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【レジ袋有料化で得た莫大な利益】

私がスーパーを経営していた山梨県では、2008年から全国に先駆けて「レジ袋有料化」を全県で実施していた。

環境への配慮というスローガンに納得がいかず、そもそもお客様から代金(ペナルティ)を取ることによって、マイバッグの持参率を上げようとする試みに賛同できなかったが、県からの強い要請で、嫌がる他のスーパーをまとめて有料化の先鞭をつけた。

環境への貢献はさておき、それまで経費で支出していたレジ袋をお客様に買って頂くことによる企業の利益は莫大なものだった。

当時一枚2円で仕入れたレジ袋をほぼ全てのスーパーが5円で売った。2円の仕入れ経費がなくなった上に、差額の3円が儲かる。そして購入する際には消費税も加算されるのだ。

「環境のためにレジ袋辞退を!」と言いながら、心の底では「沢山買ってくれ!」と願っていたかも知れない。

スーパーの純利益など売上げの1〜2%くらいのものだ。そこにレジ袋有料化特需で棚ボタの利益が流れ込む。

私はそのことを強く訴えて、自社では一枚2円の原価で売り、辞退してくれたお客様には仕入れ分の2円をポイントでバックした。

それでも納得がいかず、各レジに一円玉を用意し、それでレジ袋を買ってもらい「実質無料」を続けていた。家庭に残ったどんなレジ袋も一袋1円で下取り、再生して2円で販売もした。

すべては「レジ袋有料化で利益を出してはいけない!」との思いがあったからだ。

県内大手スーパーは、億を超える利益があったにも関わらず、その地域還元は1%の植林程度。県の担当者に「有料化の利益の使い道を協力してくれた県民に公開せよ!」と言っても無視され続ける始末。おかげで競合他社からは総スカンを食らい「余計なことを言うな!」と脅かされた。

私は12年前、山梨県で有料化の先鞭をつけたが、今でも反対である。有料にしなくても、消費者が自主的に辞退したりマイバッグを持参する社会にするのが本来の姿だろう。その意味でもこれからの子供達への教育が大切だと思う。

断言する!これは「レジ袋有料化」ではなく「レジ袋商品化」それが「中の人」だった私個人の結論。

レジ袋有料化で枚数を減らし、根拠の信憑性はともかくCO2を削減したり、国民の環境への意識を高める!これには何の異論もない。


▲スーパー側のデメリットは「万引きが増える」これだけ!

お客さんがマイバッグやバスケットを持ち込むことが容認されれば、自ずと万引きは増える。怪しいと思っても「国が推奨してる!」と言われたら返す言葉はない。そしてそれを逆手に取って「誤認逮捕」の示談金をせしめるプロもいる。だからほとんど見て見ぬフリをして、顧客の良心に任せるしかない。なにより環境と防犯は別問題

⭕️ 方やメリットはとても多いo(^▽^)o

① これまで経費だったレジ袋費用は全額仕入れに移行する。(経費分丸儲け)
すなわちレジ袋原価が一枚3円なら『来店客数×3円』の経費が発生していた。これがゼロになる。

年商50億程度のウチのスーパーでさえ年間1,000万円の経費だから、皆さんがよく知る大手スーパーやコンビニの利益と言ったら…(((;゚Д゚)))、怖い怖い。

② 3円で仕入れたレジ袋を5円で売れば2円儲かる(そしてレジ袋価格に消費税も加算される)
「マイバッグ推奨」と言いながら「できれば買って欲しい」と思う経営者は私だけではなかったはず。

①+②=◯◯億円!これがスーパーが得た利益なのである。新たに名入りのショッピングバッグを売っても利益が出る。スーパーの最終利益など売上げの1〜2%程度、とんだ「特需」が舞い込んだものだ。


おまけに国は「レジ袋有料化で発生した収益は公表しなくてもよい」との方針を示した。法制化せずに無理矢理やらせた負い目と、企業への協力金代わりと考えるのはヘソ曲がりの私くらいか。有料化前にこれを指摘した業界関係者は誰もいない。

正直に【レジ袋商品化】と言えば、いくらで売ってもいいはずだ。
海外ではペットボトルを再利用したカラフルなショッピングバッグを格安で販売し、お土産としても好評である。「思わず使いたくなる!」これが日本には欠けていないだろうか?

アメリカのエコバッグ(原料は廃ペットボトル)

【結論】これ以上スーパーやコンビニを儲けさせないためにも、レジ袋を辞退してマイバッグを使おう!

…ん?目的は違うが、まんまと罠にハマっている・・・。


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