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「あなたは大丈夫」と言ってあげて

新年、今年はいつものスケジュール帳の購入をやめたので、
何かを書きたい!と思った時に書くものがない。
フランス語を勉強していた数年前に、学校でもらったノートがあったよな・・・と思ってガサゴソと戸棚を探っていたら、
使った形跡のない大学ノートが出てきた。

使ったような気もするけど、何を書いたのかな?とパラパラとめくると、
最初の1枚にだけ、小説のような書き出しの文章が。

一瞬でわかった。
会社から退職勧奨を告げられた、その日のことが綴ってある。

もくもくと膨らむ当時の光景。
その時の自分の感情。
どろどろ、というよりは重くてじめっとした、
ドライアイスの煙のように、どんどん下方に流れていくようなイメージ。

ああ、その時の自分。そうだったね、大変だったよね。
息をするのもやっと、という感じだったね。
相手に対する嫌な感情。昼間なのにどんよりと暗い廊下。

その後に続く、とてもしんどくて辛い時間。
思い出すと、今でも涙が出そうになる。

そこから時間が経過して、いろんなことがそれでもあって、
その暗くて重い空気が、霧が晴れるように少しづつ去って、
自分を取り戻す、というのか、人生を楽しもう!と思えるようになって、
自分が居心地よくいるための方法を学んで、だんだん視界が明るくなって、
今はそこに揺り戻されることは少なくなった。

でも、こうやって目の前にすると、やっぱりその時の感情がものすごい勢いで、
雪崩れ込んでくる。

でも、大丈夫だよ。
時間薬をもらって、そのほかにもたくさんの愛をいろんな人からもらって、
私は今、元気だ。

いま、もし、私と同じようにしんどい思いをしている人がいて、

もうこの世は終わりだ
私なんて存在していても意味がない
仕事のない人生なんて
何のために生きていけばいいのか

と思っていたら、

あなたは大丈夫だよ

と言ってあげたい。

誰の人生にもきっと、しんどいことはある。
でもそれはいっときのことだし、人生の一部でしかない。
いまは何も考えられなくて、しんどくて、深い穴の底で見えるものは暗くてじめっとしたものしかないかもしれないけど、

ある日、きっとふと上を向きたくなる日がきっと、絶対にくる。
そうすれば、頭上に広がる青空や、降り注ぐ光の暖かさに気づくことができるはず。
自分は穴の中にいるわけではない、ということにも。

それに、

暗くてじめっとしたものを見てしまうのは、不安だから。
不安なのは、生存本能だから。
あなたが自分で不安になりたいのではなく、
人間に備わった防衛本能から不安を作り出しているだけだから。

だからその不安は気のせいなのです。

人生は自分のものです。
他人が自分の人生を代わりに生きてくれるわけではないのです。
いくら時間がかかってもいい。
それぞれにペースがあるし、他人と比べるなんて愚の骨頂です。

まずは自分を褒めてあげよう。

今までよくやった、今もよくやってる
私、サイコー!
結局、大丈夫、こんな私だから、きっと大丈夫

ほら、少しは視界が晴れてきませんか?



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