yonabe

スクリーンは目、キーボードは手首、靴は足を痛める。 人とモノは界面で擦り傷をつくる。

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スクリーンは目、キーボードは手首、靴は足を痛める。 人とモノは界面で擦り傷をつくる。

最近の記事

わたしのダウレス(dawless) その3

以下の続き Teenage Engineering EP-1320 medieval の通り、中世のビートマシンを名乗る代物。もともと ep-133 を欲しいと思っていたが、在庫がない状態で半ば諦めていた状態のところ、唐突に発表されたのがこのマシン。コンセプトもプロモーションビデオも良い味がしており、在庫があるならとチャレンジしたところあっさり入手できた。想像通りの良い音ばかりで今まで観念していた構成を揺さぶってくれる。こういう体験こそ価値があると思う。 この特殊なプリセ

    • ♪タイトル、本文を入力してください

      音を出すと言葉がたまる。言葉を出すと音がたまる。めぐりめぐってそれはいつか、歌になるかもしれないけれど今はまだ。音と言葉はそれぞれに駆動し、言葉にならないものは音に、音にならないものは言葉に。

      • わたしのダウレス(dawless) その2

        以下の続き。 Arturia MiniFreakせっかくモジュラーシンセを買うのだから音はつまみで作りたいと思っていた。だけどつまみをひねるほど、音階、音程のことが気になってきた。 音律の歴史など調べ始めると、キーボードとの付き合い方が何となく分かってきたような気がして、少しずつ距離が詰まってきた感じがした。弾けないけど。 MiniFreak はキーボードでありツマミであり、ようはシンセなのだが最後までシンプルなMIDIコントローラーとしてのキーボードと迷った。単機能主義

        • わたしのダウレス(dawless)

          Roland AIRA Compact T-8, S-1数年前、こういったジャンルの機材についてよくわからないまま購入した。ミニマルなループをエンドレスで流せたら良いぐらいの気軽な気持ちだったが、軽い動機に比例して気持ちも浮ついたまま放置の状態が続いた。 YAMAHA SEQTRAK今年の初めに購入。ぼんやりとした憧れ、それを上回る敷居の高い感じに気持ちは行ったり来たりしていたが、つまみやスライダーのかっこよさに惹かれて手に入れた。電話した楽器店で偶然一台残っていて、これは

        わたしのダウレス(dawless) その3

          モジュラーシンセと手びねり

          モジュラーシンセを買った。正確にはセミモジュラーシンセと呼ばれる、プリセット的な内部結線がされているモジュラーシンセだ。最初に moog の Mavis というものを買った。続いて Behringer の NEUTRON というのを買った。 たくさんのツマミがついた、パッチケーブルと呼ばれるもので繋ぐもの、という程度の認識はあったが、縁遠いものと思っていた。しかし波形を選んでピッチを決めて加工して音を出すというプリミティブな行為が、音楽というもの自体を遠遠いものと思っていた

          モジュラーシンセと手びねり

          A3 に 3 枚書くやつ

          何かに心を奪われてしまうと新しい刺激、楽しいはずのことが入ってこなくなる。それは悪い場合もあって、抜け出す手段がないと困ったことになる。 それ以前にまず、悪い状態に陥っているという自覚が必要なのだけれど、そういうことにふと気づくという余裕なんて、そういう時には無くなっている。だから自分がどう思っているかに関わらず、自分の引き出しを定期的にぶちまけて、一つ一つ検見していかなくちゃいけない。 その方法の一つが、A3 に 3 枚書くやつだ。 詳しくは知らないが、とにかく書いてみ

          A3 に 3 枚書くやつ

          ずっと聴いている

          iPod の頃から聴いている。毎朝最新話を PC で同期して、通勤電車で聴くのが楽しみだった。海外のガジェットを紹介する番組が好きだった。 しばらくして日本語のコンテンツが増えてきて、同じ業界の人が個人で配信するようになった。ポッドキャストは海を越えたグローバルな情報から、タバコ部屋で交わされるローカルな噂話へと変わっていった。 いつでもポッドキャストは味方だった。仕事の状況はどうあれ、いつも一定のリズムで語りかけてくれるペースメーカーとして、病める時も健やかなる時も、いつ

          ずっと聴いている

          有益な情報をという、はやる気持ち持て余して

          何かつまらないと思い始めて何かをしなきゃと思い、書店の本棚をぐるぐる回って図書館の棚を何周もして、ネット巡ってECサイト上から下まで、何か取りこぼしてないか間違えてないかズレてないかおかしくないか、怒られてないか、ヒヤヒヤしながら掬いそびれた喪失感、濡れたティッシュが顔に張り付き、あ、それは前にもあったな。でも「それよりも前」がぜんぜん思い出せなくて。漢字を閉じたりひらいたりしながら巡らせて、まったく面白くない夜。 それは感性が擦り切れ、ささくれ立った神経、世の風に吹かれてジ

