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サプライズに歓喜した日、アジアンナイト・フィーバー

なんだか今週は、毎日のように郵便物が届いたり、届かなかったり。

昨日の朝、原稿を書き書きしていたら1通のSMSが届く。その相手は配達業者「Chronopost(クロノポスト)」。

日本から小包を送る際、EMS(国際スピード郵便)を使うとフランス国内での配達は基本このクロノポスト管轄となる。最近はサービスが良くなってきたような気もするけど、過去にはこんな戦いもあった。今読むとなかなか面白いので、以下、2015年5月の記録。興味のある方はどうぞ、長いけど。



悪名高きクロノポストとの戦い、今回は長く険しかった。

2週間ちょい前に母が送ってくれた荷物(EMS、送料2万弱)をめぐる攻防。

第1ラウンド:ドアコード書いてあってアパートの管理人もいるのに、不在票すら残さない。奴らまたか、嫌な予感。電話するも一向につながらない。これは本気でつながらない。午後多分誰も働いてないと推測。翌日朝イチで電話したらようやくつながって、再配達依頼。「遅くとも2日後にはつくよ!」っていうから管理人にも依頼。

第2ラウンド
:案の定2日経っても届かない。2日後って言ってたよね?ネットにかじりついて荷物の行方を見ていたら、3日後の朝配達中の表示。今日こそはと待っていたら、昼過ぎに「配達できなかったからまた連絡してね」とSMSが来る。激怒。速攻電話するもこれまたつながらない。何してんの一体。

第3ラウンド
:これまた朝イチにかけたらつながり、自宅ではなく近所の配達ポイントを指定。「明日(土)には着くわ!着いたらSMSが届くから!」との回答。やっぱり土曜にSMSは来ず、もう腸煮えくり返りそうだったので、月曜に配達場所に直接問い合わせ。でもない。やっぱりない。ネットで確認したら、「再配達指示出してね」の表示。は?したよね金曜に。火曜、仕事しながら片手にケータイ、ずっと鳴らすも音沙汰なし。荷物があると表示されている事業所に直接かけても一向につながらない。もう手の尽くしようがない。

最終ラウンド
:いい加減ストレスで発狂しそうなので、実力行使。本日朝、荷物のあるであろう倉庫に乗り込んで直接取りに行くことを決意。Alfortvilleというパリから地下鉄乗り継いで1時間以上プラス徒歩20分の場所へGooglemap片手に寒空の中ひとりむかったものの、地図で示された場所についたら何もない。これはマジで厄年だな・・・と途方に暮れつつ再度検索したら、別サイトで違う住所を発見。Googleさんちゃんとしてくださいよお願いしますよ・・・。そこはさらに5km程離れた場所にあることが判明。
もう心が折れかけているのでUber呼んで移動、事業所に到着。まだ戦いは終わってない、一切信用していないので、ここになかったらどうしてくれようと悶々としながら「荷物取りに来たんだけど」と配送番号を伝える。受付のおじさん、Bien sûr!(もちろん!)といって裏の倉庫らしきところへ。そしてようやく目の前に現れた懐かしのゆうパックBOX。この時の感動は筆舌に尽くしがたい。
その後この13㎏の荷物をその場で開梱しキャリーケースとモノプリバッグに入れて出社。頭痛筋肉痛目のかすみ疲労困憊。

戦い中、あまりのストレスで隣にいるフランス人に喚き散らすも答えはいつも、"C'est la France, on n'y peut rien." これがフランス、どうしようもない。

それ言われても全然納得いかないし!と反論していた当時。それが打って変わって現在の心境、「まあ最終的には自分で取りに行けばなんとかなることがわかったからいっか」。

こうして人間なるもの、心が広くなっていくものなのでしょうか。


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こんなことがあってからというもの、このクロノポストには一切の信頼を置いていない。だからSMSが来てびっくり。なんだどうした?

