見出し画像

北国フェア(夜編)〜利きビールとフレンチなちゃんちゃん焼き

今日は、今でも奇跡的にゆる〜く繋がっている予備校時代の友人たちとZoomをした。Otto氏以外でプライベートで顔見て話すヒト科のヒトが2ヶ月ぶりくらいなので、久しぶりにべしゃりの日本語脳も表情筋も使った感じ。

中には毎回noteを見てくれている友人もいて、Otto氏による日々の鋭いコメント及び氏所属の豊富すぎる調理道具たちに驚きを隠せないらしく「Ottoさんはいったい何してるひと?料理人かなにか??」と尋ねられた。

返答は「ちょっぴりお固めな仕事をしている、ただのサラリーマン」。
備考としては「趣味がお菓子作りなもんで、製菓道具だけは驚愕のラインナップで、例えば困ったらピンチヒッターでメレンゲ作ってくれたりするよ」。

そのように答えたら、その時の画面にいた7名くらいの友人(大体女性)から驚きと称賛の声があがった。メレンゲを作る夫というのはどうも珍しく黄色い声が上がる対象らしい(>おいたん大モテ説)。

同時進行で幹事がグループLINEにつぶやいていた議事録にもしっかりと記載され、メレンゲを作るフランス人と結婚して移住した私、として認識されたようだ。
本当、人生いろいろよね。


プチ日記を書き終えたところで、今日の本題。


ちゃんちゃん焼きとの出会い

おととい、昼夜を通して北国フェアをしたと申し上げて、夜編があることを大々的に匂わせた。でも、昨晩はひとりで泡飲んで帰宅後のOtto氏にラーメン作ったら力尽きて、結局ひとりごはんのつぶやきに逃げてしまった。大いに反省。

北国フェアですので、事の発端はもちろん、早朝から酔っ払いのご機嫌おねえさん、釧路出身ハマのぽなちゃん

ぽなちゃんが作っていた、脂ののった秋鮭に限らず牡蠣もいれてしまう強欲なちゃんちゃん焼き。この料理をみたときに、これはフランスでも真似っこできそうだなってか酪農・農業大国だけあってフレンチと北海道飯とは相性がいいなあなんて思っていた。

その後、いつも(?)の流れで、府中の世界料理研究家ケイチェルおじさんが土鍋で鮭の白子入りのぶっとびちゃんちゃん焼きを。

しかもおいたんったら、私がずっと前に書いていたじゃがいものウロコをアレンジでのせてハードル上げてきた!確信犯!!

上げられたハードルを超えられるかわかんないけど、私のちゃんちゃん焼きは、ちょいとフレンチっぽい要素を入れた鮭&じゃがいもでいきたいと思う。



サーモンのパイヤッソン

昨年の冬にハマって何回も作った「サーモンのパイヤッソン」という料理がある。この本に出てくるレシピのひとつ。

「パイヤッソン」はフランス語で「藁(パイユ)でつくった玄関前の靴ふきマット」のこと。っていってもよくわかんないと思うので、要はじゃがいものガレットのことだ。

サーモンの周りを千切りのじゃがいもで覆って焼き上げ、ソースとともにいただくというもので、美味しいし豪華に見えることもあって、かなりの回数作った。

年明けに一時帰国したときに実家で作ったり(右下がパイヤッソン)。

画像20

フランスの自宅ではこんな感じで親友とふたりホムパしたり。

画像19


よく作っていたパイヤッソンはじゃがいもをものすごく細くスライスしていたのだが、今回は食感重視。もはや作りすぎて目をつぶっても勝手に出来上がるレベルになったシェフ・ミクニのフライドポテトの太いバージョンをパイヤッソンに見立てて、ちゃんちゃん焼きにしてみよう。


北国フェアの夜、準備開始

金曜の朝、マルシェで仕入れてきた立派なサーモンと、フリット用のじゃがいも。サーモンは皮をむき、塩胡椒を軽くしておく。
皮はカリカリに焼いてみるぅのおやつに🐶
(翌朝のKKが色・形ともご立派になるんですよここだけの話)

画像1

じゃがいもは皮をむいて、少し太め千切りのスライサーでカット。水にはつけず、今回はつなぎに小麦粉を大さじ1くらい入れてまぶした。

ラップをしいて、じゃがいもを敷き、サーモンをのせる。
もしかしたらサーモンにも粉ふったほうがいいかもと思いついて、この後軽く小麦粉をサーモンにもまぶした。

画像2

周りにまんべんなくじゃがいもをのせる。側面もわすれずに。

画像3

ラップを巻きつけて、冷蔵庫で15分くらい休ませる。

画像4


パイヤッソンを休ませている間に、他の準備を。
ここからはぽなちゃんのレシピを参考にいくのだが、牡蠣を入れたいのは山々だけど我が家には牡蠣を死んでも食べないひとがいるので、今回は野菜のみで。

キャベツとネギ、たまねぎ、赤黄パプリカ、カブ。にんにくとしょうがはすりおろして味噌ダレ用。

画像6

野菜は全部小さく切り、味噌だれも作っておく。

画像6

野菜をどさっと炒めて、軽く塩胡椒を。

画像7

炒め終わったら、鉄鍋によそっておこう。

画像8


さてここからはいよいよサーモンの焼きに入る。
じゃがいもが剥がれないように気をつけつつ、表裏だけでなく側面4面もきちんと焼かなくてはいけないので、気合いをいれていきまっしょい。

