定番、王道、あるある、外れて失望
人は自分に都合の良い情報を覚え、都合の悪い情報は忘れる。確証バイアスというらしい。
自分に都合の良い情報とは、分かっていること、信じていること、信じたいこと、自分の意見に近いこと、とっくに知っていることだ。
要するに自分にとっての定番、王道、あるあるである。
そう考えると、平日の昼間にテレビでやっている、毎話毎話同じ内容に見える刑事ドラマを「これで良いのよ」といって見続けている母の気持ちがやっと分かる。奇想天外な展開は要らないのだ。いつもと同じような話を、なんとなく予想できる話を、自分の信じる道徳観から外れない話を今日も明日も観たいのだ。
逆に考えると、「退屈なもの」は奇想天外であり、身に覚えがなく、聞いたことがないような話だということになる。が、直感として「それはあり得ない。予想外な話は面白い。」と思う。しかし、それは事実だろうか。
例えば、漫画「ワンピース」の場合を考えてみよう。ワンピースは大体
麦わらの一味が新しい島に着く。
個性的な島に胸がときめく。
トラブルに巻き込まれる。
困っている人たちがいることを知る。
悪者と戦う。
苦戦する。
逆転する。
宴だ!
というお決まりの展開になっているが、例えば 6 と 8 がなく、「お宝いっぱい見つけて次の島へ!」という展開を想像してみよう。お決まりの展開から外れて予想外ではあるが、物足りなさ、「なんか違う」、「そうじゃない」感を感じないだろうか。
自分にとって奇をてらっただけのように見える漫画やドラマがつまらないのは、あなたにとって新しいはずだが、馴染みがないもの、同意できないもの、聞いたことがないもの、知らないもの、だったりしないだろうか。
実は僕たちはページをめくりながら今まで読んだことがない新しい展開を期待しているのではなく、どこかで聞いたことがあるようなストーリーを期待している。
他の例で言うと、芸人さんのYouTubeで、ある動画に対して「こういう展開が観たいのではない」というコメントが多くついたことを話していた。それはYouTubeをよく観ているユーザーが持つ、YouTubeでよくあるお決まりのパターンから外れてしまっていたから起きた例ではないか。予想外の展開が望まれているのであれば、王道YouTuberがやらないようなお決まりのパターンから外れた動画には人気が生まれるはずである。しかし、僕もそうだが、自分が登録しているチャンネルに期待しているのは、いつもと同じような、安定した、毎回やっているような、観たことがあるような、知っている動画である。
おにぎりといえばツナマヨ、かつお、鮭。
コンビニで手にとるおにぎりは結局定番だ。
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