。
実際にはお金を刷って国債と交換する。
なお日銀は政府から直接国債を買うこともある(日銀引受け)。
限定的ではあるが毎年行われている。

🌟日銀はお金を刷ることができる唯一の機関

ただし単にお金を刷ることはできない。
何かと引き換えにお金を刷る。
たとえば民間金融機関が保有する国債を、お金を刷って交換する(買う)。
これは量的緩和(買いオペレーション)と呼ばれる日銀の金融緩和政策の一環である。

🌟日銀の量的緩和の流れ

日銀が民間金融機関から国債を買う。
その代金は各金融機関の日銀の当座口座に振り込まれる。
そのお金を増やすために金融機関は企業に積極的に融資する。
金利が下がり、企業も積極的に借りる。
世の中に出回るお金が増えることにより日銀は物価UPや景気UPを期待している。

🌟日銀は「国債で得た利子収入」を政府に上納している

日銀は民間金融機関から国債を買う。
国債は政府の借金なので、日銀は政府から利子がもらえる。
しかしその利子はまるごと政府へ上納することになる(国庫納付金)。
なぜなら日銀は政府の子会社だから。

🌟日銀は日本政府の子会社である4つの理由

理由1.日銀には政策の独立性があるが、政府がとる大きな方針に従って金融政策を行なう。
理由2.日銀のトップ人事は国会の同意を得て政府が行なう。
理由3.予算も政府が握っている。
理由4.会計的にも政府が日銀の過半数の出資証券の所有者である。

🌟日銀が国債の利子を政府に上納するのは日銀が政府の子会社だから

子会社から親会社には上納金(出身に対する配当)が納められるもの。
よって日銀が得る国債の利子収入(通貨発行益)は国に納めるお金(国庫納付金)になる。
ちなみにこのお金は政府からみれば「税外収入」と呼ぶ。

🌟日銀当座預金の「超過準備金」とは

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