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30代主婦。2019年に某国立大学院の博士後期課程を単位取得退学。どんな形でもいつかま…

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30代主婦。2019年に某国立大学院の博士後期課程を単位取得退学。どんな形でもいつかまとまったものを出せたらな…☆ここはそのためのステップ。エッセイ、散文、詩、小説etc…形にとらわれず、身の回りの気になったことを書いていきます。専門領域はお察し下さい^ ^☆不妊治療もしてます。

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研究者じゃなくて、エッセイスト。

 エッセイストになる、と言えば笑われるだろうか。そんな夢みたいなこと言ってないで、もっと現実的に未来を考えなさいと。でも、やっぱり思う。エッセイは、私にとっては現実だ。現実的な明日につながる技術(art)なのだと。  数年前までは、一応研究者を目指していた。大学卒業後に、ほんの少しの社会経験を経て、やっぱり大学院へ戻ろうと決意。書くことや考えることが好きだった私には、そういう時間が正当なもとのとして許されるだけでありがたかった。とはいえ、修士課程入学当時は、大学で教鞭をとる自

    • 私の散歩道②

      神社の鳥居を出て左手に曲がる。 家の垣根がせり出して、歩道が少し狭くなる。 葉を避けながら、前に進む。 しばらく似たような風景。 あ、またこの名前。 ここいらの地主さんの名前が定期的に現れる。 しばらく歩くと、鋭角な三角屋根の喫茶店。 スタンドガラスが美しい。 大きな木枠に囲まれて十字の窓。 窓越しに見えるコーヒーカウンター。 オレンジの暖かいランプがともって 何とも素敵。 コーヒーの香ばしいかおりに 思わず足を止める。 ドアが開いた。 チリンチ

      • 書くを続けるために

        書くを続けるって意外と難しい。 私の性分、メモをとるのも好きで 何かかんか書かずにはいられないのだけど でも、継続的に書き続けるとなると なかなかできない。 言葉の使い方、言い回し、豊かさ、奥深さ…etc テーマ選びに頭の中の整理… こだわってちゃんと書こうとすればするほど ペンは重くなり、スマホも遠のく。 確かに完成度を上げることも大切。 でも、それにこだわり過ぎると動きが止まる。 だから とりあえず書くこと、出すこと、続けること。 ひとまずは、そ

        • ケーキは夜に焼く

          夜型の人間にとって 朝の光はけだるさとともにある。 「寝起き」は、午前中いっぱい続く。 専業主婦だからこんなことが許されるんだろうな と思いながらも、 何で私がそこに罪悪感を持たねばならんのじゃ と思ったりもする。 自由じゃないか。 朝が好きだろうが、夜が好きだろうが 朝動こうが、夜動こうが。 朝型人間がえらいかのような 朝活できる人がえらいかのような そんな世の中的意見には、もうウンザリだ。 そんなことは 100年も前からわかってることだろう。

        • 固定された記事

        研究者じゃなくて、エッセイスト。

          私の散歩道①

          家を出る。 家の前の通りを左に進み、すぐ左折する。 左折した道路は、わりかし車通りのある通り。 ガードレールの内側を歩いて、しばらく道なりに。 左手には二階建ての住宅が立ち並ぶ。 こちらを正面にして。 建売だったのかな。 家々の玄関は同じ造り。 でも、その彩りはそれぞれ。 門の前に手入れした綺麗なバラを咲かせる家もあれば サボテンが地植えされてる家も。 その並びにあるお寿司屋さんのサボテンなんて 2階の高さまで伸びている。 ここのお寿司屋さん、シャリ

          私の散歩道①

          夫に媚びるのをやめた

          夫に媚びるのをやめた 好きでいてもらいたいとか 可愛く思われたいとか 大切にされたいとか そんな気持ちが いつもどこかにあった気がするけど 何かそんな自分から卒業したくなった。 世間でも 「いつまでも女心を忘れない」とか 「夫とずっと恋人同士でいるためには」とか 「女を捨てない」とか あちらこちらで言われてて。 それがさも正しくて 良いことのような印象すら与えられて 周りもそれをうらやましい!と崇めたりして。 知らず知らずのうちに 女であること

          夫に媚びるのをやめた

          無計画な洗濯

          雨が降りそうなのに、洗濯物を出した。 というより洗濯物を出したら、西の空の雨雲に気がついた。 TVの天気予報は、午後から晴れると言っていたけど、 スマホのアプリの晴れは午前中だった。 「もうどっちでもいいや」と、無計画に気の向く時間に洗濯をしたから、こうなった。 読めないなぁ、天気の変化。台風が近づいてるからかな。 仕方がない。 夫の汗でぐっしょりになってたから シーツまで洗濯しちゃったんだぞ。 夏用のシーツは、一つしかないんだぞ。 どうにかこうにか、絶対に

