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ワクワクしてる?

世の中に物申したい!世界は少しのマジョリティではなくたくさんのマイノリティで成り立っている!
誰かが言いたいと思っていることを言えてしまうわたしが、言いたいことを言えなくてしくじった経験を踏まえて、物申します。
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「めっちゃワクワクします」
「ワクワクが止まりません」

ここ数年、わたしをざわつかせる「わくわく」の濫用。

ざわつくわたしの心中をさぐっていく。

ホントなの、それ?
なんか、軽い。
他に言い方はないの?

わくわくする ※Weblioから引用
これから起こるであろう素晴らしいことを考えて高揚するさま

前後の文脈も拾ってみたとき、その「わくわく」に「心」「感情」が感じられないことがわたしのざわざわの原因な気がしている。
新しい何かに対しての反射的な反応。それを表しておけばとりあえず大丈夫、みたいな。雑な扱い。

ドラゴンボールの悟空並みのテンションであれば、野沢雅子さんの声が脳内に響いて問題ないのだけど、そのテンションが感じられない時、ざわざわする気がする。

今まで経験したことがないことを目の前にしたとき、期待が高まって嬉しすぎて心が躍る、興奮する、ドキドキする、緊張する、ビビる。
そういう状態って、人生でものすごく幸せな瞬間だとわたしは思うんだよね。ものすごく貴重な瞬間だと、わたしは思っているのかもしれない。
その瞬間のことを、誰もが多用しているたった4文字の擬態語で片づけてしまうことに、「その瞬間」の価値が下がる気がして、特別感がなくなる気がして、わたしは違和感を感じているのかもしれない。

言葉も生き物だから、使うひとや時代背景でアメーバみたいに形を変え、意味ですら変えていく。その時代のひとの心の中の、表現の選択肢としての立ち位置も常に変動しているもの、とは理解している。

でもね。

わからないことへのありったけの想像力を働かせること。
自分が経験できるであろう素晴らしいことへの期待。
それを経験できることへの興奮、経験して恐らく成長・何らか変化するであろう自分への期待と興奮。
もしかしたらと考えてしまう、ほんの少しの心配・懸念・不安・恐怖。

これって、生きている人間として感じられる感情のフルコースな気がしたんだよね、わたしにとって。
そんな、暮らしの中でそれほど日常ではない”貴重な”状態を、たかだか4文字で片づけてしまうことを、なんだか「軽々しく」「雑に」扱っているような印象を受けて、ざわざわしちゃうんだな。大袈裟に言えば、「生きる」ことを雑に扱われているようにすら思ってしまっているのかもしれない。
ただ単純に、「嬉しい」「楽しみ」だけじゃないじゃない?
自分の感情のせめぎあいがあって、でも恐怖や不安を上回る葛藤というか、感情のぶつかり合いが起きてない?(わたしだけ??)
感情のぐるぐるを超えてしまう、高揚感。

流行りのスピ的には、日常から少しでもたくさん、「わくわく」を感じよう!って流れだから仕方なかったりするのかね。

単に、わたしが、未開の地に一番に到着することが好きな質だから、かもしれない。星占いの牡羊座、バリバリだからかもしれない。

でもね。

言葉を選ぶセンスもわたしにとっては大切にしたいひとつであって、自分が大切に思っているものに対して大切に扱いたい、って思うんだよね。
同時に感じた不安や恐怖をなかったもののように扱うのは、嫌なんだよね。ネガティブととられがちなそれらも、「自分が感じた」という事実を大切にしたいんだよね。
そう。ざわざわするのは、なんだか無理やり、ポジティブさをアピールしているように思える「わくわく」なんだ。
誰だって、新しいことに対しては、大なり小なり、「ビビる」と思うんだよね。
「ビビる」ことに対して、蓋をしている印象を受ける言葉に、わたしはざわざわしているのかもしれない。正直ではない、ということに。

言葉には力がある、言霊がある、というのはわたしも賛成派。
でも、だからといって、自分の思いに蓋をしたり、歪めたりしてまで、ポジティブをアピールするのは、なんだか違和感を感じてしまうんだよな。それすら、言霊として、わたしにはわかってしまうから。

ネガティブとポジティブ。
ポジティブがいいとか、ネガティブが悪いとかではない。
どっちも、持ってる。どっちも、ある。
どっちも大事。
ポジティブが凶器になることがある。
ネガティブが原動力になることがある。

選択の選択肢は2つとは限らない。たくさん持ち札を持っている方が優しくなれる。余裕が生まれる。
世界は、上下でできているわけではないよね。地球が丸いように、本当は全部つながっているよね?どうだろう。






ちょっとおいしいおやつが食べたい。楽しい一杯が飲みたい。心が動く景色を見たい。誰かのお話を聞きたい。いつかあなたのお話も聞かせてください。