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自分を幸せにしてくれる人、不幸にしちゃう人③

<photo by Takayuki Wakai>

2023年1月。私は約6年ぶりに家族に会いました。母方の祖母が95歳で天国へ旅立ったため、彼女のお葬式に出席した際に。家族と疎遠になった原因は母との確執でして、それについて書き綴ってみました。家族やその他人間関係について、悩んでいる方のヘルプになれば幸いです。

なお、本記事は前に投稿した2つの続編です。先にこちらをご覧いただくのがおすすめです。

#幸せをジャマするもの

母との問題は【全くの疎遠】→【連絡をとる】に変化しました。私の幼少期からうまくいっていなかった関係がこじれ、約10年ほとんど音信不通だったことを考えれば大きなステップアップです。(「人間にとっては小さな一歩だが人類にとっては偉大な一歩だ🌍🚀🌕🇺🇸」by Neil A Armstrongって感じ)でも期待はしない。一緒に仲良く時を過ごす家族を目指さなくていい。自分ができる限りで交流を持てばいい。いろんな家族のカタチがあっていい。

母と連絡が取れるようになって間もなく、私はモラハラDV男について「悩む必要なし。私の人生に彼は必要ない」と決別することができましたが、彼の元配偶者と争いの渦中にいました。彼は私と出会った当時は既婚者でしたが、わざわざ嘘をついて隠していました。彼は離婚したものの、彼の元配偶者は私を相手に不倫裁判を起こし、約1年ほど争って決着がついたのが2022年3月。2021年は苦しく悔しい思いをしましたが、2022年は比較的穏やかな日々を過ごしていました。

「生きていればいいことがある」

そう思いながら、ぬるま湯のような幸せに浸っていたのも束の間。生きていれば、善いことも悪いことも起こるものです。納得いかないことが起こり、「せっかく幸せだったのに、どうしてジャマが入るんだろう....」と怒りと悲しみと、様々な感情が沸き起こりました。1つや2つでなく、どんどん問題が出てきて、事態はどんどん悪くなっているように感じました。

#最大の課題に向き合わされる

問題は自分以外の人間や出来事が運んでくるように感じますが、実際は自分の頭の中で起こっています。「問題だ」と思うから問題になるのであって、「問題ない」と思えば問題ないんです。私の場合「いくつも問題が出てきた」のではなく、「いくつも問題と感じてしまった私がいた」だけ。ある出来事をなんとも思わない人もいれば、大問題だと思う人もいる。問題になるかどうかは受けて側の捉え方次第です。

「自分は悪くない。悪いのはアレ(あいつ)だ」といってしまえばそれまでですが、それでは何も変わりません。人や出来事はコントロールできませんが、“問題を解決すること”は自分でできます。

この場合の“解決”は第三者や自分の外側にあるものに働きかけて変えていくのではなく、自分を変えることことで“解決”をしていくという意味です。

私は抱えていた問題をどうしても解決したかったし、実は【問題の原因=自分が長年抱えている課題】を知っていました。だから自分と向き合って問題を解決していこうと決めたんです。

なんとなくお気づきの方も多いかもしれません。目の前に現れた問題の奥にある“根本的な課題”は、状況や登場人物を変えて人生で繰り返されることを。例えば「嫌な上司・同僚が職場にいる」という問題に直面する人は、転職してもやっぱり「嫌な上司・同僚が職場にいる」んです。(とはいえ心を害してまで働くことはないので、必要に応じて逃げてください。ガマンする必要はない)

私にとって繰り返される課題とは、「人を信じられない」こと。

母からの心ない言葉は呪いのように残ってしまいました。人を信じられないということは、その人と一緒にいる自分も信じられないということ。何も信じられないって、とても暗くて寂しい状態です。何かあるたびに不安がどん底までいってしまう......そんな信頼に関する課題は一生解決できないと思っていましたが、これまでになく自分を変えたい気持ちが強かったため、遂に大きな課題と向き合うことにしました。

#無意識の罪悪感が自分を傷つける

課題と向き合う前に、もう一度母との関係を見直してみたところ、自分が母に対して罪悪感を感じていることがわかりました。彼女のメッセージに返信するようになったものの、「会いたい」「帰ってきて」というメッセージをスルーしていることを「悪い」と無意識に思っていたようです。

罪悪感は知らぬ間に私たちを責め続け、傷つけます。「お前は親を大切にできない人間だ」って。そこで私は、罪悪感があることを一旦しっかり認めました。罪悪感を与えている心のパートの声を聞いてあげたんです。「うんうん。親に顔見せに行かないってのは、確かに聞こえは悪いよね。その考え方もあるよね」っていうように。しっかり聞いてあげると、フッ消える瞬間がやってくる。そしたら「もうその気持ちは必要ありません。さようなら」で完了。「親とは色々あったし、急に会いにいけなくても仕方ない。自分を責めなくてもいいよ〜」って、自分に許可を出してあげたら心が軽くなりました

罪悪感について詳しく知りたい方は、この本おすすめ。


#自分としゃべってみる

罪悪感を手放した後、課題に取り掛かりました。自分を変えるために、まず自分の心の声をとことん聞いてみることにしたんです。用意するのは紙とペンだけ。コツもルールもありません。

