家を継いで始めたモバイルハウス制作:窓編
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家を継いで始めたモバイルハウス制作:窓編

Yuki Omori

父の病死をきっかけに兼業の米農家と、建具屋の曽祖父、大工の祖父、建築士の父という家のDNAを継ぐと決めた結果生まれた『米の移動販売車兼モバイルタイニーハウス作りプロジェクト』。

制作過程の記録も、第二弾。前回の土台編に引き続き、今回は窓作り編です。

窓編?枠組みを組んでいくんじゃないの?と前回の記事もご覧いただいた方は思われたかもしれません。

自分も、そのつもりでした。

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このように資材を切り出して組み上がったときのイメージを想定していたのですが、このとき、やはり窓は欲しいな、と思っていました。

参考にさせてもらったYouTubeチャンネルの事例でも、窓を取り付けて換気や日当たりをよくする工夫がされていました。

せっかくなら自分も、広い窓を作ってハウス内でも快適に過ごしたいと思っていたのです。

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ではいざ、枠組みを作っていこう!となると、困ったことが起こりました。

「窓のサイズと位置が決まらないと、枠組みを作れない……。」

漠然と窓は制作過程の後半に作ろうか、と考えていましたが、窓の位置は枠組みの資材の位置を決める重要な役割を担っていました。

窓にはホームセンターで購入したアクリル板をそのままのサイズで使うアイデアをイメージしていたのですが、窓用のスペースが狭くなりすぎると、アクリル板の加工までして窓のサイズを調整しなければならない……。

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しかも、ミリ単位で正確に設計と切り出し、組み立てをしなくては、後々歪んで窓が嵌まらなかったり、ということも想定できる。

翻って、窓用のアクリル板のサイズにあった窓作りと、その窓のサイズに合った枠組み作りをする、という順番が浮かび上がってきました。

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仕方がないので、枠組み用の資材は各部ごとに縛っておき、先に窓の制作に入る事にしました。

制作に入る事にしました、と言っても、窓作りなんて初めてですので、どんな風に作れば良いのかも試行錯誤の連続です。

「要は、窓用の枠組みにガラスの代わりとなるアクリル板が挟まれば良いのだ」

と考えていたので、初めは厚めの資材にアクリル板用の溝を彫ってやろうと考えました。

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ただ、ここでも問題が発生しました。

アクリル板の厚さは3ミリなのですが、いざ彫った溝にアクリル板を嵌めようとすると狭すぎて入らない……。

また、そもそもの自分の丸鋸の技術的な課題で、溝がそもそも斜めに走っていたり、修正しようとしたら溝が広くなりすぎてアクリル板がグラグラしてしまったりと、手戻りが多く、一向に先に進めなくなってしまいました。

「これは、アプローチの仕方を変えなくてはいけない」

そう考え、細長い資材でアクリル板を挟む、というシンプルな方法に落ち着き、この方向性で窓枠作りをしていく事にしました。

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さて、アクリル板を挟む方法は決まったのですが、その前にやはり技術的課題が立ちはだかります。

資材を斜め45度に切ろうとすると、微妙なズレが発生してしまうのです。

きれいに角材の角度が揃わなければ、図のような長方形の窓枠にはならず、平行四辺形だったり、台形のような歪な窓枠ができてしまいます。

これでは、既製品のアクリル板が嵌る訳がありません。

細かい刃の入れる位置を修正しつつ、最後はヤスリで削り、窓枠用の角材を仕上げていきました。

何度も何度も斜め45度の角度で角材を切っていると、うまく切れる確率が上がってきました。

そのとき、角材はきれいな45度の角度に仕上がっているのですが、同時に45度に切れたときの一辺の長さにも惹かれました。

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数学で習った話題ですが、一辺が1の正方形があった場合、対角を線で結ぶと二つの二等辺三角形が現れます。その三角形の辺の長さの比は、1:1:√2です。

この√2(=1.414...)という存在が、まさかDIYの最中に何度も何度も意識されるとは思いませんでした。

丸鋸で角材を斜め45度で切り込んだとき、確かに斜めの辺がやや長く感じられ、角材同士が窓枠として噛み合った時には美しい正方形が見えたり、二等辺三角形が見えたりと、そんなことばかりを途中から考えていました。

まさか、中学、高校の数学がこうして何かを組み立てる時にここまで重要なものだとは、こうして体験してみないとわからなかったなぁ、と感じます。

また、父の昔を知る父の友人が、

「あいつは本当に独立してから細かいところにもキッチリ目がいくようになった」

というエピソードも思い出されました。

父もまさか建築における数学的な美しさを感じていたのだろうか……?

いや、まさか。

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さて、仕上げた角材を噛み合わせ、アクリル板を嵌め、最後にビスと釘を打ち込んだら窓の完成です!

頭も身体も使って疲れたからといって雑に仕上げようとしたら、アクリル板が傷付いたり最悪割れてしまうこともあるので、ここは慎重に。

サイズは、大ふたつ、中ひとつ、小ふたつ。

これらをどのように活用して行こうか……。

というところで、今回の窓作り編は終了したいと思います!

なかなか技術的課題で苦戦しましたが、形になってくれて良かった。

次回は、枠組みの組み立ての工程の紹介に入っていければと思います。


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Yuki Omori
米農家⇄ホラクラシーファシリテーター。京都⇄伊賀⇄大阪の多拠点生活| ティール組織をテーマに国内・海外文献の研究・リサーチ| NPO法人場とつながりラボhome's vi(http://homes-vi.org)| 一般社団法人くじら雲(放課後等デイサービス)