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変わらない軸、ぶれない木の基。テレビを見ず本を読み自分で考える癖をつける事が何故大事なのか。

今更言うのも恥ずかしいが、私は物を書くのが好きだ。

入院しても1人にされても、本とiPadかパソコン、何なら紙と鉛筆
さえあれば、飽く事のない生活を一生続ける自信がある。

それもこれも「お金がない」だの「他所の家とは違うのよ」と、
散々両親から言われ続けて生きてきたから、読書や書く事が、人生
を楽しむ為の、私の唯一の娯楽だからであると思う。

確か2010年頃だと思うが、鎖骨を折って入院した私は、1ヶ月の
入院生活を余儀なくされた。

弱い場面、髪が乱れ髭が生えてる顔で、人と絶対に会わない私は
誰にも病院を告げず、見舞いもお断り、しひたすら読書に耽った。

読書はいい。
看護師さんが「柳原さん、1日何冊読んでるんですかぁ?」と聞く
ので「えーーと、イチニイサン。4冊半ですね、平均」。

そう言うと、そんな人は初めて見た、と言われ、珍しい動物を見る
様な目で見たので、此方も目で「ああ、教養のない人はヤダヤダ」
と笑いをとりに行ったが、彼女は笑わなかった。

その頃、iPadを顧問先から貸与されていたが、見るのは顧問先の
社の全売上メールと添付ファイルのみ。

あとは自分の社のホームページを見るだけ。

だからiPadなんか傍に置いてるだけ。ひたすら本を読み1ヶ月を苦
もなく過ごした。

当時「日本で一番iPadを無駄に使う贅沢な人」と言われていたが
勿論、理由がある。

読書で育ったので、左から右へ文字が流れる文章は、全く頭に入らん。その上、面白くない。

そう言えば、平成10年頃。
ワープロで作成した自作の訴訟の答弁書を鞄に入れた状態で、ある
弁護士とお話しをしていた時の会話があるので、記憶のまま下記に
綴る。

私「あ。そう言えば先生、弁護士ですよね。ちょうどいい、これ見
てもらえます?」

弁護士「ほう。所有権移転の訴訟か。これはどこの弁護士が作った
の?」

私「自分でワープロで。何かおかしいとこあります?」

弁護士「私はこの書面は何という弁護士が書いたのか、聞いてるん
です。」

私「だから僕ですって!」

弁護士「冗談を言うのは顔だけにしなさい!ほう。確かによく見る
と弁護士のフォーマットじゃないね。どこの大卒の法学部出が書い
たのか知りませんが、面白い発想の攻め方ですね。なるほど上手い
構成だ。筋がいい。これ書いた人、司法試験受ければいいのに。」

私「だから僕ですって!あ、先生、もしかして僕が漢字も読み書き
できない中卒と思ってません?」

弁護士「・・・・。なるほど・・・。これ裁判官に怒られなかっ
た?今はA4で左から横書きが、訴訟での書面の書き方だよ」。

私「文字は縦から下に、縦書きで書くでしょ、普通。B5で書くと
ダメなんですか?」

弁護士「ああなるほど。本人訴訟ね。あなた素人だから裁判官も言
わなかったんだろうね。今はA4で横書きが当たり前なんだ。それ
とパソコンにはフォーマットがあって、今はそこにワードで文字を
入れるだけで書面は簡単だよ」。

この世の終わりかと思った。
しかも半分は初めて聞く英語。言ってる意味が理解出来なかった。

私は当時、貸金業を営んでおり、尚且つ本を読んで育ったので訴訟
や督促状を自分でワープロで作り、何なら自社の宣伝チラシのレイ
アウトもワープロで自分で作る、という器用さと才能があった。

その一年後ワープロが壊れ修理に出すと修理屋のオヤジは言った。

「ああ。もう半年早ければカシオはワープロの部品が一つ残ってた
けど、今は皆パソコンでねえ。メーカーも在庫はないですよ、ワー
プロは」。

一瞬目が眩み、首を締めてやろうかと思い、ふと現実に戻され、し
くしく泣いて帰った。

それから5年以上、私は本は読んだが書面もチラシも作らず、友達
と毎晩、繁華街に出かけ夜のクラブやラウンジで青春を謳歌した。

文系の私に取り、左から右へ流れる文字が存在すると言う事は、私
のアイディンテティを否定され、書類を書く事を放棄させたも同じ
である。

それが今では諦め、30代半ばからボクシングを科学的かつ理論的
にする為、本を読み体の使い方の筋肉の動きや、骨格の勉強をして
それをパソコンに書き写し、いつしか慣れ、今ではこうして書いた
上に書籍を出し、売る様になった。

時代が変わろうとも、人は基本さえ分かっていれば、応用で何とか
なる。

本を読まないのに、パソコンの操作だけ覚え、書面や手紙を書いて
もまともな内容の書面にはならない。

最近AIが出来て、人がいらなくなるとか、将来殆どの人が職を失
う、という哀れで愚かな事を声高に言う人がいる。

AIだろうがパソコンだろうが、使うのは人である。

例えばものを書くと言う行為は、科学が進歩しようが便利になるだ
けで、考えたり入力するには、各人のコツコツと行う努力の結集で
ある叡智が内容を左右する。

AIが弱気を助け強気を挫いたり、政治家になり、全部のAIが全く
同じ考えや志、行動をとるような事はあるまい。

何故そんな事もわからず、テレビに出る無能なコメンテーターは、
こんな知的レヴェルの低い事を、鬼の首を取った様に言い、周りの
無能で無力なアナウンサーが、なるほどそうですね、と追随するの
か私にはさっぱり理解出来ぬ。

うちのジムの子供はボクシングを教え、テレビは見るな、本を読み
公園で遊べ、スポーツは何でもしろ、と言わずとも、親御さんの教
育がいいのか、言わずとも皆理解している。

人は生まれた時、徳を持たせて頂き人間として生まれてくる。
才能や技は後で付くもので徳や信、と言った根本に比べると、そん
なに重要なことではない。

まずは北九州の子供達が、そんな当たり前の教育を受け、新市長の
下、強くて優しくて、徳のある子供だらけの町にしたい。

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