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結局、「サブスクリプション」って何なのさ|今日のマーケティング用語

「サブスク」という言葉を見かけない日が無いほど、一般層にまで普及した『サブスクリプション』。そもそもどういう意味の言葉で、どのような仕組みなのかを完全に理解している人は、ビジネスパーソンを除くと一気に減ってしまうと思います。

本記事では、結局、「サブスクリプション」って何なのさ!という心の声を解説します。この記事を読み終わる頃には「サブスクの意味だって?よくぞ聞いてくれました!」となっていること間違いありません。

サブスクリプションとは「継続課金型の収益モデル」

サブスクリプションのという言葉自体は新しいものではなく、語源となった「Subscription」は新聞や雑誌等の『予約購読』『定期購読』『会費』の意味で使われてました。

定期購読システムの歴史は古く、17世紀まで遡ります。印刷技術が登場したことで生まれた出版社によって開発されました。

その後、インターネットの発展とともに、『一定の期間内での使用許可』という意味が追加され、現在に至ります。

そしてビジネスシーンにおいてサブスクリプションはITソリューションの分野でビジネスモデルに組み込まれたことで注目を集めることになります。

ビジネス、およびマーケティングの世界ではサブスクリプションは『契約期間中、継続して課金が発生する収益モデル』として周知されています。

つまり、サブスクリプションとは『継続課金型の収益モデル』である定額制課金システムと同義の意味を持つ言葉です。

本来の語源から大きく言葉の意味は変わっていないのでイメージしやすいですね。

また、サブスクリプションには収益モデルとしての意味に加えて『サービスの価値を販売する』という意味も含まれます。

そうした、サブスクリプションの構造を利用したビジネスモデルに対して『サブスクリプションモデル』と称します。

「サービスの価値を販売する」という文脈が月額定額制のサービスとの大きな違いである!!と、様々な場面でよく出てくるので、ここを覚えておくとスムーズにサブスクを理解できると思います。

製品ではなく結果を売るビジネスモデルは『モノ』から『コト』の時代へシフトする大きな起点となりました。


■まとめ
・サブスクリプションは「定額制の課金システム」という収益モデル
・契約期間内にサービスを利用できるというのがサービスの特徴
・「サービスの価値を販売する」という文脈が重要


サブスクリプションモデルの本質は「顧客ファースト」

サブスクリプションが注目される背景として「所有」から「利用」の時代へ価値観がシフトしたことがあげられます。

今までビジネスにおいてパッケージ化された製品を販売することが常識でした。消費者は製品を購入して「所有」したのち、サービスを利用するのです。

車を運転したければ、まず『車を購入』します。

動画編集ソフトを利用したければ、ソフトウェアを購入してから自宅のPCにインストールをします。

サブスクリプションはそうした「所有」という概念をビジネスシーンから取っ払ってしまいました。

世界の中心が「製品」から「サービス」へと移行を始めたことで、消費者行動は大きな変革を迎えます。

私たちは所有するのではなく「結果」を重視するようになります。

そして、サブスクリプションを提供する事業者は『顧客が望む結果に応える』ことが最重要指標と変化しました。

「一方的に月額定額制で製品を売る」という売り方では、サブスクリプションモデルでは破滅への一歩でしかありません。

必要な時に好きなだけ利用できるとは、裏を返せば『必要がなくなれば好きなタイミングで契約を解除する』という権利を顧客側に与えていることになります。

そのため、継続して利用してもらうには、顧客と密接な関係性を築くことが重要であり、顧客の望む結果を常に更新し続ける必要があります。

サブスクリプション型のサービスの本質は『顧客ファースト』であることを忘れてしまうと、後は滅びの道を歩むのみです。

■まとめ
・普及した背景に「所有」から「利用」への価値転換がある
・サブスクリプションのサービスは「結果」を販売している
・「顧客ファースト」であることがサブスクリプション型の本質


なぜ「サブスク」は受け入れられたのか

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Googleトレンドで「サブスクリプション」について調べてみると、2017年あたりから少しずつ増加をはじめ、2019年に一気に爆発しました。

丁度日本国内でAmazonプライム、Spotify、Netflixといったサブスクサービスが流行りだした時期と一致していることから、市民権を得たのはここ数年と言えるでしょう。

ビジネスシーンでは2013年にAdobeが主戦力であったパッケージソフトからサブスクリプション方式へ販売転換をしたことで一気に広まりました。

日本では『サブスク』と略されて使用されるほど市民権を得た言葉ですが、そもそもなぜサブスクリプションはここまで世界中で利用されるようになったのでしょうか?

