仕事を辞めるタイミングと方法を考える

仕事を辞めるというのは、人生において大きな決断です。退職することで、その職場で得られるはずだった経験や人脈が途切れるため、冷静に判断することが大切です。しかし、必要以上に我慢を続けるのは必ずしも良い選択ではありません。次のステップが見つかっている場合、辞める判断がしやすくなり、より前向きな気持ちで新たな挑戦に踏み出せるでしょう。

私自身、これまでほとんど円満退社をしてきました。派遣社員の時には工場長から「社員にしてあげるように掛け合う」と引き留められたこともありましたが、私はやりたいことや次の道が見つかっていることもあり、申し訳ないと思いつつ辞める決断をしました。次の選択肢がある状態を作ることで、安心して辞めることができましたし、どんな場面でも気持ちに余裕を持つことができました。

次のステップを探すことでストレスを軽減する

状況によっては、どうしても辞められないこともあるかもしれませんが、その場合でも心理的な「逃げ道」を作っておくことは非常に有効です。これは、1960年代にウィスコンシン大学の心理学者によって行われたラットを使った実験からも示唆されることです。この実験では、2匹のラットをそれぞれのカゴに入れ、定期的に電流を流す環境に置きました。両方のカゴにはボタンが設置されており、片方のラットはそのボタンを押すことで電流を止めることができた一方、もう片方のラットはボタンを押しても電流を止めることができません。

その結果、自分で電流を止められるラットは、ストレス値が低く、精神的にも安定していることが明らかになりました。この実験からわかるのは、「自分で状況を変えられる選択肢がある」という認識がストレスを大幅に軽減するということです。転職活動などで次の選択肢を用意しておくことで、現状に縛られすぎず、精神的な余裕を持てるようになるでしょう。

私も一度、すぐには辞められない事情がある中で転職活動を始めた経験があります。転職先がすぐに決まらなくても、求人情報をチェックしたり、面接を受けたりすることで「ここから抜け出す道もある」と感じられ、現状の閉塞感が和らぎました。こうして次の選択肢を探しておくことで、「どうしても無理なら新しい場所へ行ける」という心理的な余裕が生まれ、現職でのストレスも軽減しました。

自分の権利を守りながら計画的に退職する

退職は労働者の権利であり、最終的には自己の意思で行使するものです。会社から「人手が足りないから残ってほしい」と頼まれることがあっても、それはあくまで会社側の都合です。自分の人生を優先し、自分が納得できるよう、会社と退職時期を話し合って計画的に進めることが大切です。

仕事を辞めるという選択は確かに大きなものですが、次の一歩をしっかりと見据え、適切なタイミングと方法で辞めることを考えていきましょう。心に余裕を持ちながら、前向きに新しい道を進むための準備をしておくことが、未来をより明るいものにしてくれます。

もし退職を考えていて、「次のキャリアで役立つスキルを身につけたい」とお考えであれば、ITスキルの習得も一つの方法です。私はIT講師として10年ほどの経験があり、次世代にその経験を伝えたいと考えています。そのため、バリでIT講師育成キャンプを2月から開始し、未来のIT講師を育てるための活動を始めようと思っています。新しいスキルを身につけ、キャリアの選択肢を広げるための一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

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