バターをたっぷり熱したフライパンに、サーモンのかたまりを入れて弱めの火で10分くらい火を通す。

画像9

焦げ目ができてきたら慎重にひっくり返しつつ側面たちを焼いていく。

画像10


結構な重量なのだが、筋トレと思って頑張る。

画像11

全ての面がこんがりと焼き上がった。いい感じの焼き色。

画像21

カットしてみよう。水平カットするか垂直カットするか迷ったけれど、水平カットは鮭っぽい見た目にはなるが明らかに鍋に入りきらないので、垂直カット。

中央だけ若干レアかもくらいないい火の入り方をしている。よきよき、成功だ。

画像13

野菜を敷き詰めた鉄鍋にサーモンをのせ、味噌だれをまわしかけ、溶けるチーズとバターをのせて胡椒をごりごり。ここまできたらあとは焼くだけ。

画像14



ここで、本日の余興

今日は北国フェアということで、アペロに余興をひとつ用意しておいた。

利きビールが最近ブームらしいぽなちゃんのこれまた真似っこだ!


利きビールといっても、500ml缶を一斉に開けてフレッシュなうちに2人で飲み干すとすれば2本が限度かと思い、今日のところは2種。

私がどこにいても永遠に好きなアサヒスーパードライと、北国フェアにつきサッポロに敬意を表してサッポロビールを仕入れてきた。ちなみにこれ2本で400円くらい。日本と同じくらいってかもしかしたら安いかも?

ちなみにつまみは、サーモンまわりにくっつけた余りのじゃがいもをいつものフライポに。これから死ぬほど食べるというのに。

ぽなちゃんの真似してグラスの底面にラベル貼り。
ちなみにフランス語だとSがにごってHは発音しないので、アサヒじゃなくて「アザイ」になってしまう悲しい現象。

画像17


先攻はOtto氏だ。

「わかるわけないだろ〜」と言いながら、いざやるとなれば本気モード。
ワインを嗜むときのようにまずは香りからチェックし、ごくりと飲む。鼻高くて鼻穴もでかいからな、香りに敏感なのだろう。

1杯目、そして2杯目を口に入れた瞬間、「これはSAPPOROだ!」と。

・・・え??あの自信のなさどこいった??
裏面をみると、ビンゴだ。2杯目、たしかにSAPPOROではないか。

正解とわかった瞬間、手のひらをひっくり返したように「こんなの朝飯前だ、ビールの本場、フランスの北出身をなめるなよ」と仰せられるOtto氏。ベトナムラヴァーの氏的には、ベトナムでサッポロビールをよく飲んでいたので特徴をつかんでいたらしい。

なんと予想外の展開に青ざめる私。正真正銘ジャポネーゼ、生まれながらにしてDNAに組み込まれているスーパードライ信者としては負けるわけにいかない。

後攻の私の番。
目隠ししながらOtto氏から手渡されたグラスを飲む。

1杯目、うまい。
2杯目、え?なんかそんな違いない気がするけど、このキレは絶対アサヒの自信ある!

「2杯目がアサヒ!!!」

裏返すと、大正解!「ASAHI」。
わーい!まあ、わからんはずがないな、としてやったり顔で喜んでいる私。

そんな私を尻目にぼそっと、してやったり顔なフランス人が若干1名、こう言い放った。

「どっちもアサヒだ」


・・
・・・はー!?!?そういうことをする!?!?
よく見たら、たしかにサッポロのグラス、ビール減ってない。
悪びれた様子もなく。「こうやって遊ぶんだこういうものは」とニヤニヤしている。この悪ガキがァ。

私のスーパードライ信者としての矜恃にかけて、今度こそちゃんとやってちょうだいよ!とお願いして、再度チャレンジ。

結果、楽勝でアサヒを当てることができた。
全然味ちがうじゃんか。。

ちゃんと当たったので私は機嫌を直し、Otto氏はサッポロのほうがお好みのようなので取り合いをすることもなくゴクゴクといただいた。
次は複数名で4種の利きビーしたいな。


ちゃんちゃん、フィニッシュ

ひとりきり楽しんだところでちゃんちゃん焼きのフィニッシュだ。

キッチンに戻り、230度のオーブンに鉄鍋を入れてチーズが溶けるまで数分焼く。

画像16


焼けました。とっても美味しそう。

画像21


ごはんにめちゃくちゃ合うって言ってたので白米も炊こうかと一瞬思ったけど、ビールでお腹たぷたぷだし、鮭とじゃがいもだけでボリューム満点なのでこのまま一皿入魂で。

画像21


いや本当に、控えめにいってとても美味しかった。
味噌だれの甘辛感とバター・チーズとの相性がたまらぬ逸品。

さすがに多かったので土曜の昼まで持ち越して、これに白米を投入して焼飯みたくしたうえで、醤油をたらしていただいた。昇天系〜。

ちなみにOtto氏も焼いたサーモンならまったく問題ないようで、野菜が硬いと文句垂れながらもパクパクと食べていた。やはり酪農大国・じゃがいも産地の料理はヒット率が高い。今度日本に一緒に帰ったらHokkaidoに連れて行こう。


じゃがいも塩辛といい石狩アレンジといいちゃんちゃん焼きといい、Hokkaidish最高!という結論で、我が家の北国フェアは幕を閉じたのだった。ちゃんちゃん♪



画像20

俺はどっちも好きだよーん🍺







サポートいただけましたら、俺のおやつがちょっぴり豪華になります🐶