見出し画像

食べたければ作ればいいのよ〜日本が恋しい、ふわふわウインナーロール

本日のパリ、最高気温18度。

暑ければ暑すぎると文句を言い、少し寒くなるとそれはそれで気分が落ち込む。
ひとは身勝手な生き物だ。

風が冷たくなってくると、とたんに故郷の味が恋しくなるのは私だけだろうか。


食べたければ作っちゃえばいいのよ

フランスは、世界一パンが美味しい国だと思っている。

世界196カ国全部行ったことがないくせに・・・と言われても、井の中のかわずで結構。焼きたてのバゲットの香りを嗅ぐと、ああフランスにきてよかったと一瞬だけでも思うことができる。

パリとその郊外を抜けると、あっというまにそこはひとたび見渡す限りの畑・畑・畑。牛だかヤギだかがのんびり草を食べ、うさぎがぴょんぴょん跳ねる光景。

EU最大の農業生産額をほこり、農地が国土全体の約半分を占める農業大国フランスを肌で感じることができる。

画像1

そのなかでも、主食のパン。昔はどんな小さな村でも教会とブーランジュリー(パン屋さん)は必ずあったと聞いたことがあるが、バゲット(フランスパン)のクオリティはどんなに辺鄙な田舎に行っても安定している。

バゲット以外にも、クロワッサンにパン・オ・ショコラ、ブリオッシュにショソン・オ・ポム(アップルパイみたいなもの)などなど、ブーランジュリーは美味しいものにあふれている。

安価に手頃に手に入るうえ外で買ったほうが美味しいんだから、家で作るなんてまったくもって意味がわからないとずっとずっと思っていた。


・・・そんな私をしてパン作りに目覚めさせたCovidの外出禁止期間なのだが、ここにきてまた日本のパン屋さんで売っているフワッフワの惣菜パンが純粋に恋しくなった。

一応パリの日本人街的なところには日本式ブーランジュリーがあって、そこでは日本のお惣菜パンやあんぱん、メロンパンなどの菓子パンが買える。最近行ってないけど、日本と比較するとかなり割高だったように記憶している。

だがいかんせん、日本人街へは、パリの隅っこらへんにある我が家から川をこえてオペラ座のある中心地まで馳せ参じなくてはならない。フットワークが重い私にとっては結構な距離だ。

だったら作ったほうが早い。食べたければつくる、に尽きる。
今日(土曜)のお昼は日本のウインナーロールで決まりだ。


我が家の秘密兵器、Robot

以前、我が家にはIH卓上コンロが一口しかないと嘆いたことがあった。

基本アイテムが不便さを極めていると言うのに、なぜか飛び道具的なものはちょこちょこ存在する。しいていえば、車は軽自動車しかもっていないのに、何故かヘリをもってしまっている、みたいな。

その筆頭が、これだ。

画像2

キッチンエイドのアルチザンシリーズ。お菓子作り大好きなOtto氏所属。

こちら、混ぜるこねるなんでもやってくれる超優秀選手。私が過去、YOSHIKI気分で豚肉を叩きすぎて手を負傷したときも(明らかに腱鞘炎)、おおいに助けてくれた。

我が家ではフランス語のまんま「Robot」(ロボ)と呼び、それはもう愛息子のように大切にしている。

パン捏ねはロボの得意分野だし、私はいつもどおりお疲れ気味なので、今日の捏ねは彼にお願いすることにしよう。


ふわふわウインナーロールの材料

(ウインナーの長さ8cm程度で10個分)
・強力粉:200g
・薄力粉:50g
・塩:5g
・グラニュー糖:30g
・ドライイースト:4g
・無塩バター:25g
・牛乳:170cc
・ウインナー:お好みのものを10本
・卵黄(照り出し用):1個分
・マスタード、ケチャップ、マヨネーズ、パセリ:適量