それは2010年代の10年で爆発的に普及したスマートフォンやタブレット端末の存在が大きく影響しています。

インターネットの存在が身近になったことで、私たちは一日の半数以上をインターネットに接続していることも珍しいことではなくなりました。そして以下のような消費者行動の変化が起こります。

・インターネットが身近になり、常に好きなタイミングでアクセスできるようになった。

・認知から購入までの購買行動がインターネットで完結するようになった。

・コンテンツがデジタル化されたことで、所有よりも利用に価値を感じるようになった。

・安くサービスを利用できることで、低所得でもコンテンツを楽しめるようになった

上記のような背景からサブスクは意気に普及し、ライフスタイルの変革まで引き起こすことになりました。

何よりも大きいのは、今までは「したくてもできなかったこと」がサブスクサービスなら安価で利用できるようになるのだから、それは有効活用しますよね。

■まとめ
・サブスクリプションは2019年に市民権を完全に得た
・デジタル化によって発展した背景がある
・安価でサービスを受けれるも消費者にとって大きな理由


サブスクリプションサービスで成功するにはマーケティングは必要不可欠

現在のビジネスシーンにおいてサブスク型の収益モデルとビジネスモデルは普及していることからも、参入の障壁は低い印象にあります。

また、「全てのサービスがサブスクリプションになれる」とも言われていることから、まだ世に存在していないサブスクサービスとして開発できれば一気にシェアを握れる可能性も残っています。

しかし、サブスクリプションで成功をするためには「何でもかんでもサブスク化すればいい!」というわけではありません。

事業を成功させるには少なくとも3つの要素を調査する必要があります。

①ニーズがあるサービスなのか
サブスク化したサービスにニーズがあるのかどうかで事業の成功は大きく変わってきます。例えどれだけ莫大な予算をかけたとしても、ニーズがなければ誰もサービスを利用しません。
②市場規模はどれくらいか
市場規模の大きさは事業の成長に必要不可欠な要素です。例えニーズがあっても市場規模が10人なら成長は見込めません。新たに市場開拓する体力がなければ無謀な戦いを挑むことになってしまうでしょう。
③どのような経路で訴求するのか
サービスを開発しても認知されなければ意味はありません。誰にも見つかっていない状態は存在していないことと同義です。接点を持つための場を作らなければ素晴らしいサービスも世に出ることはありません。

つまり、サブスクリプションサービスを成功させるには「売るための仕組みを作る」マーケティング活動が必要不可欠ということです。

マーケティングへの投資が事業の未来を決めるといっても過言ではありません。

よいモノを作れば売れる時代は終わったのです。

それはパッケージ型ではないサービスに対しても同じことが言えます。

■参考書籍
下記2冊は本記事を書くときに参考にした書籍です。他にも複数冊参考にしたのですが、多くなってしまうので特にオススメの書籍に絞りました。

どちらも何回か読み直すほど面白い内容なのですが、「サブスクリプションの衝撃」について知りたいのであれば
サブスクリプション――「顧客の成功」が収益を生む新時代のビジネスモデル』
はオススメです。丁度サブスクが日本で注目を集めた2018年に発売されたこともあり、「サブスク…凄すぎない??」ってのがひしひしと伝わってきます。(今読んでも面白いですし、気づきはたくさん得れると思います)

『カスタマーサクセス――サブスクリプション時代に求められる「顧客の成功」10の原則』は事業としてサブスクを取り組む方にオススメの書籍です。こちらも2018年発売の書籍ですが、今読んでも通じる内容です。こちらも面白いですよ


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