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アメジストの魚。

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アメジストの魚のまとめです。 宜しければプロローグからどうぞ。
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2021年11月の記事一覧

アメジストの魚2-5

アメジストの魚2-5

喫茶店を出て、商店街を抜けた先にある海の見える公園に着く。この街の唯一のシンボルだが、天候の影響のせいか人は少ない。僕らは自販機で飲み物を買ってからベンチに腰掛けた。

「今まで何してたの?」
先に沈黙を破ったのは僕だった。

「彼のところで一緒に暮らしてたよ。茅尋だって知ってるでしょ。」

「街を出てからずっと?」

「うん、つい最近まで一緒に暮らしてたよ。今は1人だけど。」

「なら、その傷だ

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アメジストの魚。2-4

アメジストの魚。2-4

「茅尋、やっぱりそうなんでしょ…?」

要が顔を歪めて僕を見る。その表情は何だか痛そうで辛そうな感じで今にも泣き出してしまいそうだった。

素直に明かすしかないんだろう。
中途半端な嘘をついたところで彼女にバレて詰められるのが目に見えている。それに、そんな苦しそうな顔をずっとさせるわけにもいかなかった。

「そうだ、僕は人魚病を患ってる。」

「いつから…?」

「1年前。」

「え…」

「1年

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アメジストの魚2-3

アメジストの魚2-3

要が入ったのは若者に人気のありそうなカフェではなくて、そのいくつか隣にある喫茶店だった。いわゆる純喫茶のような雰囲気の漂う扉を入るとどこか懐かしい匂いがした。

「マスター、こんにちはー。」
「やぁ、いらっしゃい。」

店主に挨拶を済ますと、迷うことなく店の奥のテーブル席に座った。

「ここのコーヒー美味しいんだよ。」
「そうなんだ。」

店員が来てオーダーを聞いて去っていく。
少しして運ばれてき

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アメジストの魚2-2

アメジストの魚2-2

幻だと思った。
目の前の光景を現実だなんて思いたくなかった。

「し、の…?」
「久しぶりだね、茅尋。元気にしてた?」
「…は、」
「おーい、聞いてるー…?」
「き、いてる…。」

鼓動が早くなっているのが分かる。思考も全く追いついていない。どうして要がここにいるんだろう。

そう思った瞬間頬に鈍い痛みが走る。

「いっ…!?」
「ぼやっとしすぎじゃない?寝不足?」
「ちゃんと寝てるよ…。」
「用

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