          無計画な洗濯

          【詩】 励まし

          私は私として生きていかなくてはなりません。 だから、私はひとりなのです。 これまでの庇護された巣を手放し 旅立とうとするなら 私が私を励ますしかありません。 私がこれまで巣から離れられなかったのは 力強く励ましてくれる存在を手放すのが怖かったから。 巣の中で、巣の近くで 肯定される価値観とその範囲でしか飛べなかった。 でも自分の道へと進むには、ひとり。 自分が自分を励ましてやらないといけません。 ひとりで進む覚悟を持て、ということなのです。 だからこそ

          【詩】 励まし

          人生の醍醐味は 〜人生はいつだって謳歌できる〜

          人が生きている意味って何だろな… 何のために生まれてきたの? ずっと考えていました。 今になっても答えは出ません。 この問いに正解なんてないし、答えは一つじゃないのだとも思います。 でも最近になって、自分の中で一つ腑に落ちたことがありました。 人生の醍醐味は、感じることそのものだということ。そして、感じた自分から新しい何かに気づけたのなら、それだけで拍手ものだと。 気持ちいいな、楽しいな、痛いな、辛いな、苦しいな、寂しいな… 生きていれば、良いことも悪いことも

          人生の醍醐味は 〜人生はいつだって謳歌できる〜

          真の自立に近づくために ~心の中の親〜

          ◆色々な自立、それぞれのステージ人はどういう状態に達したら「自立した」と言えるのだろうか? 一人でうんちを拭けるようになったら?一人でご飯を作れるようになったら?20歳になったら?一人暮らしをしたら?仕事に就いて食べていけるようになったら?結婚したら…?死を受け止められたら…?etc その基準は、経済的なものから精神的なものまで、そして些細なことから偏見にまみれたものまで、人の数だけ答えがあるだろう。一口に自立と言ってもそれが指すイメージや段階も異なるだろうし、明確な答えなん

          真の自立に近づくために ~心の中の親〜

          【詩】 曇天の眼

          ぼやんとした日 静かな白い日 空気にすーっと溶けそうになる身体 ぼんやり外を眺めては目を閉じる うすら目をあけては また閉じる おもい瞼 身体もぼんやりあたたか 隣家の薄いグレーの壁に吸い込まれそう 心地よく晴れた日に 曇天を想うことはほとんどないのに 曇天の日には 必ず晴天を想う 雨でも降れば また違うのか 静かなこの曇天を ただやり過ごす 笑いもなく 涙もなく 安堵もない 空(くう)を見つめて 空(くう)すらつかめず 眼(まなこ)は奥に沈みこむ

          【詩】 曇天の眼

          循環の大切さ

          この世に止まっているものなんてない。森羅万象。空気も時間も身体も自然も。物だって放っておけば劣化する。諸行無常。 はるか昔から言われていることを、実感しながら家事をする。 掃除をしても埃はたまるし、草は抜いても抜いても生えてくる。 ちょっと気を抜けば、浴槽の排水溝にはピンク色のカビが立ち、冷蔵庫の残り物は固くなる。 でも、気持ちの良いこともある。 蕾だった薔薇は今週初めから少しずつ花開き、今日満開を迎えた。 先週末庭に植えたアジサイは、何度も萎れて枯れそうになりながらも

          循環の大切さ

          【詩】 思考はどこまでも

          思考はもぐる どこまでも 思考はすすむ どこまでも なのに 止めてたのは わたし 誰かに合わせる必要なんてなかった 馬鹿にされても いい こんがらがっても いい うざがられたって 上等だ かわいさは もういらない そこをこそ 突き破れ わたしは 思考を あきらめない

          【詩】 思考はどこまでも

          【詩】 ボツになったって

          あれがボツになったって 私はあきらめたりしない 悲観したりしない だって 大した理由で決めてないでしょ お金にならないとか えらい人の好みじゃないとか 万人受けしないとか 今の流行りじゃないとか 忙しいからこれでいいやとか たまたまその時気分が良かったとかだってさ ダメそうな時は そっと静かにひっこめるだけ 攻撃は ひょいっとよけるだけ 無視されても あっためるだけ 一人で勝手に打ちひしがれて 自分で自分を ボツにしたりはしない

          【詩】 ボツになったって

          【詩】 住み慣れた家なのに

          住み慣れた家なのに こんな視界があったんだ 風 窓の向こうの木々の緑 昨日は雨だったから ツヤツヤしてる ここから見ると こんなにきれいに見えたんだね 光 今まで気づかなくて ごめんね 明日からは 会いに来るよ

          【詩】 住み慣れた家なのに

          【詩】 いいね欲しさに

          いいね欲しさに 写真を撮って いいね欲しさに アップする いいね欲しさに 出かけるし いいね欲しさで、場所も決める 気づいたら いいね欲しさに 自分の言葉も変えていた 偽りの言葉でもらったいいねに ますます わたしを 見失う いいね欲しさに 画面を見ては いいねを待ってる わたしは ピエロ お腹をすかした はらぺこ ピエロ いいねをむさぼり 食べるけど 腹の足しにもなりはしない ピエロはピエロ それでも 鏡を見て笑う いいね

          【詩】 いいね欲しさに