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クラシック音楽館に寄せて〜コンサートの自粛~ボレロ~

4月19日(日)のクラシック音楽館「いま届けたい音楽~音楽家からのメッセージ~」の中で、コンサートの自粛について、様々なコメントがあった。

番組の中では、日本オーケストラ連盟の緊急メッセージが紹介された。

オーケストラ演奏者と楽団が危機にひんしていること、そして、音楽の素晴らしさが語られている。演奏者や楽団が経済的に不安のあることは今に始まったことではないし、音楽の素晴らしさは誰もが認める所だ。でも、それをなおメッセージとして発しなければならないところに、苦境がみてとれる。

また、指揮者の広上淳一は、オーケストラ運営について、「自転車操業」と語る。(番組テロップより)

稼働していないと 団員に1か月分の生活費を送れない 稼働が今 止まっている状態なので (オーケストラは)大企業と違うので 回していないと 倒産してしまう状況なんです

指揮者の沼尻竜典は、オーケストラの文化、歴史が途絶えてしまうことを危惧している。

一回止まってしまうと もう一度取り戻すって 非常に大変なこと

番組では、東京交響楽団の3月の公演について紹介された。自粛ムードの中、悩みぬいて開催された公演だ。

楽団委員長 フルート首席奏者の相澤政宏は、楽団の存続について語る。

楽団の存続 長引けば そういうところまで 影響がある可能性があると思いました

そこで演奏されたのが、ラヴェルの「ボレロ」だ。

ここでは、フラッシュモブでの演奏を紹介したい。私はフラッシュモブが好きだ。日常と音楽が一体となって感動を与える。また、ボレロの構成のおもしろさが際立つ。

音楽は日常とともにあるし、日常から解き放ってもくれる。それを与えてくれるのが、多くの音楽家達だ。

最初の緊急メッセージにもあるが、音楽家の多くはフリーランスだ。働き方が大きく変わる中、フリーランスという生き方が肯定される時代になってきた。しかしながら、音楽家はまだまだ経済的に評価されていないと感じる。それは、withコロナ時代にあっては、ぜひ改善していきたいことだ。

音楽家もまた、働き方の転換点に来ているのかもしれない。我々に日常と非日常を与えてくれる音楽家達が穏やかな毎日を送れるよう、音楽愛好家、観客にできることは何だろうか。それを考えていかなければならない。

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