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四年目

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2022年の詩まとめ
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#生きる

きょうは、

きょうは、

雨の日に水族館に行く
どんな感情も許される気がしてゆっくりと水槽を眺めながら
水中に揺れる水草の気分になる
Googleマップ片手に迷子になりながら君と目指す喫茶店
なにもない田舎道で白線の上を器用に歩く君がすき
誰に届くこともない紙飛行機を飛ばしましょう
きみと飛ばした、ということだけを記憶するために
大丈夫、
あすを迎えるたびにわたしたちは確実に死んでいくから
きょうを美しく生きよう

生きる希望は死

生きる希望は死

とてもとても嫌いでしかたない人間が学校や職場やインターネットに存在していたとして、死んでほしいとか殺したいとかいう感情は一切生まれたことがなくて、でもそういう感情を生んでしまう人が世界にはたくさんいること、ちっぽけなわたしには否定も肯定もできずに今日もなんとなくニュースを眺めながら生きてる、うっかりiPhoneの液晶がバキバキに割れちゃえばいいのにとか椅子の脚に小指ぶつけちゃえばいいのにくらいは妄

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0111

自分という存在が許せなくて、終日気持ちが溺れていた、息をする度にしんどくて、真冬の空気の冷たさで肺がスースーする、空気の新鮮さが怖い、わたしたちを受け入れている地球は神様より神様だけれど、予告もなしに人類を災害だとかウイルスだとかで消してしまう、それをわたしたちは都合よく運命とか言ってしまう、許されるために、誰かのせいにしたら安心するね、きっと誰もが誰かから許されたくて生きている、自分が自分を許せ

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