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正直、双極性の躁状態が恋しいときがある?

私は双極性障害で、数年ごとにうつと躁のサイクルを繰り返しています。

うつ状態の時は普通のうつ病の方と同じような症状で死ぬほど辛いのですが、躁状態の時は後から考えるとヤバいことをしでかしてしまう一方、気持ちよさというか、幸福感・満足感も味わっています。

特に、前回躁転した際は「カチッ」とどこかで歯車がかみ合ったような感じがして、頭の中がサーッとクリアになり、過去と未来が消えうせて、完全に「今」に集中した状態になりました。完全なマインドフルネスです。

いわば動物のクオリアがそんな感じなんだろうと思います。過去や未来に関する雑念が一切無く、自分を取り巻く世界や感覚に完全集中していました。

聞く音の全てが天上の音楽に聞こえ、ピアノを弾けばこんなに美しい音が奏でられるのかと驚き、世界は明るく、頬を撫でる風はどこまでも優しく麗しく、一呼吸一呼吸吸い込む空気は味を感じるほど香りました。

脳の一部に電流を流すと、全ての雑念が消えうせ劇的に集中力が増すという実験結果があるそうですが、その状態に近いかもしれないとも思いました。

最近ハマッているイギリスのスペースファンタジーに出てくるアエルダリという種族が、「人間とは比べ物にならないほど強い感覚を持っている(比べると人間の感覚は影程度に過ぎない)」という設定を持っています。それはどんな感覚だろう? と不思議に思っていましたが、それは上述の状態に近い感覚かもしれません。

未体験の方に言葉だけで説明するのは難しいのですが、あえて言語化してみるとそんな感じです。

加えて、そもそも躁状態のデフォルトとして、「万能になった感覚」と失敗を屁とも思わない強メンタル、寝ずに働く謎の行動力が沸き上がるので、なぎ倒しちゃいけないものをバンバンなぎ倒すというデメリットを加味しても、ブルドーザー的な人間になれます。

ああ、内省しがちな人間にとって、自己批判の声が一切ないという状態の素晴らしさよ……。

躁状態ではデメリットもたくさんあるので、単純に「躁状態は最高! 一度は体験してみて!」とは絶対に言えないのですが、ある種の体験しづらい快楽であることは確かなんですよね。もし何かの機械で10分だけ躁状態になれて後遺症が無いなら絶対に使う自信があります。

実際に、双極性障害をある程度克服して、躁もうつもない安定したメンタリズムを保っている方からすると、「物足りない」気分にもなるみたいです。自分至上最高にハッピーな状態を知ってる訳なので、安定じゃ満足できない気持ちはすごく分かります。実際、私もそうですし。

双極性障害の方のうち、何割かは密かに「躁状態になりたい」と願う瞬間があるんじゃないかなぁ。まあ、通常はうつ状態の方が期間が長いですし、うつ状態のキツさを考えれば現実的にはノーサンキューでしょうが。

せっかくなので、双極性の方限定でアンケートを置いておきます↓↓↓

そんなわけで当時の感覚を思い出してうっかり「戻りたい」と思ってしまったYeKuイェクがあえてお伝えする「躁状態の快楽」についてでした。

双極性障害のうつを消して、躁状態のいいところだけ満喫する術は何か無いんだろうか。その術さえあれば、双極性障害は「障害」じゃなくて「才能」になる気がする。何かいいハックがあったら教えて欲しいです。


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