「最近どう?」「今、どんな気分?」「何を問題だと思ってる?」と心の中で問いかけると自然と回答がくるというか感じるというか。二重人格とかそういう話ではなく「答えは自分の中にある」あの感覚です。聞いて答えて聞いて答えて....友だちとおしゃべりするように、どんどん掘り下げます。

手を動かすと脳が活性化するのでいろんなアイデアも浮かびやすいと言われています。だからスマホのメモ帳よりも紙とペンがおすすめ。思い浮かんだ言葉を紙に書き留めるのですが、私は吹き出しとか絵とか描きながらやります。誰にも見せないから自由に恥ずかしがらなくていい!思いのままに手を動かします。

私は今回、「なんで人を信じられないの?ってか、本当に信じられない?絶対?本気?」みたいに軽いノリからスタートしました。途中から対話じゃなくて、突然一人モードに入っても大丈夫。ルールはなく自由。思いついたことをどんどん紙に書き留めます。1日で終わらなくても、何日かかけてやってももちろんOKです。

#「信じていいんだよ」という許可

恥ずかしいので書いた紙は見せられませんが、私がたどり着いた結論は「私が今まで選んできたこと、進んできた道は全部正解だった。こんなに実績があるじゃん。これから選ぶことも進む道も全部正解。自分を信じていんだよ。自分の未来も周りの人も信じていいんだよ」でした。

「信じていいんだよ」と許可を出してあげることで、自然と受け入れられるようになった気がします。「●●●●できない」っていう思い込みは、無意識に「●●●●しちゃいけない」と、禁止をしているケースも多いかもしれません。「転ぶから走っちゃいけない」「キズつくから恋しちゃいけない」「太るから食べちゃいけない」とかね。

でも、恐れていたら走れないし、恋もできないし、食べられない。勇気を持って一歩踏み出せば、気分が良くなったり幸せを感じられるかもしれない。だから「走っていいよ」「恋していいよ」「食べていいよ」って自分に許可を出してあげる。

自分とおしゃべり中に「信じたら裏切られて傷つくかもしれない。そうしたら立ち直れないんじゃないか?」なんて考えがよぎりましたが、私には支えてくれる人が周りにたくさんいるし、私自身も色々あって強くなった(笑)ので「だいたいのことは乗り越えられるでしょ。大丈夫じゃん」と思えました。紙に書くことで可視化されて、スッと受け入れられるから不思議です。

このようにして、私は2022〜2023年にかけて人生最大の課題(だと思い込んでいた)ものを解決しました。1ヶ月くらいかけて、時間が許す限り自分と向き合いました。人生最大の課題が1ヶ月くらいで解決できたなら短いくらいじゃないでしょうか。(これまで付き合ってきた期間は30年くらいあるけどさ)日々メンテナンスのつもりで日記も開始。1日2日忘れることもあるけれど、すぐにゆるっと再開。長くなくていい。完璧を求めなくていい。

#180度変わるってこういうことか

私は自分の課題を解決したことで、最近まで抱えていた大方の問題が無くなったと実感しています。(この先、また別の問題・課題と出会うこともあるでしょうが、きっと乗り越えられる。)自分も人も人生も未来も信じられるようになって、周りのものは変わっていないはずなのに景色が違うように見える。大袈裟でもなんでもなく、生き方が180度コローン!と変わっちゃったみたい。もちろんいい意味です。

同時に親とのことも、もうなんとも思わなくなりました。過去は過去。過去のすべてのものがあって今の私がいます。私を強く幸せにしてくれたものの一部が母という存在。もう一回繰り返したくないこともありますが、有難いなぁと思います。

「祖母が亡くなり葬儀をする」と聞かされた時、なんの抵抗もなく家族と再会することができました。このタイミングで祖母が家族と会わせてくれたのかな、と思います。

#やるかやらないか、それだけ

頭の中がいろんなことでこんがらがっているなら、書き出すのは本当におすすめ。書き出すと「あれ?問題がたくさんある・問題は複雑って思ってたけどこんなもんか」「意外とシンプルだった」「何を悩んでいたんだろう?」ってわかることも多いです。そこに“自己対話”を加えると、より深いところまで追求できると思います。そして、それは一度きりではありません。私の体験した変化はスマホのバージョンアップのようなもの。バグが出てきたらまた改修・バージョンアップしていけたらいいなと思います。

本当に変わりたいなら「それってどうなの?」「やり方あってる?」「これはこうした方がいい?」「ちょっと落ち着いてから」なんて聞いたり先延ばしにせず、今すぐ、今日、今夜、今週中にやる。本当にコツは入りません。途中でやめたっていいんです。やるかやらかないか、それだけです。

#最後、タイトルについて

自分を幸せにしてくれる人、不幸にしちゃう人は他の誰でもなく自分です。

友人たちや恋人でさえ、“私”を幸せにすることはできません。お金も車も家も宝石も。“私”以外の人や物や出来事はサポートしてくれるけれど、“私”を幸せにできるのも、楽しませるのも、安心させられるのも、不安にさせるのも“私”だけなのです。

繰り返しになりますが、すべての問題は自分で解決できます。問題は頭の中で起こっているから。この考え方は自分に責任を負わせて責めることではなく、自分の人生を創っていけるっていう素敵なこと。

私にできたので、これを読んでいるあなたにもできますよ。

長い文章を、ここまで読んでいただきありがとうございました。読んでくださったあなたに、たくさんの幸せが降り注ぎますように。




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