面識のない、亡き祖母の友人に手紙をかいた話
大切なあの人の人生を辿る。そんなインタビューをライフワークにしています。第一弾はわたしの祖母。顔を見て話すことはもう叶いませんが、家族や親族そして友人に、彼女との思い出を聞かせてもらいます。インタビューをとおして、どんなおばあちゃんと再会できるだろう。楽しみだなあ。
祖母の人生を辿る「追悼インタビュー」をするにあたって、まずは祖母の友人に連絡をとることにしました。
「おばあちゃんの友人なら、Tさんかな」と叔母。
生前、祖母の交友関係は広くはなく、家族が知っているのはただひとりの女性、Tさんとのこと。祖母が家からあまり出ないことをTさんは知っていて、家まで会いにきてくれたこともあったそうです。
さて、連絡をとろうと思ったものの、Tさんとは面識がありません。電話番号やメールアドレスもわかりません。LINEなんてもちろん。
どうやって連絡をとろう……。そう考えていたとき、ふと、Tさんが祖母のお葬式に来てくれたという話を思い出しました。
「おばさん、Tさんの連絡先を教えてほしいんだけど」
「よくおばあちゃんに電話かけてきてくれたけど、番号残ってないと思うなあ」
「お葬式の名前とか書くやつに連絡先のってないかな?」
「あ!なるほど」
そして
芳名録にはTさんの住所が。
やったあああ、と手紙をしたためます。
面識もないのに、突然のお手紙を失礼しますということ
祖母がわたしにとってどんな存在だったか
一度、Tさんとお会いしたいこと
祖母との思い出を教えてほしいこと
Tさんからのどんな連絡にも対応できるように、わたしの住所・メールアドレス・電話番号・実家の住所、すべて書き添えました。
差出人のところには、わたしのフルネームと旧姓と、括弧閉じで「〇〇〇〇(祖母のフルネーム)の孫です」と書きました。もう自分が誰かを分かってもらおうと必死です。わたしは結婚して苗字も変わり、住所は縁もゆかりもないであろう、遠い高知県ですから。
そしてポストに投函。
Tさんから、どんな返事が返ってくるだろう。返ってくるかな。
いくら友人の孫とはいえ、ちゃんと話したこともない人からの手紙を不審に思わないだろうか。
それに祖母が亡くなってから6年以上が経ち、Tさんの年齢はおそらく77歳(祖母と同い年)。もしかしたら芳名帳の住所にもう住んでいないかもしれない。こんなことを言うと失礼だけれど、お元気ではない可能性だってある。
どうか元気でいてほしい。そして願わくば、会ってお話ができますように。
Tさんからの返事を待ちたいと思います。
追悼インタビューに込めている思い
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