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【理学療法士と学ぶ】脳の特性を使って習慣化しよう②

【動作・歩行・呼吸の専門家】である理学療法士として、身体の歪みや不良姿勢が及ぼす身体への影響や、生活における悩みとの繋がりについての解説と、その改善方法・予防方法として、【運動や、生活に取り入れてほしいこと】もあわせてお伝えしています。

わたし自身が女性ということもあり、特に女性の身体と心についての投稿をどんどん書いています。男女問わず、もしよければ「ちょっとした悩み事」や「○○について知りたい!」などのコメント・リクエストなどもいただけると嬉しいです。

先日より、女性の身体にとっては【変化】もストレスになること、さらに女性は毎月【変化】が起こるので、よりこの【変化】による影響へのケアが必要だということ、そして疲れた時こそ簡単な運動をしよう、とお伝えしています。

昨日は、運動を習慣化するために【脳の特性】を知って利用しよう、と投稿しました。

習慣化において重要な脳の部位は【大脳基底核】と【前頭葉】です。前頭葉の【意志の力】を使いつつ、大脳基底核のオートモードで省エネ・無意識に行動できるまで、落とし込んでいきましょう。

ポイントは大きく5つあります。

  • ハードルをがっつり下げ、とっても小さな習慣を1つだけ始める

  • 脳内物質の力を借りる

  • 目標を1日何度も目に入れるようにする

  • 数字を設定する

  • 仲間をつくる

それぞれ説明していきますね。

【ハードルをがっつり下げ、とっても小さな習慣を1つだけ始める】

失敗するのが難しいくらいの、「こんなのでいいの?」と思うくらい簡単にできることを1つから始めましょう。
(例:スクワット1回だけ、腹筋1回だけ、1日5分だけ外に出る など)

昨日、「脳は【いつも同じ】が好きなこと」、「意志力には限界があること」をお伝えしました。自分が認識するよりずっと、「脳は変化が嫌い」なのです。そのため習慣や行動を大きく変えようとすると、脳が拒否反応を起こしてしまうのです。

習慣化には、とにかく【続ける】こと、毎日少しでもいいので【繰り返し行動すること】最も大切です。続けてさえいれば、1歩ずつ着実に習慣化に近づきます。失敗するはずがない行動を繰り返し【脳に当たり前】を刷り込んでいきましょう。

【脳内物質の力を借りる】

有限で貴重な意志の力ばかりを使い、やる気を出して行動するのではなく脳内物質の力を借り、意志力は最低限で行動できるようにしちゃいましょう。具体的な方法は2つ(3つ)です。

・5分の単純作業でドーパミンを分泌する
脳は単純なので、行動するとやる気が出ます。この行動は簡単単純な作業でOKです。

やらなきゃいけないことがある時に、掃除をしたり、SNSを眺めていつの間にか時間が経っていた覚えはありませんか?これは単純作業で脳の【側坐核】という部分が刺激され、やる気ホルモンのドーパミンが分泌されたために起こります。

ドーパミンは脳の【報酬系】というところに作用し、やる気を出させたり、行動を楽しんで集中力を出させる作用があります。しかも、単純作業を【5分】するだけでこの効果が出始めます。

運動を習慣にしたい場合は、徒歩5分のコンビニまで歩く、その場で5分だけ足踏みする、5分だけストレッチする、などでドーパミンを出しましょう。

・カフェインを摂取しドーパミン抑制を抑制する
カフェインは科学的に脳の働きとの関連性が解明されています。ドーパミンはアデノシンという物質で抑制されますが、カフェインはこのアデノシンに拮抗し、間接的にドーパミンを増やします。

カフェイン摂取後30分くらいからこの効果が表れ、1時間後にピークとなり、数時間効果が続きます。

カフェインには細胞に取り込まれている脂肪を遊離させる作用もあるので、運動の前に飲むと脂肪燃焼効果を高めてくれる効果もあります。運動前に飲むと、習慣化と脂肪燃焼2つの効果が得られ、より効率的ですね。

※一方、アデノシンは全身の細胞でエネルギーを代謝した後に生じる物質で、身体に疲労を感じさせ休養を取るよう促す作用があると言われています。休養も身体に大切な行動ですので、むやみやたらにカフェインを摂取するのではなく、コーヒーなら午前中に1~2杯程度にしましょう。

この2つ以外にも、【20分ほど歩いてβ-エンドルフィンを分泌する】方法もあります。2つめのやる気を出す方法は「20分歩いてβ-エンドルフィンを分泌する」です。βエンドルフィンにはモルヒネの数倍と言われる鎮痛効果があり、気分を高めたり幸福感を感じられる作用があります。

これから運動習慣をつけよう!というときに【20分のウォーキング】はなかなかハードルが高いかもしれません。すでに日常的によく歩いている方は、是非参考にしてみてください。

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今日もなかなか長くなってしまいました。残りの3つはシリーズとして、明日またご説明していきたいと思います。

ポイントを押さえれば、習慣化のハードルはかなり!下がりますので、是非読んで取り入れてみてくださいね。

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運動習慣作りや自分の姿勢や身体の歪み、呼吸法などの把握・改善はとっても地道ですが、「しっかり取り組もう、改善しよう」と思われた場合は、やはり客観的な指導があることが一番効率的かと思います。

動作・歩行・姿勢・呼吸の専門家である理学療法士視点を入れて、一度ご自身の身体をチェックしてみることはいかがでしょうか。

現在の問題点や、改善するためのセルフエクササイズ、おすすめのトレーニングもお伝えできます。お気軽にご相談ください。

また、もっと知りたいことやわからないことがある場合も、是非コメントや連絡いただけると嬉しいです。

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