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コツを聞くより、コツコツやる。

世の中で「すごい」と言われる人ほど、コツやテクニックより地道なステップを大切にしているのでは?

そう思ったきっかけは、ラジオでした。

「糸井重里」「言葉の流儀」なんて言葉がタイトルに並んでいたので、コピーライターとして聴かざるを得ない。

そう思い、再生ボタンを押しました。

キョンキョンこと小泉今日子さんがパーソナリティを務める「ホントのコイズミさん」に、糸井重里さんがゲスト出演した回。

「言葉の流儀」よりも「仕事の流儀」と言える内容で、改めて「糸井さんってすごい人なんだなぁ」と思いました。

何がすごいって、仕事に対する熱量と努力がハンパないのです。

23年続くエッセイ「今日のダーリン」

ほぼ日刊イトイ新聞(通称:ほぼ日)では、糸井さんが毎日書いている「今日のダーリン」というエッセイがあります。

投稿されるエッセイは1日で消えてしまい、バックナンバーは残りません。

私もふらっと見に行くのですが、なんと糸井さんは「今日のダーリン」を23年間も毎日書き続けているのです!

大卒の新入社員と同じ年齢、子供が産まれて社会人になるまでの時間と考えれば、凄まじいことがわかります。

自分が23年も怠らずにやったこと…空気を吸うくらいしか思いつかない(習慣でもない)。

仕事とはいえ、人間そんなに習慣を続けられるものだろうかと思ってしまう。

「今日のダーリン」を書く気持ちとして、糸井さんはこのように言っています。

「その日にしか書かないことを書きたかった」

毎日更新なので書き溜めもしますが、「やっぱり違う」となると当日に書き直すそう。

本人も「毎日苦しい」と正直な気持ちを吐露しているのが印象的でした。

誰かに強制されたわけでもないのに、自ら毎日更新の十字架を背負って、23年も続けるプロ根性がすごい。いや、根性という言葉で片付けていいものか…。

絶対に書き続けてやる、という執念を感じます。

「感じる→思う→考える」のステップ

「発想やアイデアはどういう時に思いつく?」とキョンキョンが質問します。

糸井さんは、アイデアを思いつくまでに「感じる→思う→考える」3段階のステップがあると言います。この言葉は、ほぼ日手帳を使う読者が言っていたそう。

そして、こう続けます。

「職業で普段生きているわけじゃない」

生活の中で、美味しかったものや綺麗だと思ったもの、良いこと嫌なこと。私たちはだれでも、瞬間瞬間に様々なことを無意識に感じて生きています。

まずは、その感じていることに気づく。気づいて初めて「感じる」は「思う」になるのだと。そうして感じたことを言葉に起こす作業が、アイデアを生み出すヒントになります。

「考える前に材料がいっぱいある」

海に行って貝を拾いに行く。拾った貝を使ってネックレスをつくる。貝が材料で、ネックレスはアイデアです。

ネックレスはいきなりつくれるものではなく、貝拾い(材料探し)があったからできるのです。

この話を聞いた時に、ジェームス・W・ヤングの『アイデアのつくり方』に似ているなと思いました(ほぼ同義かもしれない)。

コツに頼りすぎない

「感じる→思う→考える」の考え方をさらに補足する記事を見つけました。

ジャパネットたかたの髙田明さんと糸井さんが対談した記事です。

話題は「ビジネスのコツ」について。

「コツはあるんですか?」と
問われることも多いですが、
そんなコツはありませんよね。
そのかわり、
死ぬほど考えないとだめなことが、
ほんとうにあるのだ、と思っています。

コツというのはうまく行く秘訣、テクニックみたいなものだと思うんですが、糸井さんは「そんなものはない」とスパッと言います。

弱いがゆえに、考えるのです。
いま、平気な顔してこんなこと言ってますけど、
ぼくもいちいち一所懸命考えたんです。

常に自分の頭を使って課題と向き合う姿勢。大御所とか有名人とか関係なく、一番地道なステップを面倒くさがらずにやる努力。

人にコツを聞くよりも、コツコツ考え続ける人が強い言葉やアイデアを生み出せる、そう思いました。

コピーライターに限らず、どの職業にも当てはまることです。コツに頼りすぎず、自分自身で考える姿勢は常に持っていたい。

記事の最後に出てくる写真で、黒板に「感じる→思う→考える」の言葉が書かれています。

2017年の記事ですが、ラジオは今年のもの。糸井さんは、この言葉を4年以上も大事にしているんですね。

私も大事にしていきたい。


文:ハギ
@よりみちコピーライター

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↓『アイデアのつくり方』について解説した記事 ↓


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