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「UX検定基礎」を受験してきました

こんにちは、UXデザインチームの石原です。

今回は、2022年8月に新設された資格試験である「UX検定基礎」を受けてみたというお話です。
受けてみて良かった!と日々感じておりまして、皆さんにもご紹介したいと思い
試験概要、受験背景、学習方法、実際の試験の感想をまとめました。

どんな試験なのか

そもそも「UX検定基礎」とはどんな資格なのでしょうか。 主催者のUXインテリジェンス協会のメッセージを一部引用します。

UX検定基礎は、UX向上の取組みに欠かせないスキルとマインドを実践的かつ体系的に学ぶ、全ビジネスパーソン向けの資格試験です。本資格の取得によって、UXやHCD(人間中心デザイン)の基本的な概念やその実践方法のアウトラインを理解し、自らの業務に活用するための基礎知識を有することを証明できます。

UXインテリジェンス協会 HPより引用
https://www.uxia.or.jp/certification/

検定の名前にも「基礎」が含まれているように、UXデザインのプロではなく、UXを学び始めた人が基本的な知識を持って業務に活かすための資格のようです。
2022年8月に第一回目の試験があり、私が受験したのは12月の第二回目でした。そして今(2023年2月時点)は、2023年5月に開催される第3試験日のお申し込みが始まっているようです。

なぜ受けようと思ったのか

私は2022年末にUXデザインチーム加わるまで、
新規事業を担当しておりUXの概念や調査手法などは独学で学んだ知識しかなく、あくせくしながら実践していました。
なので異動を機に、改めて体系だった知識を改めて身に着けたいと考えるようになりました。
まずUXに関連する資格について調べてみたのですが、人間中心設計に関連する資格は実務経験が一定年数必要であり、受験できない。。
私にとってちょうどよい、基礎レベルの知識を問う試験が中々見つからず困っていました。
そんな折、見つけたのが「UXジェネラリストレベル」を問う「UX検定基礎」です。
というわけで、
まずは基礎情報をしっかりと身につけ、証明できるという点に魅力を感じて受験を決めました。

学習方法を考える

出題範囲はこんな感じです。
それぞれの重要ワードの意味を理解しておくことが合格のキモになりそうですね。
私はいつも資格試験を受ける際は問題集や過去問をまず解いて、分からないところを都度参考書を見ながら学んでいくスタイルなのですが
こちらの試験は第二回目というで、過去問などは存在せず、
いつものスタイルが通用しませんでした。

ということで今回の学習方法を改めて考えたみたのですが、
特に画期的な方法は思いつかず、「指定されている学習推薦図書を読み込む」という非常にシンプルな対策で挑むことにしました。

試験日の約1ヶ月ほど前に申し込みをして、学習スタートです。
まず始めに当然のごとく、指定の学習推薦図書を4冊すべて購入しました。
※なお受験費用、推薦図書費用はすべて会社の自己研鑽費から出ています、ありがたい!

アフターデジタル2 UXと自由
UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論
人間中心設計入門(HCDライブラリー第0巻)
ユーザビリティエンジニアリング: ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法

学習開始

当初定めた対策通り、あとは読むだけです。
業務が終わり、ご飯のあとに子供を寝かしつけ、
その後のリラックスタイムの中で少しずつ、無理のないペースで読み進めました。
試験一週間前に少し焦ってペースを早めたのですが、1冊あたりおおよそ3-4時間程で読めたかと思います。
そんな私の経験から、各書籍の簡単な概要とオススメの読む順番をご紹介します。


1.アフターデジタル2 UXと自由

実際のサービス事例をもとにした顧客体験や、時代の変遷とともに「なぜUXが重要なのか」が語られています。まずこの書籍でUXの楽しさや重要性を感じて熱を上げていくと、次の書籍に入りやすくなります。

2.人間中心設計入門(HCDライブラリー第0巻)

熱が上がったら、次は「どうやってそんなサービスを考えるの?」という視点でこちらの本を読みましょう。事例や絵、図を駆使してデザイン思考や人間中心設計の基礎についてわかりやすく説明している入門用書籍です。
読み終わった時には「もう少しインタビューや調査の手法について詳しく知りたいな」との気持ちになれるので、次の書籍の内容がさらに頭に入りやすくなりました。

3.ユーザビリティエンジニアリング: ユーザエクスペリエンスのための調査、設計、評価手法

「ユーザ調査/プロトタイピング/ユーザビリティ評価」の大きく3部で構成されており、まさに先程の書籍を読んで知りたくなった具体的な手法が解説されています。これは私の好みではあるのですが、非常に丁寧な日本語でとても読みやすい文章で書かれているところがとても好きでした。

4.UXグロースモデル アフターデジタルを生き抜く実践方法論

さて、事例や思考、手法を知った後はもちろん、「組織での実践方法」です。やはり一人でできることには限界がありますので、こちらの本では「UXグロースモデル」として、組織でのサービス開発実践方法が語られています。4冊すべて読み終わった後は、すぐに実践したくてウズウズした気持ちになります。

読む際のコツですが「分からない言葉はそのままにしない」ことが大切です。
「さっきのページで説明されてたけど、どういう意味だったっけ、、」となるシーンが結構な頻度であったのですが、そういう言葉に限って試験に出た気がします。
また、何度も意味を調べ直した言葉があれば付箋を貼っておくのもオススメです。

何度も読み返すために付箋も貼りました。

他の学習方法

動画の対策講座が用意されていましたのでご紹介します。
講座だけでなく解説資料やテストも用意されていたましたので、書籍を読むだけでは不安な方にはオススメです。ちなみに学習証明のバッジも貰えるようです。

いざ受験

試験環境はオンライン受験で、インターネットとPCが用意できれば受けることができます。
試験時間は100分、単一選択式の問題が100問、1問1分ペースです。
出題範囲はやはり学習図書の内容が中心で概ね満遍なく出題されており、言葉の定義などの知識が問われます。
例えば「UXインテリジェンス」に関する問題に関してですが
UXを学ぶぞ!という当初の私にはあまり馴染みのない言葉だったので、「分からない言葉はそのままにしない」の通りに事前に定義を読み込んでいたことが功を奏しました。
また、言葉の意味だけでなく概念レベルでしっかりと理解しておかないと解けないような応用問題もいくつかあり、理解度をしっかりと問われている感覚になりました。

受験結果

試験から約1ヶ月後「【第2回UX検定基礎】受験結果のお知らせ」のメールが届きました。
ドキドキしながら結果を見ると、、合格でした!
合格基準点や合格率は見つからなかったので、合格ラインの一つの目安としていただければと思います。。

今回の試験を経て

最初に実感したのは、チームのメンバーが実践している手法を見て「なぜこの手法を選んだのか」「この手法でどんなことが得られるのか」を解像度高く感じ取れるようになっていたことでした。
また、書籍を読んでいる中でも「明日のブレストでこの手法使ってみよう」などのように実践と並行しながら知識や経験を体得することができました。

具体的にどんなことをやったのか、についてもお伝えしたいのですが、
そろそろ長くなって来ましたので、また次の機会に。。

それでは以上、「UX検定基礎を受験してきました」でした!


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