香港人いわく、

 みなさん見ましたか?あの香港の大規模デモ。留学中いちばん仲良くしていた子(もう帰っちゃったけど、、)が香港出身だったので、わたしにはとても身近な話題でした。

 香港は、長い間イギリスの植民地であり、そして返還時に自治を認められた歴史から「自分は中国人ではなく、香港人である」という自覚がすごく強い。言葉も、法律も、文化も違うのだからそれは当然。彼らが今もっとも恐れているのは”中国に香港が吸収されること”。そして、それはほぼ避けられないことであり、今が最後のチャンスだという認識がかなり浸透している。中国の一部になると何が起きるのか、簡単に言えば自由が奪われる。だから彼らは立ち上がる。その中心は20代の若者です。(詳しく知りたい方は”雨傘運動”で検索してみてください)

 当たり前のように若者が政治に口を出す。インスタのストーリーにデモの動画が上がる。「日本ではあまり考えられない。」とわたしが言うと、「日本の政治はうまく行っているから」と友人は言った。

…んー、そんなことない、よな。

 年金制度が崩壊しかけていることも、消費税があがることも、若者が困窮していることも、子育てに優しくない環境なことも、誰もが知っている。憲法が改正されようとしていることも、それによってわたしたちが日本として誇ってきた平和が破られるかもしれないこともみんな知っている。それでも若者は立ち上がらない。心のどこかでみんな「自分には関係ない」と思っている。大人がやんやかんやと言っているが、まあそうは言っても自分にできることはないと思っている。

 「若者がちゃんと選挙に行けば、政策は変わっていくんだから投票に行きなさい」と大人は言う。行って?誰に入れればいいの?USBも知らない人が大臣を務める議員の中から誰を選べばいいの?マニュフェストなんて読んだってどうせ実行しないんでしょ?…そう思ってる、と思う。わたしもそうだからよくわかる。

 すごく人任せで情けないけど、政治家になんかなりたくない。堅苦しい服装で難しい顔してくだらない野次を飛ばしてお金のために嘘をつくような職業につきたくなんかない。

 日本で圧倒的なカリスマ性を持ったリーダーはなかなか誕生しにくいと思う。出る杭は打たれるし、酔狂すれば「宗教かよ笑」と嘲笑される。だったら草の根の改革をするしかない。年金払いたくね〜〜!というだけでなく、年金を払わなくて良い仕組み、もしくは年金制度を存続する仕組みを考えなければいけない。

 難しい。難しいけど。「日本の政治はうまく行っているから」「ううん、実はうまく行ってないの」「それじゃあ国民はどうしてるの?」「うーん、文句は言ってるけど、、、」そのあとに続くアクションを、なにか説明できるようになるといいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?