          有益な情報をという、はやる気持ち持て余して

          VR上で歩くということ

          人間が歩くのは、目的地が物理的に離れているから。制約によって歩かされている。あるいは歩けるから目的地を分散させることができた、とも言える。そうでなければ蛸壺のように密集させる必要があっただろう。 ゲーム空間上で歩くのは演出上の理由から。物理的な距離を設けてプレイ時間に制約を課すのも演出の一つと言える。 ではなぜ人はVR上で歩くのか。それが娯楽のイベントであるなら、楽しみのためと言える。では仕事として参加するイベントはどうか。仕事で参加するVRのイベントでも歩くべきなのか?

          VR上で歩くということ

          音声チャットルームの隣人感

          Twitterの音声チャットルーム「Spaces」を聞いた。文字のチャットのように「ルーム」があって、そこに「入る」ことができる。だけど少し違和感があった。なぜか? Spaces で喋っている人たちは同じ「ルーム」とはいえ別々のところで喋っていて、それぞれの音響「空間」が異なっていた。別々の音響空間から聞こえてくるそれは、同じ部屋で喋っているのとは異なる体験だった。 特に口との距離、マイクの指向性が異なると、すごく近くのところでペチャペチャ喋っているのと、遠くからノイズが

          音声チャットルームの隣人感

          未来をリンクする

          名前空間の永続性を信じ、アクセスできる日を信じて、リンクする。 https://www.stat.go.jp/data/kokusei/2121/

          未来をリンクする

          コショウ少々の少々は量ではなく、仕上がりのイメージを言っている

          料理におけるコショウ少々。以前はどれぐらいなのか分からなくてモヤモヤしていた。どうしてハッキリ書かないんだろうと。 それで具体的な数量の書かれた「理系の」みたいな本を読んだりもしたけれど、最近はそんな数字なんか書けっこないなと思うようになった。 そもそも手元にある食材は毎回少しずつ異なっていて、大きさはもちろん水分や甘さも違う。合わせる素材や鍋の火のまわり具合も同じではない。そんな状況でコショウ少々以上のことは言えないなと思うようになった。 つまり「少々」と言われたとき

          コショウ少々の少々は量ではなく、仕上がりのイメージを言っている

          Roam Research のコードブロックを等幅に、水平スクロールをいい感じにする

          Roam Research を毎日使っているが、コードブロックがちょっと使いづらい。そこで以下のような css を追加して等幅表示にしてみた。あわせて水平スクロールも難しかったので設定を変えてみたところ少し良くなったのでメモ。 .CodeMirror .CodeMirror-code pre { font-family: Menlo, monospace !important;}.CodeMirror-hscrollbar { pointer-events: auto

          Roam Research のコードブロックを等幅に、水平スクロールをいい感じにする

          Roam Research を使い始めて一ヶ月経って見えてきた心地よさ

          Roam Research を使い始めて一ヶ月経った。最初はかなり戸惑った。個別のページをせっせと作る一方、デイリーのページをどうやって書いたらよいか悩んだりしたが、最近は流れができてきた。 Daily Notes: 日々やったことををつらつら書いていく。「あとでやる」はとりあえず TODO をつけておく。TODO が素晴らしいのはワンクリックで未完を一覧できるところ。だからどこに書いていても構わない。この見せ方のおかげで書く場所に気を取られず、頭のモヤモヤをひたすらダンプ

          Roam Research を使い始めて一ヶ月経って見えてきた心地よさ

          プログレスバーを見ている間、人は思考が停止する

          と、思いません?私は思考が停止します。 プログレスバーに限らず Spinner なども、表示されると脳が「あっ、待ち時間だ」と認識してしまい、以降の人生が虚無になっていることがある。で、3秒ぐらいして意識が戻ってきて「まだ終わらないのか」ってなってまた3秒ぐらい人生が Sleep してしまう。そうやって人類は毎日何億秒もの時間を虚無へ投げ込んでいるんじゃないだろうか。"> /dev/null" 的な。 Spinner はまあ、出したいものが出すべきところに出せていないので

          プログレスバーを見ている間、人は思考が停止する

          1億人からワンクリックを取り去る

          日本人全員から1円ずつもらうと1億円、みたいな話があった気がする。塵も積もれば1億円、悪くない話だ。 ところで日本人全員からワンクリックを取り去ったらどうなるか。我々は大して意味のなさそうなことにクリックを強いられることがよくある。 「よろしいですか?」 こう聞かれても大抵は「よろしい」。できればいちいち「はい」とか「OK」とか言いたくない。私の決定を疑わないで欲しい。 もちろんよろしくない時はある。私はよく過ちをおかす。それはそうだ。うっかり違うボタンを押してしまっ

          1億人からワンクリックを取り去る