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会社設立1周年/ミッション・ビジョン・バリューができるまで

こんにちは、株式会社Challenge Fund(株式会社チャレンジファンド)代表の根本です。今回は法人一年目のリアルな話、組織化を進めるにあたって最も重要になったことを書きます。「ミッション・ビジョン・バリュー」。この3つを決めることで、会社の目指したい姿、手段が明確になりました。その決まるまでの思考の過程もとてもいい経験になりました。

以前のこちらの記事(リンク先参照)その後の話になります。
起業1ヶ月で組織化へ(前編)2020.1.23
起業1ヶ月で組織化へ(後編)2020.2.7
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・初めまして。根本雄輝です。

正直いうと僕はもともとミッション・ビジョン・バリューというものをまったく重要に思っていなかったんです。企業ホームページには当たり前にあるものだよね、程度の認識でした。ところが後々これがとても重要なものだと考えを改めました。

設立半年後のもやもや

2020年4月、組織メンバーが4~5名になった頃です。僕はもやもやしていました。メンバーは頑張ってる、僕も頑張ってる。でも何かがうまく運ばない。営業メンバーは業務委託契約です。彼らを指導しながら育成も目指します。そのやり方を知った周りの人からは「業務委託×育成の形態はうまくいかないよ。業務委託はプロに依頼するもんだよ」という声もありました。でも僕は挑戦したい人をサポートしたい、だからこの形態を決めたし、何とかなると思っていたんです。しかし実際は、指導もサポートも育成も、うまくいっているようないっていないような、行き詰まりを感じる場面が出てきました。

ミッション・ビジョン・バリューって?

7月。自社のコーポレートサイトの制作準備が始まりました。サイトに掲載する会社概要、サービス紹介、ミッション・ビジョン・バリュー、僕のメッセージなど、素材としての文書作成に入りました。それまでミッション・ビジョン・バリューってただの横文字だと思ってて、どの会社も当たり前のようにホームページに載せているから、同じように決めて載せればいいんでしょ、と考えてました。重要性をまったく感じてなかったんです。たまたまコーポレートサイトを制作することになって素材として必要になったから、じゃあ参考までに他社を調べてみようか、ということで情報を集めました。

参考にしたサイトの一部です。
ビジョン・ミッション・バリューとは?作り方や事例をみてみよう
もしも桃太郎がミッション,理念,ビジョン,バリューを説明したら
スタートアップ50社のミッション・ビジョン・バリューをまとめてみた

桃太郎の例えがわかりやすかった!


あ、もしかしてすごく重要?本気で考えないとまずいかも?と焦りました。これまでは日頃から僕の想いや方針をメンバーに伝えまくっていたので、ミッション・ビジョン・バリューを定義付けしなくてもやってこれていたんです。その一方で、僕がどんなに思いを伝えても伝えても、うまくいっていない面も感じていました。

そういえばなぜ自分はミッション・ビジョン・バリューを軽くとらえてるんだろう。
ミッション・ビジョン・バリューって言葉自体が、なんだかわかるようでわからない。単語からなんとなくイメージが浮かぶのかもしれません。じゃあミッション・ビジョン・バリューとは何か具体的に説明してよと言われたら、わからない用語の代表格でした。やりがちなのが「この企業のミッションはこれね。あ、そもそもミッションってなんだっけ」ミッションって何?の意味を調べてから、その企業のミッションの意味を調べるかというと、そんな2段階の行動はしませんでした。

ミッション・ビジョン・バリューは単語からのイメージがなんとなく浮かぶからわかったつもりになっていて、定義をきちんと調べたこともなくて、企業のミッションを見たときに、そもそものミッションの定義がわかってないから企業のミッション・ビジョン・バリューもふわっとした状態にしがちだと気づいたんです。理解したつもりになっていたけど本質を理解していなかったかもしれない。まずミッション・ビジョン・バリューという用語自体をわかりやすくして自分が腑に落ちないといけなかったんです。

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※出典元:ビジョンとは。ミッションとは。バリューとは。経営理念とは。わかりやすく解説


ミッション・ビジョン・バリューを自分の腑に落ちる言葉で定義付けしてみた。

ミッションは「存在意義」
ミッションという単語のイメージは超抽象的だから日本語で明確に説明しないといけない。

ビジョンは「経営ビジョン」
ビジョンの意味は「理想像、未来像、展望」ビジョンだけ見ちゃうとふわっとしたイメージになりそうだから、日本語で「経営」をつける。

バリューは「行動指針」
バリューもそのままだとピンとこない。いろいろ調べて行動指針にたどり着きました。

言い換えることでが明確になったので用語が説明できないってことはほぼなくなるだろうと思います。
存在意義とは?なんで存在しているのか、ってすぐわかるだろうし、行動指針とは?何を行動の基準としてるのかってことだし、経営ビジョンは具体的な表現をすることが多いから内容を見ればこの企業はこういうことしたいんだな、と目指すものを認識できます。

僕としては「行動指針」に一番ビビビッと発見がありました。なぜかというと、もやもやを感じていた組織の課題に対してどうしても解が見つからなかったから。「業務委託×育成」システムはうまくいかないと感じ始めてたから。もしかしたら行動指針が定まればうまくいくんじゃないか。

起業一年目としては自分がこれまで得た知識や経験をメンバーたちに教えているけれど、メンバー自身も社会人経験のなかで結果を出してきているからプライドもあるし、自分の考えもあります。こちらがいくら実例を見せたりアドバイスしても、なかなか伝わらなくてもどかしく感じることもありました。

