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夜行列車と、旅仲間との出会い【ジョージア旅行記③】


こんにちは!yukiです。

今日はジョージア旅行記の3回目。

(ジョージア旅行記は、
 全部で5回の予定です!)

今回は、
楽しい旅仲間との出会いのストーリー
がメインとなります。

楽しんでいただけますように!



トビリシ最終日


首都トビリシを出て、
西部のメスティアという町へ
行くことにしました。

物価の安さと居心地の良さに、
トビリシで“沈没”する人も多いそうですが、
僕は合計3日間の短期滞在となりました。

20代前半だった当時は、

「とにかく動き回って、
 色々なものを見て感じたい!」

そんな未知への情熱に
突き動かされていたのです。

トビリシを出るため、
夜行列車のチケットを買いに
鉄道駅へ向かいました。

がらんとした駅の構内は寂しげで、
どことなく不安を感じます。

しかし窓口のお姉さんは
とても明るくて感じが良く、

「日本は、大好きな国のひとつなのよ!」

と嬉しそうに
微笑んでくれました。


夜行列車は21時45分発なので、
昼間は近郊の町に行ってみることにします。

ムツヘタという、
古い教会のある小さな町。

この町の3つの教会が、
世界遺産として登録されています。

いちばん大きな教会は、
スヴェティツホヴェリ大聖堂(長い!)。

石造りの大聖堂は荘厳で、
この日はお葬式が行われていました。


他の2つの小さな教会にも、
神聖な雰囲気が漂っています。

アルメニア正教ジョージア正教
建築やイコン(宗教画)が似ているので、
だんだんと見慣れて感動は薄れてきました。

とはいえ、やはり神聖な空間は、
気持ちがキュッと引き締まるもの。

教会のおかげで心が澄みわたったので、
トビリシに帰ることにします。

バスを待っていると、
同じ停車場に座っていた
2組の家族に声をかけられました。

言葉は通じないのですが、
どこから来たのと(たぶん)聞かれたので
日本と答えると、

「ヤポン?!」

とお父さんたちの
テンションが上がっていく笑

すごくフレンドリーで、
両側から肩組まれて
一緒に写真撮ったりしました。

なんだか、
親日な人が多いのかな。
嬉しいことですね。

お子さんたちも可愛かった〜!


些細な出来事だけれど、
とても心があたたかくなりました。

こういう記憶こそ、
心に深くきざまれて、
宝物になっていくように感じます。

夜行列車と、旅仲間との出会い


夜になり、
夜行列車へ乗り込みました。

最後に乗った夜行列車はインドだったので、
こちらは車内が綺麗でびっくり!

