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家を継いで始めたモバイルハウス制作:枠組編

父の病死をきっかけに兼業の米農家と、建具屋の曽祖父、大工の祖父、建築士の父という家のDNAを継ぐと決めた結果生まれた『米の移動販売車兼モバイルタイニーハウス作りプロジェクト』。

制作過程の記録も、第三弾。前回の窓作り編に引き続き、今回は枠組み作り編です。

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前回の窓作り編の最後において、大ふたつ、中ひとつ、小ふたつの窓を制作し、これをモバイルハウスのどこにどう配置していくかを考える事になりました。

軽トラの荷台に積む場合、このハウス制作にはいくつかの制約があります。

まず、ハウスそのものは荷台に載る「荷物」扱いとなります。

しかし、その荷台に載る荷物にも重量制限、サイズ制限があり、モバイルハウスの使い心地を重視しすぎてあまりにも重く大きくすると制限をオーバーしてしまいます。

そのため、いかに軽く丈夫に作り上げていくかが、今回のハウス制作の焦点となる訳です。

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まず、荷台から後ろに多少はみ出すくらいならOKとのことですが、走行中に落ちる、ズレる、なんだか収まりが悪い……という理由から、すっきり荷台に収まるサイズにしました。

これでも、身長171cmの私が寝転べる程度。幅はダブルベッド程度なので、よほど長身の方でなければ快適に過ごせるかもしれません。

続いて、上記の制限を加味した上で、枠組み制作についてです。

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窓をめちゃくちゃ広く取りたい!というニーズを最大限反映した窓のレイアウトですが、明らかにバランスが悪いです……。

縦に組む角材の位置も偏りがあり、強度的にも怪しい。また、大窓ふたつを活用している事で窓を固定する部位にも負荷が大きくなりそうです。

……このレイアウトはやめておく事にしました。

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いろいろ考え、ハウス両サイドの窓はこのようなレイアウトにすることにしました。

これで、いよいよ枠組み制作に移っていけます。

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角材を加工する位置を正確に把握するため、設計図を準備。メジャー、差し金、鉛筆を活用し、角材に加工するべき箇所に印をつけていきます。

ミリ単位以下の計算や印をつけるとなると、なかなか集中力を使う作業です。

しかし、これもまた怠れば仕上がりに影響してしまいます。角材が嵌らない、歪むとなれば、全体の強度にも影響してしまいます。妥協はできません。

設計と資材の加工をしながら、世の建築家の皆さんや大工の皆さんの技術の高さやお仕事への尊敬と感謝が高まっていくようです。

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すべての部位の木材の分類と加工を済ませ、ようやく枠組みの組み立てに入れそうになってきました。

角材それぞれが経年や素材の違いがあってか色や質感が微妙に異なり、良い味を出しています。

今回のモバイルハウス制作は言ってみれば、大がかりな実家の片付けであり、廃材アート作りでもある訳ですが、その不揃いさも楽しみながら制作を進められているように思います。

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こうして揃ってきた部品を枠組みの形に並べてみると、改めて祖父や父の遺してくれたものへの感謝も湧き上がってきます。

工房のコンクリートの床は、資材を地上に対して並行に置くのに最適で、後々の作業であるビスの打ち込みも垂直に行うことができます。

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さあ、組み上げていきます!いよいよ、それらしい形になってきました。

組み上げの際には、角材同士を挟んで固定するプランクという器具を最大限活用します。

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以前作った土台と、今回組み合わせたパネルをビスで固定します。さらに、パネル同士もビスで固定していきます。

インパクトドライバーで打ち込むビスも、25mm、40mm程度の短めのものから65mm、75mmの長めのものまで、部位に分けて使い分けます。

何本も打ち込んでいると、握力もギリギリになってきました。やはり、大工仕事は体力や基本的な筋力は欠かせないようです。

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さあ、これで枠組みの完成です!だいぶ、完成形の姿が見えてきました!

次回は、屋根張り、壁張りへ!といきたいところですが、その一歩前の屋根作りに入っていきたいと思います。


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大森 雄貴 / Yuki Omori
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