【本】リーダーシップの理論-理論と持論は何が違う?-
リーダーシップ、と聞いてどんなことを思い浮かべますか?
率先して前に動く人、とかカリスマ性がある人、などが思い浮かんだりするのではないでしょうか。
ちなみに、リーダーシップの定義は以下です。
この定義から見てわかるように、実はリーダーシップとは特殊な能力や特別な人が持っているものだけではなく、誰でも持つことのできるものなのです。
私は現在立教大学大学院リーダーシップ開発コース(以下、LDC)の修士2年生です。LDCでリーダーシップといえば、石川淳先生。実は、入学試験の面接も石川先生でした。石川先生はとってもチャーミングなのですが、初対面の面接はかなり緊張しました….(笑)
今回はリーダーシップ理論と持論の違いについて石川先生が書いた、下記の本を参考にまとめていきたいと思います。
目次
理論とは?
持論とは?
持論のバージョンアップに理論が役立つ!?
理論とは?
「もう少し理論的に説明してほしい」なんてことを誰かに言ったことはありませんか?そもそも理論、とはなんでしょうか。
この本ではこう述べています。
リーダーシップと効果に置き換えてみると下記の図になります。
この図は、リーダーシップという概念が原因で、その結果として生じるフォロワーの満足という概念が結果であることを示しています。
この関係を「多くの人が、だいたいの場合(時間を超えて)だいたいの国において(空間を超えて)適切である」と考えるのであれば、これも理論、ということになります。
理論と認められるには、提示された概念間の因果関係を多くの人に適切であると認識されること、場所が異なっていても、年月が変わったとしても成り立つ因果関係であることなどの条件があります。
持論とは?
持論とは、他人の同意が得られるかどうかとか、別の状況でも適切かどうかに関係なく、自らの経験と勘に基づいて適切であると信じられている因果関係のことを言います。
この本では、自らの行動に関わるメンタルモデルである、とも述べています。
持論によって想定された因果関係は、その人に当てはまる可能性はあるものの、それを他の人や他の状況に当てはめることが困難な場合が多い、とこの本では述べています。
例えば、私のリーダーシップ持論は「メンバーの欠点も、ユーモアを持って受け入ることで信頼関係を築くことができる」。
これは人によってはもしかしたら、「バカにされている!」と思うかもしれませんし、他人の同意が得られるかどうかとか、別の状況でも適切かどうかといわれたら首を傾げるところがありますよね。
でも、私にとっては大切なリーダーシップの持論で、持論があるからこそ仕事に対して信念を持つことができると思っています。
持論のバージョンアップに理論が役立つ!?
私の持論を例として紹介しましたが、持論のバージョンアップは実は難しいと言われています。
その理由は、持論に対する過剰な自信と、どのように変えれば良いかが分かりにくい、ということ。
私の持論は、自分の成功体験からきています。この成功体験が強固であればあるほど「これで上手くいくに違いない!」としがみついてしまうことにもなります。一方で、じゃあ持論をどう変えれば良いかと問われると、別のやり方を試しても上手くいかない….なんてこともあります。
そんな時に、理論が持論のバージョンアップに役にたつと言われています。
その際に重要なことは、持論の明示化とPDCAサイクル。
PDCAサイクルを回すことで、今持っている持論の課題や改善点を明確化し、これを克服し、より効果的な持論のバージョンアップのための改善策が検討できます。
そして理論が、持論を整理する、持論を補足する、持論を新しい環境に合わせることで役に立ちます。
詳しい説明は下記です。
以上、読んでいただいたらわかるように、リーダーシップの理論と持論、どちらも持っておくことが重要です。
自己流のリーダーシップ持論だけではなく、理論もしっかりと頭に入れておくことでより効果的になります。
理論と持論、両輪持ちましょう!
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