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言葉の宝箱 0961【先のことを気にしてたら、結婚なんてできない。女にとって人生最大のギャンブルだもん。リスクなんか考えず、持ってるチップを全部賭けるしかない】


『ウェディングプランナー』五十嵐貴久(扶桑社2018/10/20)

草野こよりは今年キャリア十年のウェディングプランナー。
千件近い結婚式をプロデュースしてきたが、
ついに自身の結婚式が3カ月後に迫ってきた。相手は美容師の遠藤幸雄。
言うことなしのはずなのになぜか
こよりの心の中は不安で一杯、マリッジブルーに。
そこへフランスへ修業に行っていた
元彼の徳井孝司が提携しているレストランのスーシェフとして戻ってきた。門出を迎える新郎新婦を見守りながら、こよりの心は揺れ続ける。

『新郎新婦入場』『開宴の辞』『主賓挨拶』『ウエディングケーキ入刀』『祝辞』『お色直し』『余興』『親への手紙』『閉宴の辞』
9話連作短編集。

・ウエディングプランナーの側から話しかけるのは絶対のタブーだ。
黙っていれば、必ず客の方から口を開く。
沈黙こそ、ウエディングプランナーに必須の能力だった P9

・そこに真実がある限り、定番には定番の強さがある P27

・結婚式は遠足と同じ。家に帰るまでがあたしたちの仕事 P32

・先のことを気にしてたら、結婚なんてできない。
女にとって、人生最大のギャンブルだもん。
リスクなんか考えず、持ってるチップを全部賭けるしかない P46

・幸せになりたい、と思っている(略)
不幸になりたくて結婚する者はいない P63

・意味はなくても、それを書いておけば万事丸く収まる。
定型には定型の力がある P64

・男の“君のため”は、いつだって、“自分のため”だ。
だから、余計に傷つく。それを理解できる男はめったにいない P67

・何かひとつ、小さなきっかけだけでも、物事が転がり出すことがある。
でも、何もなければ、何も動かない P68

・世の中には最低限の常識がある。
ルールを守れない人間を待っているのは、不幸な人生しかない P90

・女は好きな男がいたら、会わずにいられない P101

・結婚式に夢を見るのはいいけど、
いずれ現実と向き合わなければならなくなる。
夢と現実の落差が大きければ大きいほど、夫婦間の危機も大きくなる P116

・結婚式や記念写真は形式に過ぎないと言う人もいる(略)
形が重要なこともあるし、必要な時もある P167

・親切の押し売りではなく P174

・手を抜くというのではなく、肩の力を抜くべきだろう P180

・お互いに気が緩んで、素の姿を見てしまい、幻滅することあった P182

・建前として、結婚式の主役は新郎新婦だが、現実は少し違う。
主役であることは確かだが、家族、友人、会社の人など
招待客に対するパフォーマンスの側面も大きい。
「わたしはこの人と結婚します」そう宣言し、伝えるための場でもある。
披露宴とは、文字通りお互いの結婚相手を披露するための宴なのだ P204

・常識や世間体に縛られることはない。幸せであればそれでいい P265

・結婚式を挙げ、披露宴をしたからといって、
それですべてが終わるわけでもない。
幸せとは、その後の二人の努力によって得られるものなのだ(略)
笑いも涙もあったし、成功も失敗もあった。それが結婚だ P290

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