「あなたの荷物が本日13時30分〜14時30分の間に届きます。ご不在の場合は13時28分までに連絡を」

え?これは新手の詐欺か??と思いながらも、買い物の時間を早めてその時間は家にいることにした。すると14時過ぎ、見知らぬ番号から電話が。詐欺じゃなかった、ちゃんと小包が手元に届いた。

差出人は、駐在員時代にパリで出会ってからというもの、同じ立場なこともあり意気投合。東京に戻った今も家族ぐるみで仲良くしてくれている親友のS。えー!なになに!?箱を開けると、たくさんの日本グッズが。

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手紙も泣ける。S宅でハマっている調味料を中心に送ってくれたらしい。noteも読んでくれているので、なければ作ればいいの精神でかつて自作して泣いた糸唐辛子も。私は素晴らしい友に恵まれているなあ本当に・・・心からありがとう。


さて、そんなうれしい夜は、ちょうど昨日が賞味期限のネムが冷蔵庫に眠っていたので、アジアンナイトといこう。

noteご近所の人気者、「微笑みのぽな」ことタイからの使者、とにかく食でQOLを向上したいぽなちゃんが作っていたエビトーストってやつがとっても美味しそうだったんだよなー。ついでにパプリカもカシューナッツも余ってるという絶妙のタイミングなので、どちらも作ってみよう。


スタンバイ完了。ぽな2面、ぽなまみれである。

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まずはカシューナッツ炒め。セロリストはセロリも入れることにした。

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ここでふと、Sの送ってくれた調味料を思い出す。
これ、どこからどう見ても絶対美味しいやつだ。せっかくだから今日は左の葱&生姜ジャンを使って炒めてみよう。

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塩麹を軽くもみこんで片栗粉をはたいた鶏をニンニク・胡麻油で炒める。

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その後、角切り野菜たちを投入どーん。

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例のジャンと酒を入れてみたら、これだけで十分美味しい。
すぐ完成しちゃった。

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さわやか要員。レモンを添えて、パクチーを散らしてみた。

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ここでふと、これはご飯に合いそうだし、しかもネムもあるのに、ご飯ものが足りないのでは?と。戸棚をあさるとちょうどインディカ米が1合ないくらい残っていたので、急遽Riz cantonaisをつくることに。フランス語で言ってみたけど、要はチャーハンです。

具は、卵と玉ねぎと鶏ハムとグリーンピース。

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味付けは味の覇者ウェイパーと酒と塩・胡椒。
ウェイパーを 入れたらそこは まちの中華屋(字余り)

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ここまでくると、もはやエビトースト要らなくないか・・・?と自らツッコミつつも、当初の目的はエビトーストだったので、敢行。これはぽなレシピ完コピ。エビとみじん切りしてレンチンした玉ねぎとパクチーに、卵白とごりごりブラックペッパー。よーく混ぜたら、仕上げに片栗粉。

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片栗粉を軽くはたいた薄切りパンに、エビをのせていく。

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最後の揚げ、吸水力抜群なパンが、みるみるうちにどんどん油を吸い込んでいく。

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こんがりと揚げる。エビさん、存命中はよもや油の海を泳ぐことになるとは思いもしなかったろうに。

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こんがり揚がりましてん。

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付け合わせにはライムを忘れずに。

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てなことで、今宵も作りすぎ説濃厚なアジアンごはんの完成。

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エビトースト、ライムをキュッとしぼってスイートチリソースにつけていただく。こんな美味しいエビの食べ方があったのか!と、びっくり目からウロコ。

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ただこれ、ぽなちゃんも言ってるけれど、油があとからかなり胃にくる。美味しいからパクパクいけちゃうけど、胃薬飲んで寝ましょうね。


チャーハンは案の定、カシュー炒めも半分くらい余ったので、今日もお弁当にして差し上げようといそいそ用意し始めたら、Otto氏、「Obento daijobu」と。
なんでも、3食続けて米を食べると確実に便秘になるらしい。そういえば稲荷ナイトから立て続けだな・・・仕方ない、私の今日のごはんにしよう。


みるぅガイドによるパリ旅はまた別途アップしまーす🐶

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めっちゃ歩いて俺は疲れたよ(こちら正午すぎ、まだ寝てます)

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