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メディアの話。

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メディアの話を、します。
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#マンガ

メディアの話 マンガと漫画家の出身地と売り上げと「地図」と。

こちらのサイトに、漫画の歴代売り上げランキングが載っている。

で、売れっ子漫画家の出身地を調べてみた。

パッとみた時に、思いませんか?

そう、地方出身者が目立つ。ような気がする。

じゃあカウントしてみよう。
東京出身者が関わっている漫画が何作品あるか。
100位中10.5作品(原作・作画で分かれている場合は0.5、生まれが東京だが育ちが別の場合も0.5 でカウント)である。
東京都の人口は

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メディアの話その130 結局ドラえもんが世界史上最高のSFであり続ける理由。

結論から先にいうと、古今東西のSFの最高傑作はドラえもんだなあ、とつくづく思う。

なぜか。ドラえもんは、人間のなかにあるSF的なるものの本質を、第一話で完璧につまびらかにしているからである。

ドラえもんが最初に見せる「未来」は何か。

タイムマシンだ。しかも大仰なかたちをしていない。デロリアンのかたちもしてないし、巨大な機械もない。学習机の引き出しである。

すごい。ドラえもんのタイムマシンは

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メディアの話その129 非東京人がつくった漫画都市としての東京郊外。

日本の漫画、といえば、トキワ荘である。

豊島区東長崎。目白通りを目白駅から4キロ走り、一方通行の出口をちょっと逆走したところにあったボロいアパートである。

いまは、記念館が、もともとのトキワ荘の近所にある。

世界を席巻し続ける、日本の漫画・アニメの世界の本流は、ここから生まれた。

ここでポイントは、トキワ荘にいた漫画家たちは、東京人じゃない、ってことである。だから、ぼろいアパートに集結して

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メディアの話その127 料理とファッションとサバイバルと、文化の知性と。

料理は、日本人にとって最も大きな「知性」である。

唐突にそんなことを思った。

イタリアは、「ファッション」である。

アメリカは、「サバイバル」である。

ものすごく「ベタ」なことなんだけど、偏差値とか収入分布とは別に、それぞれの文化にどっしり根差している「非言語的な知性」みたいなものが、それぞれの文化にある。

で、日本の場合、それは圧倒的に「料理」ではないか。

たとえば、イタリアでは「フ

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メディア論80 南伸坊さんとイラストレーション

メディア論80 南伸坊さんとイラストレーション

7月6日、東急文化村でやっていた南伸坊さんの「私のイラストレーション史」の対談イベントは南さんと糸井重里さんのとっても楽しい企画だった。

で、2人の話を聴きながら改めて思い出した。それは、南さんの『さる業界の人々」(タイトル糸井さん)が私にとってのメディアの仕事の最高の教科書だったことを。

会場には『さる業界』=エロ本業界の伝説の編集者、櫻木徹郎さん=Sさんと末井昭さん=Sくんもいらしていた。

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