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管理職のアリエッティ

自分にパワハラを繰り返していた専務の下に入ってきた部長。




最初の頃は、専務よりはまともな人かと思っていたが、
4月に部長として自分の直属の上司になった辺りから、
言動に違和感を感じるようになりました。




社長や専務に、この3か月間でよほど洗脳されたのか、
ただのイエスマンと化してしまい、上から降ってきたことを
そっくりそのまま、九官鳥のように口にするようになっていました。




「そりゃそうだろ」と言いたくなるような、
綺麗事や一般論ばかりを振りかざし、納期管理のみに終始した言動。




結局、専務と一緒になって自分を追い詰める存在となり、
自分が休職に入ってからも、「業務の引継ぎのために、
毎日1時間ミーティングの時間を取れ」などと言い出す始末(笑)。
(他の管理職に相談の上、それは何とか回避できました…)





その部長に対して、自分が抱いていた違和感。







それはずばり、「自分の言葉で話していない」という点です。





自分はたかだか31年しか生きていませんが、いろんな経験をしました。




世の中には、ぐうの音も出ないような一般論が溢れており、
上位者が得意気にそれを振りかざせば、相手は反論もできないというのを、
ありとあらゆる場面で目にしてきました。



ただ、それと同時に分かったのは、
いくら反論もできないような一般論を言い並べた所で、
それで「目の前にある問題は解決できない」ということでした。



31年の人生でそれを学んでいることを考えれば、
50年60年生きていて、未だに一般論を言い並べている人達を見ていると、
「今まで何を経験してきたのか」と疑問を強く感じます。







学習の過程で、一般的な考え方を参考にすることはあるかもしれません。



しかし、ある程度経験を積んで、そこそこの年齢になってきたら、
もう「借り物の言葉で話すのはやめる」段階だと思います。





自分はどう思うのか。




自分の経験に照らし合わせて、現状に対してどう動くべきと考えるのか。




そういった自分自身の言葉を失った50代半ばの人間が、
テープレコーダーのように、社長と専務の言葉をそのまま喋っている。






今も、時々部長からLINEが来ることがあるのですが、
そのあまりに機械的な文面に、怖くなって震えるときがあります。





うちはメーカーですが、ある意味「機械工場」的な面もありますね(笑)。





どんな時代にあっても、自分は人間でありたいです。

その100円玉が、誰かの生きがいになります!