見出し画像

同人というものへのそこはかとない憧れ

小説をコツコツ独りで書いていると、ついつい同人というものに対する思いが募って来ることがある。現代的なそれにはあまり興味がわかないのだけれども、いわゆる明治期などの同人に対しては羨望のような感覚を抱かずにはいられない。といっても、そういった昔の同人にとりわけ詳しいわけでもなく、ただ漠然としたイメージを以て憧れているに過ぎないのだが。

即ちこれは恐らく文学の世界からの影響ではなく、巨匠・手塚治虫を筆頭に多数の漫画家たちを輩出したあの東京椎名町のトキワ荘における新人漫画家たちの集団「新漫画党」や、石森章太郎が主宰した「東日本漫画研究会」といったグループから多分に刺激を受けて――もっとはっきり云うと、少年の頃に読んだ藤子不二雄Ⓐの『まんが道』に激しく感化され、その結果、昔の同人なるものを切に憧憬しているのだろうなと思う。

そこまで同人に憧れているのであれば、自分でそれを主宰すれば良いではないかと考えたりすることもある。しかし、前述した通り、現代的な同人にはあまり食指が動かない。もちろん志を同じくする者たちと切磋琢磨したいとは思いつつも。しかし、これも一種の激しい思い込みの類に過ぎないから、いつかこの頑迷な考えに変化が生じたりすることもあるやも知れない。その折には皆さん、どうか小生の仲間になってくださいませ。なにとぞ。なにとぞ。

この記事が参加している募集

スキしてみて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?