小林 久 (元スーパーやまと社長)

2017年12月に倒産した老舗スーパーの3代目。あなたが失敗した時、迷った時、逆境の時、倒産地獄から生還した私だからこそできる励ましを届けたい。皆さんの力となり、笑顔になれる記事を投稿していきます。私もまだ発展途上です、一緒に成長していきましょう!

小林 久 (元スーパーやまと社長)

2017年12月に倒産した老舗スーパーの3代目。あなたが失敗した時、迷った時、逆境の時、倒産地獄から生還した私だからこそできる励ましを届けたい。皆さんの力となり、笑顔になれる記事を投稿していきます。私もまだ発展途上です、一緒に成長していきましょう!

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    【倒産後記① 一番みじめな場所から始めよう!】

    2017年末、負債総額17億円で経営破綻した山梨県限定で有名な「スーパーやまと」。その社長が恥ずかしげもなくその顛末を綴った本を出版する。 その名も「こうして店は潰れた」 「会社を潰したヤツが何を今さら!」と競合他社からは本の広告や書評さえも握り潰される始末。そこには業界の暴露話が盛り沢山に記されている。 「いいさ、それならまだ買い手がつかない潰れた店先で売ってやる」という訳で、最高に惨めな場所に自分を晒し、店舗の店先に机を並べ、妻と2人で売り始めた。 「100年以上地

      • 【あの日・あの瞬間から5年…】

        早いもので突然の倒産騒ぎから5年が経ちました。 12月6日、私がFacebookで地元の皆さんに送ったメッセージですm(_ _)m 5年前の今日、スーパーやまとは105年の歴史に幕を下ろし倒産しました。 皆様の期待に応えられなかったことは誠に申し訳なく、多大なご迷惑をお掛けいたしましたことをあらためてお詫び申し上げます。 この5年、筆舌に尽くしがたい毎日を送ってきましたが、これも「贖罪」だと自分に言い聞かせています。 「諸行無常」とは言いますが、皆さんの記憶からも次第に

        • 【地域貢献、何のため?誰のため?】

          ✅ 郷原(きょうげん) : 道徳家を装って郷里の評判を得ようとする俗物を差す言葉。 難しい言葉である。 「あれもした、これもした!」と勝手に地域貢献したつもりで自画自賛する私。人によっては気に入らないタイプの経営者である (笑)そんなことは分かっていた(^^; 弊社「スーパーやまと」が100周年を迎えた時、記念式典も記念事業もしなかった。あえて言うなら寂れた甲府市中心街の空き店舗に出店した程度(それもその後お払い箱にされたが)。 友人 「100周年なんだから、なんかし

          • 【スーパーやまとが潰れた5つの理由】

            私はよく人に聞かれる。 「では、あなたの会社を潰さない様に時間を戻せるとしたら、いつに戻したいですか?」 ✅ 私はこう答える。 「店がまだ4~5店舗くらいで、目の届く範囲で経営していた頃に戻れたら、倒産はしなかったかもしれないし、M&Aもできたかもしれない。 正義の味方気取りで潰れた店を再生したり、儲けに繋がらない社会貢献など、一切しなければ破産まではしなかったと思う…」 しかし振り返ると、その時点時点で私は何一つ迷うことなくそれを推し進めた。他に選択肢がない以上、

            【倒産・自己破産あるある】

            私の経験から…。 Q. 死んでお詫びをしなければならないの? ➡️死んだら「死んでお詫びができるか💢」と言われるからムダ! Q. 夜逃げか自◯しかない? ➡️全然必要なし、全くの幻想。逃げなければ、自分のどん底は「倒産を決断した時」と分かる。友達も減らない、元々友達じゃなかった人が去っていくだけ。 Q. 内緒で金を貯めて隠しておけば、破産しても大丈夫? ➡️個人のすべての口座を2年間遡って金の出入りを調べられる。 資産隠しもバレる。行き先が裁判所から警察に変更される

            【超訳 現代用語の基礎知識~破産者編】

            倒産・破産して性格が歪んだ私が感じた、辞書とは違う言葉の解釈です。 【時期尚早:じきしょうそう】 (使用例) 倒産したのに本なんか出して、人前で話すなど時期尚早だ。債権者に謝罪するのが先だ! (解説)→一生その時は来ない。「倒産社長の復活など俺は永遠に認めない!」の意。法的処理後に債権者以外の人が使う言葉。 【自己責任:じこせきにん】 (使用例) 全ての結果は自己責任だ! (解説)→人を責めるのに最適な言葉。未経験者が多用する。責任を取ることは難しく、その際限はない。

            非•自己破産の勧め〜【家財道具を売って生活費を作る】の巻

            会社の経営者は融資の連帯保証人になっているケースが多いため、倒産すれば同時に自己破産せざるを得なくなる。日本ではなおさらのことでもある。私はこれを経験したので、余計なお世話と知りつつ、皆さんのご参考になればと思い書かせて頂く😄 まず債権者に少しでも支払う(配当)ために、身近にあるものは換金される。現金99万円以上の手持ち資金、定期預金、保険解約返戻金、自己所有の車なら25万円以上の差額、各種会員権。 これらを「管財人」と呼ばれる裁判所から任命された弁護士が換金していく。