1、材料をすべて計量してそろえておく。シャウエッセン愛が強すぎて、それに似たものを・・・と、ソーセージは日本の冷凍あらびきソーセージをアジア系スーパーで買ってきた。

画像3

2、ロボのボウルに、強力粉と薄力粉をふるっていれる。

画像4

砂糖、塩、ドライイーストを入れる。ドライイーストは塩・砂糖にふれないようにしておく。

画像5

3、牛乳をまわしいれ、ロボのスイッチオン。かき混ぜ始める。

画像6

画像7

4、3分もすればまとまってくるので、バターを小さく切って加え、さらに10分くらいかきまぜる(ロボが)。

画像8

5、10分後、できあがった生地を取り出し、まとめて別のボウルにうつす。あたたかいところで1時間くらい発酵させる。

画像9

6、1時間後、生地を分けて、成形にはいる。まず、はかりを使いながら生地を10等分する。

画像10

縦の長さをウインナーよりちょっと短くなるくらいにして、楕円形に手や綿棒で伸ばす。真ん中にマスタードを塗る。

画像11

マスタードのうえにウインナーを置いて、両サイドにハサミか包丁で3から4箇所切り込みを入れる。

画像12

上から片側ずつ真ん中に向けて折り込み、交互に包んでいく。

画像13

今回もブレブレな写真ばかり・・・もう誰か専属で撮影してほしい😭

画像14

寝袋にくるまった感じ。か、かわいい。。

7、これを10個分くりかえし、包み終えたら、さらに30分くらい休ませる。

画像15

8、30分後、オーブンを190度に予熱しはじめる。
卵黄に水を大さじ2くらい加えて攪拌し、刷毛でパン生地の表面にまんべんなく塗る。

画像16

真ん中に、マヨネーズをのせて、

画像17

さらにケチャップものせる。

画像18

190度のオーブンに入れて、15分〜20分ほど焼く。上段と下段で焼け具合が異なるので、入れ替えたりしながらまんべんなく焼き色がつくようにする。

画像19

パンが焼ける香り、たまらない

焼き上がったら、パセリを散らして、できあがり!

画像24



ふわふわの天国がここにあった。

Otto氏が土曜の仕事を終えて帰ってきた14時頃、ぴったりちょうどに焼き上がったウインナーロール。

画像20

今日はKK柱も立つし、バターも一回の入刀できっかり25g。なんとなくツイている気がするので、きっと美味しいにちがいない・・・と確信しながら、焼きたてをいただきます。


画像21

おいしーーーーーーーーーーーーーー!!!!

実は、最初の発酵であまり膨らまなかったので、これはやばいかもと思っていたのだけど、生地はちょい甘のしっかりふわっふわ。
そしてさすがのジャパンウインナー。パリッとジューシーで、めちゃくちゃ美味しい。ちょっと奮発した甲斐があった。

画像22


そういえば、実は、外出禁止期間にも作っていたウインナーロール。

画像23

この時は、フランスのスーパーで売っているソーセージ、長さ2.5倍のクナッキー(ジューシーさはほぼない)を使ったのだけど、今回のほうがはるかに美味しい。

生地も少し変えたけれど、やはりウインナーがよければ全体の味もここまで変わるものか・・・!やっぱり、日本の惣菜パンには日本のパリッとジューシーソーセージなのね。

フランスにはもちろん、他にも山ほどソーセージはあるのだけど、異様に大きかったり、スパイスが効きまくっていたり、我が天敵アンドゥイエットのように内臓臭がすごかったり。いつか試してみてもいいけど、ここまで美味しくできるかは、はたして謎。

日本にいたらシャウエッセンとか香薫とかアルトバイエルンなどなどでウインナーロールを作って食べ比べできるのになあ・・・いいなあ・・・・・・。

日本が恋しくてたまらない病がさらに悪化したので、今日の夕飯も和食にしようっと。


画像25

食べたい食べたい食べたい、くれくれくれ🐶

サポートいただけましたら、俺のおやつがちょっぴり豪華になります🐶