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観光地は少ないけれど【バングラデシュ旅行記7】

こんにちは!yukiです。

今回は、
バングラデシュ旅行記の7回目です。

図らずも、
2人の対照的なおじさん
登場してくる回になりました。

日本語を操る紳士的なおじさんと、
押しの強い粗野なおじさん。

観光地は少ないけれど、
楽しいことはたくさん起こります。

バングラデシュの情景を
楽しんでいただけると嬉しいです。


日本語を操る紳士なおじさん


1泊2日の船旅の最後に辿り着いたのは、
何の情報もない川沿いの小さな村でした。

船のデッキから桟橋に下り、
陸に上がると、途端に声をかけられます。

「おい!どこから来たんだ?
 これからどこへ行くんだ?」

客引き…?
いや、これは単なる
好奇心からの質問っぽい。

ちょうどいいので、
これから行こうとしている町への
行き方を聞いてみます。

話していると、いつもどおり、
人が集まってきます。

村の男性たち


「君が行きたいバゲルハットへのバスは、
 この道をまっすぐ歩いて、
 川を船で渡った先から出ているよ!
 気をつけてな!」

ありがとう、と手を振り、
こぢんまりとした集落の中を歩いていきます。

村の子供たち

舗装はされていない道は、
土ではなく、砂浜のよう。

たくさん声をかけられるんですが、
都会の人とはまた違った雰囲気です。

赤ちゃんとパパ

のんびりしているというか、
あたたかみがあるというか。
とても居心地がいい感じ。

船に乗る2人の男性


村の外れまで来たところで、
なんと日本語が聞こえてきたのです。

「こんにちは!
 日本人ですよね?」

驚いて見ると、声の主は現地のおじさん
50代くらいでしょうか。

頭とひげをオレンジに染めていますが、
とても落ち着いた紳士的な雰囲気。

「そうです、日本人です。
 日本語話せるんですね!」

「ええ、日本に住んでいたことがあるんですよ。
 ちょっと座って、お話しませんか?」

せっかくの機会なので、
お話しさせてもらうことにしました。

日本語を喋れるおじさんと、お友達

仕事場にお邪魔しました。

座ると、チャ(紅茶)を出してくれます。

おじさんは、数年間、
東京の小売店で仕事をしていたそう。

「日本は、とても良い国でした。
 桜の時期は特に素晴らしいですね。
 いまのバングラデシュは、
 日本から沢山援助してもらってるので、
 感謝してるんですよ。」

お世辞もあるかもしれないけれど、
そう言ってくださると嬉しいですよね。

バングラデシュでは、
こちらが日本人だと分かると、
一層フレンドリーに接してくれました。

「nice country!」と、
感嘆の声を聞くこともしばしば。

外国を旅行しているとき、
現地の人にとっての自分は、
「日本人の代表」みたいなもの
です。

好意的に捉えられる行動をしたならば
日本の印象は良くなるし、逆もまた然り。

いつもその意識を持って
旅したいと思っています。

しばらくお話ししたあと、
おじさんは別れ際に言いました。

「バングラデシュは良い人が多いでしょう?
 でも最近は盗難とかも増えているんですよ。
 十分気をつけて旅してくださいね。」

「分かりました、気をつけます!
 楽しい時間をありがとうございました。」

周りに集まったきた皆さんともお別れし、
村を出て、未舗装の道をてくてく歩いていきます。

田舎道

ときどき出会う人は、
「どこ行くの?」と聞いてくれ、
「それならあっちだよ!」って
指さして方向を教えてくれます。

一本道ではあるのですが笑
間違ってないことはわかるので助かります。


ピカチュウの服を着た少年

バングラの田舎にも、
ピカチュウは生息しているようです。

川の風景

やがて、大きな川が見えてきました。
桟橋のところには、バイクや人が集まっています。
どうやらフェリーのようなもので渡るらしい。

そこには小さな売店があって、
ここでも手招きされ、
チャとクッキーを振る舞ってくれます。

茶屋の光景


「船が来るまで、しばらくかかるよ。
 座って待ってなさい!」

この日は、この小さな茶屋でも、

「日本から援助してもらって助かってるよ」

って言われました。

詳しくは知りませんが、
日本の機関か会社がこの地域の援助に
力を入れているのかもしれません。

やがて、真っ平な船がやってきました。
マリオとかにありがちな、移動する床みたい。

バイクも人も、その上に乗っかります。

船は手すりがないので、
ふらっとしたらバシャンです。
狭くてまとも撮れませんでしたが…

平らな船で川を渡る

対岸につくと、
目的地へのバスは
すぐに見つかりました。

情報の全くない土地でも、
何とかなるもんですね。

押しの強いおじさん


目的の町に到着したのは、
もうすっかり夕方。

バゲルハットは、
小規模な地方の町といった感じです。

観光名所の古い建築があるのですが、
それは明日行くことにしました。

宿を見つけて荷物を置き、
ご飯食べるかなー、と外へ出ます。

この町、大げさじゃなく、
10mおきに声をかけられます。
かつてない頻度。
そして手招きもされる笑

全てに対応していられないので、
にこやかに手を振って、
「あっち行くからー」って
ジェスチャーでやり過ごします笑

夕飯を食べ終わった頃には、
すっかり真っ暗。
それでもあちこちから声がかかります。

にこやかにスルーしてたんですが、
猛烈に手招きしてくるおじさんがいました。

勢いにやられて立ち止まってしまった笑
数人の仲間とチャを飲んでいます。

「こっち来いよ!チャ飲んでけ!
 ほら、早くこっち来い!」

暗闇のおじさん


写真、怖いですね笑
(左の方です)

おじさんはオートリキシャーの
ドライバーさんで、ちょっと粗野な感じ。

チャを淹れるお兄さん

お店のお兄さんがチャをいれてくれ、
話しながら飲んでいると、

「タバコ吸うか?はいよ。」

タバコを差し出してきました。

「いや、僕は吸わないので」

「何で吸わないんだ!
 吸ったことないのか?」

「ないです」

「そりゃいい!
 ここで初めて吸うわけだ!」


押し、つよっ。

まあ、いっか。
これも経験。


… ゴホッ

ぜんぜん美味しくない


しかし、皆さん大喜びでした苦笑

チャの店に集う人々


ちょっと衝撃を受けたことがあります。
少し明るいところに出たおじさんをみると、
口の中が真っ赤!!

思わず聞いてしまいました。

「口、どうしたんですか?!」

「ああ、これは“パン”。
 噛みタバコだよ。
 噛んでると赤いのが出るんだ。
 やってみるか?」

「結構です」

これは断固拒否しました。

市場で売ってた大きな葉っぱ、
そういえばパンって言ってました。
このために使うものだったのね。

オート力シャーにのるおじさん


「明日、観光に行くだろ?
 俺のリキシャー乗ってけよ!」

「うーん、行きたいとこ近いし、
 歩くので大丈夫です。」

「つれないなあ。
 明日もこの辺にいるから、
 見かけたら声かけるよ!」

「だから歩きますって笑」


人と関わるのは、疲れもするけど、
なんだかんだ楽しいのでした。
バングラの旅もあと少しです。




最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

それでは、今日も良い1日を!



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