ヤマモトノボル(障がい者支援団体代表・弘前市前副市長)

障がい者支援団体代表。自分の周りで起こったことや、公務員時代の様々な経験談とその裏話な…

ヤマモトノボル(障がい者支援団体代表・弘前市前副市長)

障がい者支援団体代表。自分の周りで起こったことや、公務員時代の様々な経験談とその裏話などをご紹介。人生みち半ば日々勉強 Facebook @genkidasohirosaki Twitter @genkinahirosaki

最近の記事

子ども𠮟るな来た道だもの年寄り笑うな行く道だもの

 私は、子供のころ3世代で暮らしており、小さい時は祖母に面倒を見てもらっていました。  祖母は、戦後の農地改革云々で田畑を手放し弘前に移り住んでからは大変な苦労したそうです。ただ私が物心ついた頃からは生活が厳しいのにも関わらず外に働きにでることもなく厳格な祖父のもとで専業主婦として日々の生活を送っていました。  祖母は、とても優しい人で「子どもは絶対叱ってはダメ、かわいそうだ」とよく言っていました。私は祖母に一度も叱られたことはありません。  私が、中学生の頃に祖父が肺炎で急

    • 公務員時代の自戒とこれからの役割

      弘前れんが倉庫美術館の投稿で「山本さんは刀を置かない人だ」と言われたことについて書きましたが、今回はいま一度公務員時代、特に弘前市役所で勤務していたころの自分について、「自戒」の意味を込めて書いてみたいと思います。 県庁時代 私は、大学を卒業して運よく県庁に入ることができました。 入庁して3年間は、地元の土木事務所で道路や川などを工事するために必要な土地を買収する仕事をしました。その後は「本庁」と言われるところに異動し、制度改正などの堅い業務を経験した後に、新しい事業や改革

      • 男5人兄弟の真ん中(障がいのある息子をもつ親として学んだこと)

        私には、子どもが5人いて、なぜか「男」ばかりです。 子どもの名前は、最後に「人(と)」をつけていて、長男「かんと」、次男「けいと」、三男「あつと」、四男「がくと」、最後の五男は「れんと」と名付けました。  それぞれの頭文字を繋げると「か・け・あ・が・れ」となります。子ども達には、兄弟仲良くみんなで協力して成長していってほしいと願っています。  五男それぞれ個性があって、その個性のぶつかり合いの中で日々賑やかな生活を送っていますが、今回は、男5人兄弟の真ん中、要となる三男のこと

        • 地元飲食関係者を守るために職域接種を行ってはどうか?

          今回は、新型コロナの経済的影響を最も受けている飲食関係者を対象にしたワクチンの職域接種について、拙い行政経験の私ですが、僭越ながら書いてみました。 私も役所を辞め民間企業の一員となり、地元飲食関係者の方々の苦しさを身近で感じ、心が痛い日々が続いています。 美味しい料理とお酒を気の置けない仲間と大声で笑いながら楽しめる日が一日で早く訪れることを願っています。 (待ったなしの厳しい現状) 先日、地元弘前市の繁華街「鍛治町」を夜に歩いてみました。 スナックはもちろんのこと、人気

        子ども𠮟るな来た道だもの年寄り笑うな行く道だもの

          弘前れんが倉庫美術館

          弘前れんが倉庫美術館がフランス国外建築賞グランプリを受賞しました。 弘前市民の一人として大変誇りに思いますし、れんが倉庫を市で取得するため所有者との交渉を行った身としてとても感慨深いです。 今回は所有者の方とどのような話し合いをして最終的に市に譲ってくれることになったのかをちょっとだけご紹介したいと思います。 (一回3時間超の話し合い) 青森県内には青森市、八戸市、弘前市と地域の核となる市が3つありますが、当時は美術館がないのは弘前市だけでした。 文化都市でもある弘前に美術

