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「初めての人生の歩き方――毎晩彼女にラブレターを」(有原ときみとぼくの日記) 第111話:愛は爆発だ。

 どんな芸術を前にしても、爆発的な愛には敵わない。

 彼の彼女はシングルマザーで、いま七歳の娘がいる。
 彼女のことはもちろん、彼はその子のことも愛している。

 ただ、はじめから順調なわけではなかった。
 彼女に子供がいることは知っていた。
 彼は悩んだ。
 本当に大丈夫だろうか。
 しかも当時、彼は鬱がひどくてまともに働けずにいた。

 そんな彼を辛抱強く彼女は介抱した。
 自身の子育ての不安と葛藤の合間を縫って。

 それでも不満が募るときがあった。
 二人で会う時間はなかなかなく、デートで遠出もできない。
 何回もケンカして、何回も別れそうになった。

 夕暮れ。
 藍色の曇り空が心を重たくする。
 ところどころ隙間から差す光が妙に哀愁を誘い、彼はタバコを大きく吸い込んだ。

 そんな思い出がまるで嘘のように、彼らはいま、三人でデートを繰り返している。
 彼は小説を書き、彼女はギターを弾き、娘は絵を書く。
 彼は以前、娘にこんなことを聞いてみた。

「こんど、俺をテーマになにか描いてみてよ」

 娘はうなずいた。
 そして出来上がった絵を見て、彼らは驚いた。
 本当に七歳の子が描いたとは思えなかったのだ。

「これ、俺がテーマ?」

 その問いに、娘は照れながら笑った。

「……うん、ゆうじくんをイメージして描いたの」

「タイトルとかある?」

「……うーん、雲!」

 愛は爆発だ。
 この世界のすべてを吹き飛ばして、見たこともない景色を見せてくれる。
 その爆風は現在も進行中で広がっている。

※今日の画像がその絵です。よかったら感想お待ちしています。娘ちゃんに伝えたいと思います!よろしくお願いします!

 今日もありがとう。
 本当に不思議な縁に感謝しているよ。
 これからもお互いの才能を認め合って、高め合って、なにもなくても笑い合って、愛を観察しながら育っていきたいと思っています。

 小さな手を、繋ぎ合って。

 愛してるよ。

 今日もお疲れさま。

 ゆっくり休んでね。

 初めての人生、どんな恋愛だろうと、すべてが正解だと思う。

 ぼくは今の彼女と付き合う前に、ある女性に洗脳されて結婚詐欺にあいかけたことがある。

 ほんとによく人間不信にならなかったよ、テヘペロ。

 まともな恋愛なんかない。

 すべてがまともで、

 すべてが正しくて、

 すべてが一生懸命だ。

 将来、あのときはバカだったと思うときもあるかもしれない。

 それでも、過去のそのときは、それが精一杯の答えだったんだ。

 過ちなんてない。

 失敗なんて存在しない。

 笑える話こそ、

 お金では買えない財産なんだ。

 初めての人生、

 どんどん失敗していこう。

 その財産は、

 きっといつか、

 あなたの大切な人を救うかもしれないから。

 今日もありがとう。

 あなたは明日、

 どんな失敗をしますか?

 またね。

 今年も、残り240日あるよ。

 明日も一日あなたは信じられないぐらい、
 ありえない幸せをたくさん受け取る自分を受け入れ、
 認め、許し、愛します。

 おめでとう。

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