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わたしの本棚に入る前の本〈4〉

 この春も相変わらず、積読、そして心の中の積読(本棚に入る前の本)が減る気配がちっともありません。
 とても嬉しいことなので、直近で気になっている本の一部を順不同で挙げてみました。いつか本棚に入るその日を楽しみに待ちつつ。

 前回の本棚に入る前の本まとめはこちら👇


ここはすべての夜明けまえ

間宮 改衣 著/早川書房

◇老いない身体を手に入れた彼女の家族史
2123年10月1日、九州の山奥の小さな家に1人住む、おしゃべりが大好きな「わたし」は、これまでの人生と家族について振り返るため、自己流で家族史を書き始める。それは約100年前、身体が永遠に老化しなくなる手術を受けるときに父親から提案されたことだった。
かいていったらなっとくできるかな、わたしは人生をどうしようもなかったって。

後述の紹介ページより引用

 出版前からSNSを騒がせていたことでお馴染みの一冊。内容的にかなり興味があるのですが、文体が独特なので私の悪い頭でも読み切れるのかしら……という不安と、”SNSで話題沸騰!”みたいな本との相性がどうだろうかとドキドキしています。表紙がとても好きです。

※追記:読みました!


闇の中をどこまで高く

セコイア・ナガマツ 著、金子 浩 訳/東京創元社

未知のパンデミックに襲われ、世界は一変した。余命わずかな子供たちを安楽死させる遊園地で働くコメディアンの青年、亡くなった人との短い別れを演出するホテルの従業員、地球を離れて新天地をめざす宇宙移民船……滅びの危機を経て緩やかに回復してゆく世界で、消えない喪失を抱えながら懸命に生きる人々の姿をオムニバス形式で描く、新鋭による切なくも美しい第一長編。

後述の紹介ページより引用

 コロナウイルスの流行を知ってしまった私たちにとって、「未知のパンデミック」という状況は空想の物ではなくなってしまいました。だからこそ、こういう設定の物語が気になります。


MI6英国秘密情報部スパイ技術読本

レッド・ライリー 著、木下 恵 訳/原書房

SAS隊員、そしてMI6エージェントとして数々の作戦をおこなってきたキャプテンが誰もが実践できるようわかりやすく紹介!
監視から秘密の通信手段、身の回りのものによる自己防衛術、そして情報収集術から危機回避法まで、元エージェントが分かりやすい具体例とともに案内する。序文イアン・シャープ(007/ゴールデンアイ)。

後述の紹介ページより引用

 もしかしたら私の人生にも、ちょっとした監視に秘密の通信手段を使う時が来るかもしれないので……(?)


シャーロック・ホームズの護身術 バリツ: 英国紳士がたしなむ幻の武術

エドワード・バートン゠ライト 著、田内 志文 訳、新美 智士 監修/平凡社

名探偵シャーロック・ホームズが宿敵モリアーティ教授とライヘンバッハの滝で対決した際に披露した伝説の格闘術バリツ(Baritsu)。
そのルーツはイギリス人エドワード・W.バートン=ライトが日本の柔術にボクシング、サバット、ステッキ術を組み合わせて生み出した護身術「バーティツ(Bartitsu)」ではないかと言われている。1899-1900年に発表された当時そのままの120点を超える写真と文章で幻の護身術を一挙紹介。

後述の紹介ページより引用

 私はシャーロック・ホームズがとても好きで、以前ホームズについてのエッセイを書いたほどです。世界中のホームズファン全員が長年思って来た「ところでバリツって何?」という疑問に迫る本作は、情報が公開されてからずっと気になっている一冊です。


名画のかごを編む: かご作りから画家の暮らしや時代背景に思いをめぐらす

佐々木 麗子 著/誠文堂新光社

フェルメールの≪牛乳を注ぐ女≫やマネの≪草上の昼食≫など名画で描かれたかごの作り方を紹介します。
古くから人々の生活になじみ、さまざまなシーンで活用され名画にも描かれてきたかご。そんなかごを描いた画家や時代背景を解説しながら、かごの素材や技法を絵画から読み解きます。作品の作り方は豊富な写真とイラストで解説。籐をはじめ、アケビやヤマブドウなど、さまざまな素材を使ってパンかごやバスケットが作れます。名画に出てくるかごを作って、実際の生活で使ってみませんか。

後述の紹介ページより引用

 名画についての解説本はたくさんありますが、「かご」に絞った視点のものは見たことがない気がしたので……。目の付け所がシャープだね、とはまさにこのこと。


名前が語るお菓子の歴史 [新装版]