          弘前さくら祭り②

          今回は、すっかり定着した弘前さくら祭りの新しい魅力「花筏(はないかだ)」について書きたいと思います。 記録的な早咲きのさくらは、もう散り始めています。 弘前市民が日本一の桜まつりと自負する「弘前さくら祭り」は、先週17日から実質的に開会し、コロナ禍なので自粛している方が多くいるのか人出は例年にはまったく及ばないものの、県内外からそれなりの数の観光客が桜を楽しみに訪れているようです。 弘前のさくらは、りんごの栽培技術をベースにした独特の技術で管理されており、その技術で管理さ

          弘前さくら祭り

          全国的にコロナ禍が深刻化する中で、今日から「弘前さくら祭り」が実質的に開幕します。※17日から準まつり体制(出店など内容は同じ) 昨年は弘前公園を封鎖し、マスコミから市民までSNSでの桜の投稿すら制限されました。 コロナの感染状況をみると、大阪を中心に変異株が猛威を振るっており、昨年の同時期よりも感染者数は増加しています。 青森県内でも青森市で複数のクラスターが発生するなど予断を許さない状況です。 経済を回すのは必要だと思います。収入がないと生活できません。でもクラスター

          子どもを産むたび出世が遅れる女性地方公務員

          今回は、女性の地方公務員が子どもを産むたびに出世が遅れていくという役所の慣例について、ご紹介したいと思います。※公務員は恵まれているというご指摘もあると思いますが、実例としてご紹介します。 (生涯年収と年金) 社会にでて働くと月々の給料と業績に応じたボーナスをもらうことになりますが、働き始めてから退職するまでもらった労働対価の総額を生涯年収というそうです。 あるところのデータによると男性の生涯年収は約2.7億円、女性は約2.2億円となっていて、約5千万円の格差があります。

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          こどもの送り迎えに一日2時間って、どんだけ~!!

          今回は、雪国の子どもの送迎事情について書きたいと思います。 私には、息子が5人います。 この春から四男が小学校に入学しますが、色んな事情があって、次男、三男、四男がそれぞれ違う小学校に通うことになります。 運動会が重なったらどうしよう?参観日は??学習発表会は???などと今から心配ですが、そんなことより一番心配なのは「学校までの送迎」です。 次男はバス、三男は妻の車、一番ちっこい四男は徒歩、でと通学する計画ですが、下の写真のような大雪の日に3人を車で送るとなると、家を出てか

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          子どもの学用品ってリサイクルできないの?

          今回は、子どもが入学するたびに買わされる「学用品」について書いてみました。 (小学校の学用品ってたくさん) 3月の残り数日、今年も入学の季節がやってきました。我が家の4男もこの春から小学校に入学します。その一方では、「今回もまた同じ学用品を一式買わされ、夜中までかかって鉛筆やお金に名前を付けることになるのか」と思うと気持ちが落ち込みます。 入学と同時に買わされる学用品して印象的なものは何と言っても「さんすうBOX」です。数やお金のことなど算数の基礎を勉強するのに使うのだと思

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          日本一の桜を守る「弘前公園の桜守」

          今回は日本一の桜を守る「弘前公園の桜守」ができた背景をご紹介したいと思います。 世の中は依然コロナ禍の最中にありますが、今年もまた桜の季節がやってきました。 私の住む街にある弘前公園には、日本最古のソメイヨシノをはじめ約2600本もの桜があり、圧倒的な花のボリューム感や、見頃がちょうどゴールデンウィークに重なることもあり、日本一の桜祭りとして毎年多くの人が訪れます。 (弘前公園の桜守) 私が働かせていただいていた弘前市役所には、日本一の桜を毎年見事に咲かせる人たちがいます「

          「ことば情け」という津軽の言葉

          津軽には「ことば情け」という言葉があります。 働きはじめた頃に、母親から「人と話すときは「ことば情け」って大事だはんで」と言われたことを思い出します。 「ことば情け」とは、おそらくですが、優しい言葉や相手を気づかった言葉を会話の中にはさむことだと思います。 私は今50歳になりましたが、今になってこの「ことば情け」の大切さを感じています。 仕事をしていく上では、年齢に関わらずその立場に応じて年上の人に対して厳しい言葉を使って指示をしたり、きつく断ったりすることがあります。中で