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どうしてファクトフルネスは人の心を動かしたのか?

【今日のまとめ】
この本がベストセラーになった秘訣に迫ります。

yawaraishiです。

皆さん、ファクトフルネスを読んだことあるでしょうか?

ハンスロスリング氏著作のファクトフルネスは
2019年、2020年の話題を掻っ攫い
世界で300万部、日本では85万部売り上げた
ベストセラービジネス書です。

僕も昨年この本と出会い非常に感銘を受けました。

しかし、ファクトフルネス
どうしてここまでの社会現象を引き起こしたのでしょう?

それはこの本に
人の心を動かす秘訣が隠されているからだと思います。

今日はファクトフルネスを題材に
どうして社会現象を引き起こすほど売れたのか?
どうして人の心を動かしたのか?

その秘訣について考察していこうと思います。

1 ファクトフルネスってどんな本?

ファクトフルネス
=事実に基づいて世界の現状を正しく見ること

この本は、事実(データ)をもとに
私たちが抱きがちな世界への偏見を明らかにし

今、世界がどうなっているのか
人間が誤った見方するのはどうしてなのか?
どうすれば、正しく世界を見ることができるのか

事実に基づき世界を正しく見ることの重要性
これを教えてくれる本です。

2 ファクトフルネスはどうして人を引きつけたのか?

さて、ファクトフルネスの概要を書きましたが
字面だけ見るとなんだか堅苦しい本だと思いませんか?

データから事実を把握する重要性について
私たちは重々承知しております。

しかし、データや事実は
正しければ正しいほど
自分の想像とは遠ければ遠いほど

嫌煙してしまう性質があります。

この本が凄いところは
そんな人間が本能的に避けそうな内容を
非常に面白く仕上げているところです。

ファクトフルネスはどうやって
理解させるのが難しい内容を面白く伝えたのか?
その秘訣に迫っていきます。

■ 秘訣は〇〇にある

僕が思う、この本が心を動かした秘訣は
まさに、心を動かしたことです。

何を言ってるんでしょう(笑)

しかし、この心を動かすことが
事実を伝える際には重要なのです。

人間誰しも自分の常識が覆されるのを嫌います

自分の常識が覆されることを見聞きした時
いかにそれが正しいものであっても
データに裏付けされた情報であっても

論理的に説明されただけでは納得できず
事実を跳ね除けてしまう危険性があります。

事実は論理だけでは相手に伝わらないのです。

ではどうしたら伝わるのか?

それは、論理的な説明にプラスして相手の感情を揺さぶることです。

人間は、感情が揺さぶられると
論理的な事実を受け入れられるようになるのです。

つまり、左脳だけでなく右脳を刺激する必要があります。

そして、このファクトフルネスは
右脳の刺激の仕方
心の動かし方

これがとても秀逸な本なのです。

そのため、常識が覆るような
世界の新常識を伝える本であるにも関わらず
多くの人の心に残る一冊となりました。

そして僕もそうですが、
自分の常識が誤っていたこと
世界の正しい見方について

心から受け入れる事ができました。

では、いかに右脳を刺激したのでしょうか?

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■ ファクトフルネスに学ぶ感情の動かし方

ファクトフルネスが新常識を伝える為に使った手法
それは、クイズです。

世界の現状を問う3択クイズを計13問
本の冒頭に持ってきた

これがファクトフルネスの全てだと思います。

是非実際に本で体験していただきたいのですが
このクイズ、真剣に答えれば答えるほど間違えます

それは、ひっかけクイズだからなのではなく
私たちの当たり前が、実際のデータとは大きく異なっているからなのです。

一問だけ例に出します。
是非チャレンジしてみてください。

現在、低所得国に暮らす女子の何割が、初等教育を修了するでしょう?
A 20% B 40% C 60%

こんな問題が13問あるのですが、
我々は普段生きている中で得た常識から
何となく答えが予想できます。

低所得国の教育問題は長年問題視されている
ましてや、女子の割合になるとかなり下がるだろう
答えはA 少なくともBだろう

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残念。この問題の答えは、Cです。

こんな感じで、全13問を自信満々に答えた後
我々の常識が誤っている事実を突きつけられるのです。

この現実と常識のギャップを実際に体験すること
この体験が、我々の右脳・感情を揺さぶり
ファクトフルネスを受け入れる土台を作ってます。

低所得国の女性初等教育修了率は60%になった
この事実をただ伝えられるのとでは
受け入れ易さに雲泥の差があります。

また、この本が素晴らしいのは
あなたは間違っていると突き放すのではなく
みんな勘違いしてるんだよと
優しく受け入れていることです。

ファクトフルネスでは、
全世界の様々な人々にこのクイズを実施した結果を教えてくれます。

クイズの結果は散々なもので
医学生、大学教授、企業の役員、ジャーナリスト
様々なグループにクイズを実施しても
皆面白いように間違えたそうです。

その正答率は3択クイズにも関わらず
平均正解数は3問いかに世界の現状を誤って捉えてるか示す結果です

しかし、自分が実際に間違え落ち込んだ後
誰しも間違えると知ることは自分を励まし、この事実を受け入れる気持ちへと導きます。間違いを責めるのではなく受け入れる
これもファクトフルネスが心を動かす大きな要因です。

ちなみにこの本は、ここまでが冒頭です。

本題は、どうしてこのような間違いが起こるのか
人間の本能について解説してくれます。

ここまで散々右脳へ働きかけられてきたので
冒頭後の本題が驚くほどスムーズに頭に入ってくるのです。

ファクトフルネスが心を動かす要因をまとめると
✔︎ 冒頭のクイズで自分の常識が誤っていることを体験させる
✔︎ 誤りを責めるのではなく誰しも間違えることだと受け入れる
✔︎ 受け入れた後、どうしてこのようなことが起こるのか原因を解説する

この、感情を揺さぶる構成こそが
ファクトフルネスがベストセラー本になり
多くの人の心を動かした理由だと僕は思います。

3 ファクトフルネスに学ぶ

さてここまで、ベストセラー本ファクトフルネスは
どうしてここまで人の心を動かしたのか
その理由について考察してきました。

僕たちがファクトフルネスから学ぶべきことは
事実をもとに世界を把握する必要があること

これにプラスして、
事実だけでは人は動かないこと
この事実についても学ぶべきだと思います。

論理的には正しいのに理解してくれない
こんな経験は誰しもあるのではないでしょうか?

人間は感情を持つ生き物です。
そのため論理だけでは動きません。

人を動かすには、正しい論理に加えて
感情を動かす必要があるのです。

どう、相手の感情を動かすか。

難しい問題ではありますが
ファクトフルネスから学んだことは
実生活でも生かせるものだと思います。

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本日も最後までありがとうございました!

ファクトフルネスは本当に素晴らしい本です。
読んだことない方は是非、読んでください!


また、著者のハンスロスリング氏は
TEDでもこの本の内容を話してます。

ユーモアに富んでいて非常に面白いので
見たことない方はこちらも是非ご覧ください。

sさて、今回で #読書の秋2020 シリーズは終了です。

大好きな読書について沢山のnoteを書く事ができ
本当に楽しいお題でした。

今回のお題で書いたnoteをまとめましたので
良ければ足を運んでみてください。

ありがとうございました!

【マインドフルネスについて】

【ワーキングメモリについて】

【ハロー効果について】

【大阪都構想について】


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