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地獄の正月を乗り越えて。

ジェンダーレスが叫ばれる時代の新年一発目に書くには随分とふさわしくない内容だが、
今年も「書きたい事を書きたいままに」をモットーにnoteを書いていく、そんな決意を込めて。

日本には昔から
『女の子が初潮を迎えると赤飯でお祝いする』という謎の風習がある。

初潮とは初めてきた生理のことで、
子どもを産める女性になったという意味でお祝いするらしい。
(調べたら赤飯の赤で邪気を払うためとか、栄養を取るためとか諸説ある)

私は自分が赤飯を炊いてもらった記憶は無いけど、何かしらお祝いしてもらったような記憶が
ふんわりと残っている。
もしかしたら赤飯も炊いてもらったのかもしれない。
覚えてないけど。

私がここまで祝われた覚えがないのは、
恐らく自分では全然めでたいと思ってないし、
え?なんで私祝われてんの?全然嬉しくないんだけど…?
みたいな「?」が頭の中に連打された良く分からない出来事だったからなんだと思う。

我が家の子どもは2人とも男の子だから何とも言えないけど、
もしも女の子がいたら私もお祝いしたくなるのかもしれない。

子どもを産むまで知らなかったけど、
日本古来の子ども関係のお祝い事は沢山ある。
お宮参り、お食い初め、初節句、七五三…
時間も金もかかるし、親族を呼ぶとなるとスケジュールを立てたり、色々予約したり、場合によっては家を片付けたり…
お祝いの日の当日、子どもは思ってるより喜ばない。
むしろギャーギャー泣いたりする。
あーもう疲れた…
何でこんなことやんなきゃいけなかったんだっけ?と、日本の風習に疑問を抱く時間が生まれる。

それでも結局頑張ってお祝いしてしまうのは
他のご家庭もやってるからという日本人的な理由もあるけど、
結局のところ頑張ってお祝いすることが子どもへの愛だと思うからだ。
一方的で自己満足といわれたらそれまでだけど、
それが親にしたら子に注ぐ愛なのだ。

だから、私の初潮をめでたいと喜び、
お祝いしてくれた親の気持ちも、今なら何となく分かる。
覚えてないけど。

さて、お祝いされて始まったはずの
めでたい私の生理。

今、つくづく思う。

生理って、くそ面倒くせぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!
生理がきて喜ぶ女性、ほぼいないんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!
なんもめでたくねぇんだよぉぉぉぉぉぉ!!!
あぁぁぁぁぁぁぁ!!!

突然ですが、
子どもを授かったこと以外で妊娠して良かったこと!
栄えある、第1位は!!

ドゥルルルルル…
ドゥーーーン!!!

生理来ないことぉぉぉー!!!
(腹から絶叫)


いや、冗談抜きでほんとこれ。
生理来ないの楽すぎてビビった。

その楽なぬるま湯に妊娠中浸かり過ぎて、
「生理ってどんなだっけ?えへへ」
みたいになってる出産直後に
生理が延々に続くみたいな地獄の悪露おろを経験して
「ナニコレー!コンナノキイテナイヨー!!!」と、絶望した女性は多分私だけではないはずだ。
世の中うまい話は無いとは良く言うが、
こんな所で帳尻合わせをしてくるとは聞いていない。

生理20回分まとめた爆弾みたいな悪露を投下されるくらいなら
月1の生理がちょこちょこ来た方が全っ然、楽!!!
ぬるま湯になんか浸からなきゃ良かった!!!
と、マタニティーブルーやら色んな痛みやらの波に溺れながら
産後で満身創痍の私は泣きながら思っていた。

でもそんな風に思えたのは、
今にして思えば私の生理の症状が
いつもそこまで酷くなかったからだ。

今の私は地獄のような生理を経験したから
もう口が裂けても「悪露より月1生理のが楽!」とか言えない。


昨年末からちょっと調子が悪かった。
ひどい頭痛が続き、情緒が死ぬほど不安定。
そして迎えた2022年。

症状は悪化。

吐き気、頭痛、腰痛、腹痛、寒気…
ありとあらゆる痛みや苦しみが私に降りかかり
疫病神が私に乗り移ったとしか思えない。
とにかく立ってられない。
災難過ぎる2022年の幕開けとなった。

