2023年上半期の本ベスト約10冊
2023年の上半期は、色々本を読みました(上の画像はその一部です)。せっかくなので、2023年6月末までに読み終えた本(刊行年問わず)の中から、特に好きなものを選んでみました。
なお、2023年の読了・本関連ツイートはこちらにまとめました。あなたの積読拡充のお供にぜひどうぞ👇
※以下、全て敬称略&順不同。読了ツイートに感想を加筆しているものもあります。
※出版社名後に発行年を記載。
月面文字翻刻一例
川野芽生 著/書肆侃侃房(2022)
『無垢なる花たちのためのユートピア』を読んだ時、この人が描く世界を好きになってしまうのは仕方ないよなぁと感じました。この、最高に居心地が悪くて居心地のいい浮遊感を知ってしまったら、もう逃れられません……。
老神介護
劉 慈欣 著/KADOKAWA(2022)
劉慈欣作品は本作と『円 劉慈欣短篇集』を読んだのですが、全作に共通してSF描写の迫力はもちろん“貧困層の苦難”や“一般の生活”がドキュメンタリー並みにリアルに描かれていて、凄みがあるなぁと感じました。それ故にまた更にSFの重厚さが増す……。
夕暮れに夜明けの歌を 文学を探しにロシアに行く
奈倉有里 著/イースト・プレス(2021)
本作については、こちらのエッセイでも取り上げています。直接的に関係があるわけではないのですが、ロシア・フィンランドという土地柄から、連想した作品同士でした。
その昔、N市では: カシュニッツ短編傑作選
マリー・ルイーゼ・カシュニッツ 著/東京創元社(2022)
また、こちらのツイートに翻訳者の方が反応を下さり、嬉しい続報を教えて下さいました🙌
すべての、白いものたちの
ハン・ガン 著/河出文庫(2023)
白い世界の中にサッと散る赤が鮮明で残酷。それでいて飲まれるような白。不思議な雰囲気の本でした。
外国語の遊園地
黒田龍之助 著/白水社(2023)
中庭のオレンジ
吉田篤弘著 / 中央公論新社(2022)
装幀や挿絵は、著者が担当しているとか。何と多才な……。
鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室
エリック・フアシエ著/早川書房(2022)
ツイートで触れている映画『幻滅』は、19世紀フランスの文豪オノレ・ド・バルザックの小説を原作にした2023年公開の映画です。当時のメディア戦略(今で言うダイレクトマーケティングや世論誘導など)を鮮やかかつ冷酷に描いた作品で、大変見ごたえがありました。
暗殺者たちに口紅を
ディアナ・レイバーン著/東京創元社(2023)
シニア本の感想まとめはこちらにあります。
ループ・オブ・ザ・コード
荻堂顕 著/新潮社(2022)
オレンジ色の世界
カレン・ラッセル著/河出書房新社(2023)
もう一度記憶を消して読みたい本。
約10冊だから11冊あってもいいよね!と開き直って選びました。どの本もとても好きですし、ここに挙げていない本も含め好きな本を見つけられるよい2023年上半期だったと思います。
後半戦でも、自分にとって良い本との出会いがあれば嬉しいですね。
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