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【読書暦】2009年に読んだ本

【★☆☆☆☆】ダ メ【★★☆☆☆】普 通【★★★☆☆】面白い【★★★★☆】お薦め【★★★★★】名 作


★★★☆☆ 「オドの魔法学校」パトリシア A.マキリップ 創元推理文庫12/20
★★★★☆ 「夜市」恒川光太郎 角川ホラー文庫12/3
★★★☆☆ 「五番目のサリー」上・下 ダニエル・キイス ダニエル・キイス文庫11/26
★★★☆☆ 「読書する女」レイモン・ジャン 新潮文庫11/10
★★★★☆ 「暁のひかり」藤沢周平 文春文庫11/4
★★★☆☆ 「蕨野行」村田喜代子 文春文庫10/28
★★☆☆☆ 「悪夢機械」フィリップ・K. ディック 新潮文庫10/17
★★★☆☆ 「水の伝説」たつみや章 講談社文庫9/29
★★★☆☆ 「夜の神話」たつみや章 講談社文庫9/26
★★★☆☆ 「ぼくの・稲荷山戦記」たつみや章 講談社文庫9/22
★★★☆☆ 「彼女のプレンカ」中上 紀 集英社文庫9/19
★★★☆☆ 「春のオルガン」湯本香樹実 新潮文庫9/17
★★★☆☆ 「ゴサインタン―神の座」篠田節子 文春文庫9/11
★★☆☆☆ 「かかし長屋」半村 良 集英社文庫9/1
★★★☆☆ 「鶴渡る」杉本苑子 双葉文庫8/14
★★★☆☆ 「ねこひきのオルオラネ」夢枕獏 集英社文庫 コバルト・シリーズ8/3
★★★☆☆ 「ナイトサイド・シティ」ローレンス ワット・エヴァンズ ハヤカワ文庫SF7/28
★★★☆☆ 「古道具 中野商店」川上弘美 新潮文庫7/15
★★☆☆☆ 「雨の日と月曜日は」上原 隆 新潮文庫7/2
★★☆☆☆ 「中陰の花」玄侑宗久 文春文庫6/19
★★☆☆☆ 「アイズ」鈴木光司 新潮文庫6/12
★★★☆☆ 「となり町戦争」三崎亜紀 集英社文庫5/29
★★★★☆ 「ドリーム・マシン」クリストファー・プリースト 創元SF文庫5/22
★★☆☆☆ 「破壊者ベンの誕生」ドリス・レッシング 新潮文庫5/1
★★★☆☆ 「小鳥たち」アナイス・ニン 新潮文庫4/9
★★☆☆☆ 「デビルズ・アイランド」西村寿行 角川文庫4/4
★★☆☆☆ 「魔法の猫」ダン&ドゾワ編 S・キングほか 扶桑社ミステリー3/20
★★★★☆ 「第九の日」瀬名秀明 光文社文庫2/5
★★☆☆☆ 「新宿歌舞伎町 新・マフィアの棲む街」

 あまり目立つ作品のない年ですが、前年読んだ直木賞受賞作・朱川湊人の「花まんま」と、丁度同時期に有名になった和風ホラーファンタジーの恒川光太郎「夜市」を初めて読みました。
 非常に近いジャンル性を持つ二人です。個人的な評価では、日本のファンタジー作家として最もセンスの良い人が恒川光太郎だと思っています。朱川湊人の方が著名な賞で高く評価されましたが、彼の作風はどちらかと言えば万人受けする内容で恐さはあまりありません。
 それに対し、恒川光太郎の世界観には恐さがあります。
 例えとして正しいか分かりませんが、朱川湊人はアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」で、恒川光太郎は漫画「墓場の鬼太郎」のような違いです。二人とも3冊以上読んでいますが、本物の異世界を味わえるのは恒川光太郎です。

 クリストファー・プリーストは、クリストファー・ノーラン監督が映画化した『プレステージ』の原作「奇術師」が有名ですが、私は中学生の時に読んだプリーストの「ドリーム・マシン」をこの年に再読して傑作だったことに気づきました。またこの「ドリーム・マシン」は恐らくノーラン監督の映画『インセプション』の原案です。原作とはされていませんが、明らかにアイデアを頂戴してます。『プレステージ』を作った時に一緒に読んでいるのではないかと思いました。ストーリーはまるで異なりますが、集団で夢を見る機械と空気感みたいなものが小説とソックリなのです。
「ドリーム・マシン」はもう一度読んだら★5にするかも知れません。映画『インセプション』も大好きです。


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