安いクラスだったので、
2段の寝台が2つ付いた4人部屋です。

列車が走り始め、
首都トビリシを離れていきます。

トビリシは綺麗な面もあるものの、
ほの暗い空気も漂っているように感じました。

物乞いが多かったり、
どこか雑多な雰囲気だったり、
憂いを湛えた表情だったり…

でも、不思議と、
居心地が良いのです。

根なし草生活をしている
自分を受け入れてくれるような、
懐の深さがある街だと感じたのでした。

だからこそ、深みに落ちると
抜け出せなくなるのかもしれませんね…



早いうちに車内の電気は消え、
心地よい振動に揺られながら
眠りに落ちました。

寝床は、とても快適かつ静かで、
いちど暑くて目が覚めた以外は
朝までぐっすり眠れたのでした。


翌朝6時05分

きっかり予定通りの時刻に
西部の町ズグディティへ到着しました。

ここから、
山奥のメスティアを目指します。

列車を降りると、
辺りはまだ薄暗い。

春の夜明け前の冷たい空気を
全身に浴びながら、身体を伸ばします。

駅のホームから外へ出ると、

「メスティア行くか?!」

すぐさま乗り合いバスの
運転手さんに声をかけられました。

メスティア行く手段、
これから探そうと思ってたのに、
イージーすぎる汗


マイクロバスに乗ると、
同じ夜行列車に乗っていたと思われる
旅行者が3人いました。

欧米人っぽい男性が1人と、
女性が2人。

僕も合わせて、
この20人くらい乗れるバスに4人…

今回の夜行列車には、
メスティアに行く人が
少なかったようです。

運転手さんが言いました。

人数が足りなくて出発できないんだ。
 人集めるから、その辺で待っててくれ。
 9時くらいに戻ってきて。」

バスに荷物を置いて、
私たち4人は外に出ます。

空が白み、
夜明けが近づいていました。

「・・・どうする?」

「地図によると、
 近くに公園があるみたいだわ。
 そこに行って時間潰しましょう」

歩きながら、
お互いに自己紹介しました。

オーストラリア人のマイク

2人で旅行している、
ロシア人のビクトリアアンナ

昨晩、雨が降ったらしく、
濡れた道路が早朝の淡い光を反射し、
草木にはキラキラと水滴が付いていました。

少し歩いて公園につきましたが、
ビクトリアとアンナが不満を述べはじめます。

「9時まで待つのって、長すぎない?
 時間がもったいないわ」

「ホント、馬鹿らしいわね。
 タクシーにしたほうが良くないかしら」

「さっき、タクシーだといくらか聞いたの。
 4人なら、5ラリ(約300円)高いだけよ。
 ねえ、タクシーで行かない?

マイクと僕も、
「うん、そうしよう」
と同意します。

さっそくバスに戻ると、
例の運転手さんも、

「あぁ、タクシーの方がいいよ!」

と気にするそぶりもありません。
集めるの面倒なのかな?笑

ジョージアはロシア語がかなり通じるので、
ビクトリアが電話で調整してくれます。

結局、メスティア行きの
別の乗り合いバンが見つかり、
それに乗っていくことになりました。

山奥のメスティアへ


走り出した車の窓からは、
広大に広がる緑の平地を
雲が低く流れるのが目に入ってきます。

美しい風景の中をバンは進み、
道は曲がりくねった山道へと
変わっていきました。

ときどき、遥か高いところに
氷塊のような白い山々が
姿を見え隠れさせていました。

やがて景色がひらけ、
塔のような建造物が見えてきます。

メスティアに到着したのでした。

中心部で車を降りました。

すぐさまエリザベスが、

「泊まるところ探しましょうか」

といいます。

バンに乗っている間、

「今日の宿決まってる?」

って聞かれてましたが、
いつの間にか、
皆で泊まることになっていたのです。

いや、もちろん良いんですが笑

マイクが耳元でささやきます。

「俺たち、ロシア語わかんないし、
 ここはロシアンガールに任せとこうぜ」

「そうだね笑」

仕事が早いエリザベスのおかげで、
町外れのゲストハウスから
お迎えの車がやって来ました。

あっけなく、手頃な価格で
良さげな宿が決まってしまった。
エリザベス様!ありがたすぎます。

宿の母家は、かなり広くて綺麗。

私たちは2段ベッドが2つ入った
小さな離れを貸し切りました。

荷物を置いたら、
紅茶をいただいて一休み。

アンナが煙草を
吸いながらつぶやきます。

「あー、お腹減った。
 町にランチ食べにいきましょ」

「さっきの広場に、
 お店があったよね」

こうして、
皆との数日間の旅
始まったのです。


エリザベスは、リーダーシップ抜群。
煙草を吸う姿がカッコ良いお姉さんです。
バシバシ行動して引っ張っていきます。

アンナは感情で行動するタイプ。
可愛い顔してヘビースモーカー。
口が悪いけど、根は優しいです笑

マイクは、イケてる細身のスポーツマン。
協調性ばっちり、明るい爽やかタイプ。
「オーマイガー」が口癖。笑

次回から、
彼らと過ごした数日間を
書いてみたいと思います。

お楽しみに!




最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。

それでは、今日も良い1日を!


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