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チャットボットはシナリオ設計が命

Web接客の難しさ

チャットボットを導入している事業者さまに先日「チャットボットって本当に意味あるんでしょうか?正直効果があるようには思えなくて」と相談をいただきました。

現在はフリーランスのWebマーケターとして活動していますが、過去にWeb接客ツールのベンダー企業に勤務していたこともあり、お客様のサイトにてシナリオ設計等のサポートをしていた身ではあるので正直に以下の内容をお伝えしました。

・チャットボットが画面に表示される場所やタイミングは重要
・ユーザーにとって不快に感じられると利用されないことが多い
・チャットを表示するページの役割や属性によって相性がある
・細かなシナリオ設計は重要で、表示すれば効果が出るわけではない
・サイトに訪問するユーザーの目的は一つではない(必ずしもチャットを必要としない)

上記内容をと、お伝えしたところ「自社サイトでの運用は現時点では難しそうだ」と判断し解約をする運びになりました。

その際、私の方で改善提案も示唆しましたが、元々「流行り」で導入したところもあるので一度考え直す方針で落ち着きました。

こういった話はWebマーケティング支援会社在籍時代も多くあり、ツールの凄さや多機能性に目がいってしまい「実際に導入するときのイメージ」がうまくできていない事や具体的な「課題」や「目的」が定めっていないことで起きていることが大変多く、改めて「Web接客」の難しさを感じさせます。


ツールは導入後が難しい

私個人としては「Web接客ツールは導入してから自社サイトに最適化するまでに時間がかかる」と思っていることもあり、簡単そうに見えて難易度は非常に高い特徴があります。

これはチャットボットだけでなく、ポップアップ型のWeb接客ツールやMA、CRM/SFAなどにも言えることですが「導入してからが難しい」というのが意外と抜けがちで、細かい設計が本来は必要なのに微調整もせずに「微妙だな」と投げてしまうことが多くみられます。

チャットボットのようなWeb接客ツールを導入する際には「そもそも導入が必要な理由は何か?」「どのような課題が発生しているのか」「Webサイトの目的達成にどう貢献する可能性があるのか」を正確に思い浮かべることが重要です。

そしてサイトに訪問するユーザーの属性や目的、行動パターンなどから「Web接客が必要な理由」を明確にして初めて導入検討へ進むのが理想です。

導入後はユーザー起点で「利便性」「視認性」「接触頻度」「接点を持つタイミング」「インサイト」に考慮しながらシナリオの設計を行います。

導入後のシナリオ設計をサボってしまうと効果を得られる可能性は低くなり、逆に悪影響を与える可能性もありますので注意が必要です。

少なくとも最初は適当でも、データを見ながら少しずつ最適化に向けて微調整を行うことが必要です。

この過程が「ツール導入の難しさ」の所以です。


シナリオ設計の考え方

シナリオを設計する時に大切なのは「タイミング」です。

例えば「最近のパソコン事情について知りたい」というニーズを持ったユーザーが「最新PCの機能と特徴を紹介」といったコンテンツに訪問したとします。

この時ユーザーの脳内には「最新PCの興味」がある状態ですが、ニーズとしては情報収集の段階です。

そんなユーザーに「お困りのことはございますか?」とWeb接客をしても邪魔なだけです。

シナリオを設計する際は「いつ」「誰に対して」「どのタイミングで」「なんて内容で」声をかけるかを慎重に調整する必要があります。

優れたユーザー体験はユーザーに「凄い」と思わせないでスムーズに当然のように行われます。

チャットボットも同じく、適切なタイミングで接客が行えればスムーズに利用を促すことができます。

【パーソナルデータ】
名前:Uto
職業:Webマーケティングコンサルタント/ライター
趣味:サウナ、アート鑑賞、一人旅、音楽Dig
特技:和太鼓

【連絡先】
メールアドレス:yy.edih.xx@gmail.com
Twitter:@hd2OimM


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