僕が大事にしていることの1つに「圧倒的なスピード感」というものがあります。メンバーもそれぞれ自分のスピード感で結果を出しています。それぞれ自分のスピード感でいいと思う部分もあるけど、僕としてはまだまだ足りない、もっとできるはずだから求めたい。

そこで行動指針が必要だったんです。今まではルールがなかったから、みんな全力で仕事をしているのに、方向性がバラバラで何かが違うと感じていました。軸となる価値観がなかったのはものすごく大きな要因だったんです。行動規範として「チャレンジファンドではこういう行動を当たり前に実行するよ」と決めたことによって、前は僕1人の価値観と経験の押し付けと思われていたかもしれないことが、会社としてのルールだからみんなやろう!って言えるようになって、バラバラだったベクトルがそろうようになってきたと感じています。

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7つの行動指針

行動指針が決まったことによって物事への取り組み方が定まりました。いくつか紹介すると「期待を超えるアクションスピード」という行動指針があります。スピードと言っても、ただただ速く行動すればいいという意味ではありません。自分から見た自分の中の速さではなく相手の視点から見た速さ、相手の期待を上回るスピードで行動することを意味しています。自分ではものすごく速く行動してると思っていても、それはあくまでも自分基準。他のメンバーから「それって相手から見たら遅くない?」という指摘が共通言語で言えるようになりました。これってものすごく大きな変化。

「圧倒的であり続ける」に関しては、自分はアウトプットし続けてる、頑張ってるって言ってても自己満足だけの可能性もあります。相手や周りが認識していなければ単なる独りよがりでしかありません。行動指針にしたことで他のメンバーから「それって相手の期待値を上まわってなくない?」と自然に話し合えるようになりました。ちょっときつい言い方になっちゃうんだけど、やっぱり自分の頑張りを過大評価してしまうのは人間よくあると思うんです。でもプロである以上は頑張ってる途中部分より結果を出し続けることの方がが大事なんですよね。

「直接コミュニケーション重視」については、人が複数集まればネガティブな意見が生まれるのも仕方ないかもしれません。ネガティブな意見を持ってもいい、前向きに行動指針に入れることによって無意味な衝突が避けられるようになりました。ご興味ある方はよかったらご覧ください。

株式会社Challenge Fundコーポレートサイト
WHO WE ARE(代表メッセージ/存在意義・経営ビジョン・行動指針)

起業一年目のリアル

この数か月間、ミッション・ビジョン・バリューを調べて決めるまでの過程は大きな学びでした。自分のとらえ方も変わり、メンバー全員での話し合いもそれぞれに変化をもたらしたと思います。

気づき1:価値観をそろえる

全員でワークショップを行って認識を深めました。僕からはチャレンジファンドってどんな会社で、何を考えているか、会社のミッション・ビジョン・バリュー、KUROKOのミッション・ビジョン・バリューを説明して、それに対して全員で話し合いをしました。それぞれバラバラ頑張ってるだけでは、組織はうまくいかないんだなっていう気づきでもあったんです。最高の個の集合体だけでは、組織として成り立たないんだなってことがわかりました。これからの組織運営もみんなですり合わせることで、1つの方向に向かっていけると感じています。

一人ひとりの価値観は違うからこそ、わかり合うことが大事。恋人同士でも組織でも同じです。お互いに頑張っているのにうまくいかないのは、価値観が違うからゆえに方向性も異なるからです。お互いの違いを認め、チームとしての価値観をそろえることが重要だったんです。

気づき2:ミッション・ビジョン・バリューの意義

「この人って先々何を目指してるの」「この会社って一緒にいたらどんないいことがあるの」というのを見せてあげるのがミッション・ビジョン。こんな考え方を大事にして、こうやって登っていって、その先にはこんな世界が待ってるよ。ミッション・ビジョン・バリューを全員で話し合うことで、自分の会社が短期的にはこう動きたいんだな、長期的にはこうなっていきたいんだな、その一部として私たちがいるんだな、メンバー1人ひとり認識することで一体感が生まれたと思います。

目の前だけ頑張ってもゴールを知らないと、違う場所へ行きつくかもしれない。ゴールだけ示しても、方向性が一致しないと道のりがバラバラになるから、目の前の行動する価値観も示さないといけない。

全員ワークショップではディスカッション後に1人ずつ発表を行いました。言葉にすることによって思考が明確になったと思います。あれから1ヶ月以上が経ちますが、みんな以前に比べて行動が変わりました。
といっても時間が経つと徐々にモチベーションにばらつきが出てきますから、そこはコントロールしてあげないといけませんね。

うまくいったと感じた矢先、次の課題が出てきてところです。人と組織の悩みは尽きないってよく聞きますが、今まさに感じています。

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※麻布十番オフィスにて撮影

ミッション・ビジョン・バリューは深いです。紆余曲折あったこの過程を経て本当によかった。ホームページには箇条書きで掲載しますが、1つ1つが決まるまでに意味と経緯があります。今では他社のものを見ると、決定するまでの道のりや言葉に込められた思いを想像するようになってメッセージを噛みしめるようになりました。

設立一年を振り返って書きたいことはたくさんありますが、今回はミッション・ビジョン・バリューの作成を通して、僕にどんな思考の過程があったのか、組織がどう変わり始めたかについて書いてみました。誰かのお役に立てる部分があるとうれしいです。

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根本雄輝:株式会社Challenge Fund(株式会社チャレンジファンド)代表取締役/CEO。2019年12月に会社を設立し、人事・採用・組織構築などの人事顧問サービスを提供しています。このnoteは事業の紹介や組織論、日々の雑記などを記しています。
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*自己紹介「初めまして。根本雄輝です」
https://note.com/yukinemoto0324/n/nb15e1187cdc6

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