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【プロット】太っ腹の映画監督が、遊園地に

 T県に日本最大級のテーマパークがオープンした。
 早朝から深夜まで営業しているため、CMは閉店後の3時ごろに撮影する。
 営業時間に撮影できないし、年中無休だから仕方がない。
 映画監督の脇田は、ここで映画を撮るため下見に来ていた。
 どうしても昼間撮る必要がある。
 青空を画像合成するわけにはいかない。
 空のリアリティが演技に影響するからだ。
 だが、貸切にするには予算が足りなかった。
「自腹を切ればいい ───」
 全財産を影売っても足りなければ資金作りのために会社も売る。
 ただし、映画を撮った後で ───
 最高の作品ができれば、自分の人生など捨ててもいい。
 覚悟がなければ、表現者ではない。
 脇田にとっては、ごく普通の振る舞いだった。


「利益」をもたらすコンテンツは、すぐに廃れます。 不況、インフレ、円安などの経済不安から、短期的な利益を求める風潮があっても、真実は変わりません。 人の心を動かすのは「物語」以外にありません。 心を打つ物語を発信する。 時代が求めるのは、イノベーティブなブレークスルーです。