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母の書に見守られ
呼吸法の師 高橋玄朴先生が講師を務められる筑波大学『みんなのヨーガ』ニュース原稿に掲載させて戴いた記事をご紹介します。
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玄朴先生から『書とヨーガは通じるものがある
』というお話を伺い、母のことを思いました…
私の母は、山梨の田舎の貧しい家庭で育ちました。
母たち3兄弟が子供の頃は両親ともに肉体労働をしていたと聞いています。
しかし、母のお父さん(私の祖父)はとても努力家で勤勉で、貧しい暮らしの中でも常に学びや向上心があった人だったそうです。
そんなお父さんからミカン箱の上で『書』を学んだことは、母の人生に大きく影響を与えています。
残念ながら祖父は、母が18歳の時に交通事故で亡くなった為、私は話や写真でしか知りません。
父親から学んだ書道を社会人となり自分で稼いだお金で習い、子育てや家族の介護などで忙しい時期は遠のいていていた時を経て、私たち姉妹が嫁いでからまた習い始めた母。
母の字は、娘の私から見ても力強く、美しく、“母らしい”と感じます。
度々送られてくる山梨の新鮮な野菜や果物に添えられている一筆に、『母』を感じいつも胸が熱くなります。
書の思い出のひとつは、産まれた息子の名前が書かれ部屋いっぱいに並べられた命名書。
切迫早産・その後のトラブルで長期入院していた息子の為に、雪の降る日に納得いくまで名前を書き続けてくれました。
また、もうひとつは通っている書道教室の展覧会出展のために書いた書。
『夢』という一文字に母の人生や子供・孫たちへの想いをこめた大作でした。
立派な額に入れられたその書は今も実家の玄関正面に飾られ、時々その書の前で撮影したビデオレターが送られてきます。
離れていても日々を懸命に生きる母の姿、いつも家族を大きなあたたかな想いで見守っていてくれている母の姿に励まされ力をもらっています。
予測不可能なトラブルやアクシデントは人生の中で誰にでも訪れるもの。
困難を乗り越えてたくましく生きてきた母のようにどんなことが起こっても
『夢』を持って人生と言う道を力強く生きていきたいものです。
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