あれ?私って、人柱ひとばしらだったっけ?
皆の笑顔や平穏は
私の犠牲の上に成り立っている気がする…
私って、そういう宿命の元に生まれた人間だったっけ?
神様、なんか分かんないけど死ぬほど謝るんで、ちょっともう勘弁して貰えませんかね…
これ、ほんと辛すぎるんで…

朦朧としながらそんな事を思っていると
生理がきた。

それで、謎が解けた。
多分これは生理によって引き起こされたあれやこれやだ。
グッタリしながら調べると、
やはり生理によって引き起こされるPMSというものかもしれないという考えに至った。
年末の頭痛や情緒不安定も
恐らくPMSだったからだろう。
原因がなんとなく分かってホッとしつつも、
当たり前だが症状は全く改善されないので、
私は屍のようにグッタリ横になる他なかった。

めでたい元旦に、
めでたい生理が来たせいで、
私の正月は全然めでたくなくなった。

今回の症状で1番の衝撃は、
食欲がなくなったことだ。

風邪をひいても、
夏がやってきても、
妊娠しても、
どんな場面でも決して無くならなかった私の食欲が、
大晦日辺りからどこかへ行ってしまった。

コロナで悶々とした生活に疲れ、1人一昔前の芸能人達のようにハワイにでも逃避行したのかもしれない。
ガーリックシュリンプ片手に、ロコモコをかきこんで、1人よろしくやっていたのかもしれない。
私の食欲がハワイでグルメを満喫していたせいで、
本体である私の中の食欲は消え失せ、
生まれて初めて食べる事を想像するとウッとなった。
いつも私の胃袋にいた「何かを食べたい!」という熱い思いが、全く湧き上がらなくなった。
30代半ばになると減ってくる貴重な〝生まれて初めて″を
正直こんなとこで使いたく無かった。
正月早々、何たる無駄遣いだ。

生理が落ち着いてくると共に
私の症状も少しずつ落ち着き
1月4日にようやく食欲が私の身体へ帰宅した。
公に飲み放題食い放題が黙認される年末年始に
私は生理で1.5キロ痩せた。
悲しい。

仕方ないので
年末からの日々を取り戻そうと、

『朝が私の忘年会!昼が私のお正月!』

をスローガンに掲げ
4日の朝から飲み食いした結果、
痩せたはずの1.5キロが半日でパーになった。
悲しい。

そして食べ過ぎて吐き気が再来。
馬鹿としか思えない自分の愚行に泣ける。
『後悔先に立たず』
『無理は禁物』
『何事もほどほどに』
『もう若くない』
『腹八分目』
でっかく書いて、壁に貼ることにする。

そんな地獄のような正月を乗り越えて
今日を迎えている。

体調はすっかり良くなり、
私がいつもの調子で旦那にベラベラ悪態をつきながら朝ごはんの準備をしていると
「あー、ママが元気になって良かった!
今日が俺たちの元旦だな!」と
旦那に嬉しそうに言われた。

私がダウンしていた時、
家事、息子達の世話を一手に引き受けてくれた旦那も
正月らしい正月を過ごせなかったので
可哀想なことをしてしまった。
勿論、息子達にも。
旦那と息子達、ほんとにごめん。
ほんとにありがと。
『健康第一』
『家族を大切に』
『恩は仇で返さない』
でっかく書いて、壁に貼ることにする。

今年は前厄年だったので
多分この三ヶ日で前厄の厄は全部使ったな、と
謎にポジティブな私は思う。
あとはきっと平穏な1年になってくれるはずだ。

それにしても、
今年に入って既に心に刻む言葉が多い。
地獄の淵から這い上がった苦しみを忘れずに、
仕事の復帰も頑張ろう。

そんなことを思いながら、
日本の風習であるおせちをつまむ。
勿論、食べるのは腹八分目まで。
いや、めでたいし腹九分目まででもいっか。
『人に甘く、自分にもっと甘く』
『言ったことをやり遂げない勇気』
小さく書いて、壁に貼ることにする。

年明けから相変わらずな私です。
皆様、今年もよろしくお願いします。

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