ニナ・バルビエ&エマニュエル・ペレ 著/白水社

伝統と革新が織りなすフランス菓子に「名前の由来」からアプローチ。美しい名に隠された意味を知れば、お菓子がいっそう味わい豊かに

後述の紹介ページより引用

 物の名前の由来って知るの楽しいですよね。しょうもない理由なものもあれば、歴史的な背景で巡り巡って名前が決まったとか。そういうのをまとめて知れるのは面白そうです。


sekuda作品集 POCKETS -ILLUSTRATION BOOK

sekuda 著/パイ インターナショナル

ありのままの自分を表現する人物を描く、イラストレーター「sekuda」。
「sekuda」の作品に登場するのは、個性豊かなファッションを身に纏い、色とりどりの体表を彩る多様な人物たち。
本書は、写実的かつイラストレーションならではのラフなタッチを残して描かれた人物画を中心に、多数の描き下ろしとともに加筆修正を加えた厳選作品を約120点収録しました。

後述の紹介ページより引用

 大好きなイラストレーター、sekudaさん初の画集とあってとても楽しみです。私がsekudaさんのイラストと出合ったきっかけ、そして好きな物語と出合ったきっかけはこちらのエッセイでも紹介しています。

 

いろいろな幽霊

ケヴィン・ブロックマイヤー 著、市田 泉 訳/東京創元社

失恋した瞬間を永遠に繰り返す幽霊、雨となって降り注ぐ幽霊、方向音痴の幽霊、瞬間転送装置が生み出す幽霊……イタロ・カルヴィーノ短編賞受賞作家が贈る、時に切なく、時におかしく、そして時にはちょっと怖い幽霊たちの物語を100編収めた不思議な短編集。

後述の紹介ページより引用

 英語版の表紙を見て可愛いな~と思っていたので、日本語版もその雰囲気のままだったのがとても嬉しいです。私はホラーが苦手なんですが、この本に集まって来た幽霊はちょっと風変わりな感じがするので、ぜひとも読みたいです。

※追記:読みました!


魔女のまなざし

角野栄子 著、くらはしれい 絵/白泉社

『魔女の宅急便』の著者が初めて魔女をテーマに綴ったエッセイ集。
物語に登場する魔女や、外国で魔女に出会ったお話、魔女の薬草や食べ物、おしゃれなどを温かなまなざしで語ります。
1997年刊行の『魔女のひきだし』に改稿、描きおろしを加え、角野栄子の素敵な暮らしも収録した、新たな1冊です。

後述の紹介ページより引用

 以前映画『カラフルな魔女 ~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』を試写会で拝見して以来、時々角野栄子さんに思いを馳せる時があります。そこへ来て、前々から好きなイラストレーターのくらはしれいさんの挿絵でエッセイが読める本が発売されると知って、好き×好きじゃん……! と大変興奮した次第です。


青い煮凝り

エドワード・ゴーリー 著、柴田 元幸 訳/河出書房新社

ゴーリーのオペラへの愛が凝縮された悲劇的物語。歌姫カヴィグリアと、その狂信的なファンである孤独な男ジャスパーの運命はいかに。細密な線画で表現されたダークなゴーリーの真骨頂。

出版社紹介ページより引用

 こちらもイラストが前々から好きだった作家。そこに、まるでこれ自体がオペラになりそうなストーリーが重なるんですから、ぜひ手元に置いておきたいですね。


不思議な時計 本の小説

北村 薫 著/新潮社

 私は時計という概念がとても好きなので(見た目も好きです)、時計と名のつく本は目に付きやすいです。本との出合い、演劇や映画といった題材には興味があるので、覗いてみたいなと思いました。江戸川乱歩も好きですし……。

第51回泉鏡花文学賞を受賞した『水 本の小説』に続く、著者独自の連作小説。
記憶の森を探り行き、本との出会いを綴る。深まる謎を追い、魅惑の創作世界へ――映画、詩歌、演劇、父との思い出。萩原朔太郎『猫町』とジャン・コクトー、江戸川乱歩「パノラマ島奇談」と美術館のパノラマ。塚本邦雄生誕百年、シェークスピア劇での松たか子、大竹しのぶの慧眼……はるかな異界へ連れ出される9篇。

後述の紹介ページより引用


 実はまだ、前回の本棚に入る前の本でさえ読み切れていないのですが、次から次へと心の積読が増えて行って人生が盛り上がって参りました。
 今後も増え続ける積読、心の積読の山を眺めながら、生きて行きたいと思います。



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