            【自己破産するということ】

            社長たるもの「会社の責任はすべて背負う!」とは言ったものの、上場会社の社長でなければ実際そうなった場合は悲惨の一言に尽きる💧 会社の借入れの連帯保証人であれば家屋敷や預金、会社名義の車も保険も全部換金して債権者に少しでも多く配当する。「責任を取る」とはそういうものだし、覚悟もあった。 どんな理由であれ会社倒産は社長がいけないm(_ _)m  私が債権者でもそう言う。 これがアメリカでなら「逆境を経験したキャリア」がプラスとなりリターンマッチもできる。トランプもディズニーも

            【倒産後記⑨ 倒産社長の家族】

            倒産・破産した社長の家族は、計画倒産か資産隠しでもしない限り何も残らない。倒産の全ての責任は社長にあり、債権者に少しでもお返しするために資産は売却され、担保に入れた土地や家も明け渡す。 保険の解約返戻金、車や家財道具も売却され、現金99万円だけが手元に残る。そして世間から白い目で見られる。問答無用!当然だ。 連帯保証人ではない家族に返済の義務はないが、 我が家では「会社を守るため」に全員が資金繰りに協力してくれた。 妻の貴金属や定期預金、ピアノやギター、思い出のCDやD

            【倒産後記⑧ 倒産したら社長はどうなるの?】

            倒産した社長に降りかかる不安は、 ① 従業員はどうなるのか? ② 取引先はどうなるのか? ③ 地域はどんな反応をするのか? その3つを書かせていただいた。 「会社を潰しておいてどの口が言う💢」 「債権者が許すまでは世に出るな!」 「本まで出して講演会だと?時期尚早だ!(その日は来ないの意)」 ごもっとも思いつつ、債権者以外の方からの指摘は、劣後ローンと同じで後回しである。 最後に追加で『④倒産社長はどうなるか?』を書かせてください。 連帯保証人でもある社長は、担保に入

            【倒産後記⑦ 倒産したら地域の反応はどんな感じ?】

            倒産した社長が思うこと…。 ① 従業員はどうなるのか? ② 取引先はどうなるのか? ③ 地域はどんな反応をするのか? 最終回は③の地域や世間の反応について 細かく言えば「地域」と「世間」では反応が異なる。 「世間」とは、ぼんやりした一般論で語ることが多く、攻撃的な反応も珍しくない。倒産経営者やその家族はこの洗礼を受ける。 そこには「誰一人取り残さない」「差別を無くそう」のSDGsの理念は無い。 ✔︎社員を路頭に迷わせやがって! ✔︎取引先に一生かけて償え! ✔︎死ん

            【倒産後記⑥ 倒産したら取引先はどうなるの?】

            さて、会社が倒産した時、社長の頭をよぎる不安は、 ① 従業員はどうなるのか? ② 取引先はどうなるのか? ③ 地域はどんな反応をするのか? と書いたが、今回は②取引先に関する話を。 長年お世話になった取引先に、こちらの都合で迷惑を掛けることは、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいである。反対の立場ならなおさらで、これは一生背負うことになる。 銀行の支援(リスケ)により3年ぶりに黒字転換した弊社。 年末年始の売り上げ増で、来期に弾みをつけようと思っていた矢先に、信用不安からメイ

            【倒産後記➄ 倒産したら従業員はどうなるの?】

            会社が不幸にも倒産した時、社長が考えることはなんだろう? 私だけの経験かも知れないが、 ① 従業員はどうなるのか? ② 取引先はどうなるのか? ③ 地域(世間)はどんな反応をするのか? 大きく言えばこの3つくらいだと思う。 (④「自分はどうなるのか?」というのがあるが、社長なんか自分の責任なんだから知ったことか!と思われるのでここでは触れないでおく) さて、今回は①の従業員についてのお話。 会社の倒産と同時に、社長を含め全ての従業員は即日解雇となる。 私のスーパ

            【実録:私の倒産物語 ③ Xデー『翌日』】

            2017年12月7日倒産翌日、今日から自分は倒産社長として、ご迷惑を掛けた人たちに対する贖罪を一生背負っていかねばならない。 「私は絶対に逃げない!」などと決断するのは容易いが、それを実行に移すことはとても難しい。 覚悟を決めていつもと同じ場所(会社)へ向かう…。違うのは非常事態を想定して家族が避難した妻の実家(同じ市内)からの道程であること。 まだ、電気も水道も新聞も普段通り通っている。 朝刊一面に倒産の記事が大きく書かれていた。 ローカルスーパーの破綻など珍しく

            【実録:私の倒産物語 ② Xデー『当日』】

            2017年12月6日朝、寝ぼけ眼の私は取引先の社長からの電話に起こされた。 「社長、今市場で『今日スーパーやまとが倒産する』という話で持ち切りだよ!本当なの?」 とんでもない!これから年末商戦となり売り上げも利益も増える。 来週以降のチラシも既に印刷済みだ。忘年会や新年会を前に、店を閉める飲食店があるか? 私は、自信を持ってその噂を否定した。 嫌な雰囲気とともに、いつも通り出社した私に店長から電話が入る。 「社長、今朝納品予定の酒が納品されません!問い合わせたらシス

            【実録:私の倒産物語 ① Xデー『前日』】

            2017年12月5日、そろそろ年末商戦に向けて社内も活気づく頃。おせち商品やよく売れる酒類の発注も済ませた。 4年間の赤字も、金融機関のリスケ(元本返済の猶予)のおかげで黒字に転換することができた(^^ゞ  私も従業員も必死に頑張った結果だ(^^)/ その反面、支払い遅延に協力してもらったメインの大手問屋は、親会社からの出向社長に代わってから急に、手のひらを返したように対応が厳しくなった。 「金を払わないと納品を止めるぞ!」 「今までの恩義など俺には関係ない!」 「