薬膳教室 木の芽

国際薬膳師の藤井杏紀奈と申します。福岡市内で薬膳講座、レシピ提案、中医薬膳学に基づいた…

薬膳教室 木の芽

国際薬膳師の藤井杏紀奈と申します。福岡市内で薬膳講座、レシピ提案、中医薬膳学に基づいた体質チェック&食事アドバイスをしています。東洋医学の知識を活用して、毎日を元気に過ごし、周りからいつもキレイだねってほめらるようなお力添えができたら嬉しいです。

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薬膳体質チェック

薬膳の目的薬膳というと、ナツメや高麗人参の入った「参鶏湯(サムゲタン)」や、スパイスのたくさん入ったカレーを想像する方が多いかと思います。 もちろん、それも正しいのですが、薬膳の目的は身体の状態に合わせた処方を行うことです。 必ずしも、漢方薬剤を用いた料理とは限りません。 例1:カゼをひいて背中がゾクゾクするときはショウガを入れたお粥を食べます。 これは、ショウガには身体を温めて身体の表面にある病気のもとである寒気を追い出す働きがあるからです。 例2:暑い夏の日にスイカ

    • 薬膳の成り立ち その③ 母の愛

      今回は、三国志より前の時代の書物「後漢書」からのエピソードです。 薬膳の起源は諸説ありますが、 そんなに昔の書物に記載されているなんて驚きでした。 人に合った薬膳を提供するには、よほどの観察力と知識がないと、ぴったり合うものは作れないかと思います。この話に出てくる母親は、困難な状況の中でも、子ども達に愛を捧げ続けた素晴らしい方ですね✨ 下記のリンクから「薬膳体質チェック」にて ご自身の現在の体質を調べてみてくださいネ

      • 薬膳の成り立ち その② 1日に70回毒された人

        薬膳や東洋医学を勉強する上では 絶対に避けて通れない『神農本草経』 二千年以上前から、薬膳の基本は変わっていないって、すごいことですよね。 国際薬膳師の勉強で、 覚えるのに苦戦した歴史ですが、 一番強烈にインパクトがあったのが、神農さんでした^^; 上薬、中薬、下薬が〜…よりも 「1日に70回毒された人」と覚えました 笑 神農は木材で農具をつくり、土地を耕して五穀の種を まき、農耕を人々に伝えたそうです。 神農本草経に出てくる一節は、よく韓国や中国の時代劇ドラマでも登場

        • 薬膳の成り立ち その①

          薬膳を深堀りするシリーズ 単発の薬膳講座では、時間の都合でお話できない 雑学や歴史、豆知識を今後アップしていきます。 良かったらお付き合いください♪ ちなみに、 中医学と韓医学(漢方と韓方)ってどう違うの? と聞かれることもありますが 大阪弁と京都弁みたいな感じだと思っています。 どちらも関西弁だけど、似ているようで、少し違う。 海に近いとか、砂漠に近いとか、 高温多湿とか、乾燥が厳しいとか 環境に影響されるものは大きいんですよね。 下記のリンクから「薬膳体質チェッ

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        薬膳体質チェック

          活動実績

          【2015年】 ●薬膳アドバイザー 取得 【2017年】 9月 ●福岡市西新に薬膳レストラン「自然からのおくり物」オープン メニュー監修 11月 ●KBC九州朝日放送「サワダデース」生放送出演 【2018年】 1月 ●FBS福岡放送「めんたいワイド」出演 4月 ●西日本スポーツ新聞「寄って魅店」 (4月25日刊) 5月 ●博多阪急ユトリエ 「薬膳の視点から暮らしのアドバイス」講座 7月 ●FBS福岡放送「バリはやッ!」出演 【2019年】 1月 ●TVQ九州放送

          七草粥

          1月7日は、人日の節句です。 「人を大切にする」という意味があるそうです。 発祥は、中国の唐の時代に、人日の日に七種菜羹(ななしゅさいのかん)と呼ばれる七種類の野菜が入った汁を食べて、無病息災を願ったと云われています。 日本には平安時代に伝わったらしいです。 せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ 何故このラインナップになっているのかは不明ですが、中身は地域によって異なることもあるそうです。 古来の中国のように、七種の好きな野菜を入れたら良

          年越しそば

          今年も1年間お疲れ様でした。 年末といえば、年越しそば! 細く長生きしますようにとか、 無病息災で過ごせますようにとか、 蕎麦は、風雨にさらされても日が照ると再び元気になるらしく、 何度も元気に蘇るようにという願いを込めたりするそうです。 由来は諸説あるようで、 蕎麦は切れやすいため、今年の苦労や不運を綺麗に切り捨てて、新しい年を迎えるという意味もあるそうです。 そういえば、蕎麦ってグルテンがないのでブチブチ切れやすいんですよね~ かしま自然農園 さんで蕎麦打ち体験

          かぼちゃのスープ

          昨日は冬至でした。 北半球では一年で最も夜が長く、昼が短い日。 中医学では夜を陰、日中を陽ととらえます。世の中のあらゆる二つの相反する性質を持つものが陰陽と区別しています。 冬至を境目に太陽の力が徐々に強まっていきます。 中医学では「陰陽転化」といいます。 あらゆる物事の陰陽は、ある一定の程度に達すると、 「陽極まれば、陰となる。陰極まれば、陽となる」 という変化が起こります。 日本では柚子湯に浸かったり、 南瓜を食べるなどの習慣があります。 カボチャは夏が旬の野菜ですが

          かぼちゃのスープ

          飲み会や焼き肉などに行くときは・・・

          飲み会や忘年会のシーズンです。 今年は昨年までとは違い、行動制限もないため お誘いが多いのではないでしょうか?   私もいくつかお誘いを受けましたが、 何故か全てスケジュール合わず…🥲 3つもあればどれか一つくらい参加できそうなものでしょうに、タイミング合わない事もあるんですね💦 新年会があれば楽しめたら良いなぁと思っています。 会食が多くなると、お酒や脂っこいものを 食べすぎて胃腸が苦しい… なんてことがよくありますよね。 そんな時は、「生の」大根を食べましょう! 大根

          飲み会や焼き肉などに行くときは・・・

          鼈(すっぽん)は滋陰類の王様

          スッポンは、古来より滋養強壮・ 不老長寿に優れた食材として珍重されてきました。 古代中国の医学書「神農本草経」や「本草綱目」では、各部位に色々な効能があり頭、甲羅、肉、 卵、血、胆のう、脂肪など各部位別に記されています。 スッポンは陰液(体液や潤い)非常に強く補う大補陰の食材です。薬膳の本場中国では、不妊症、婦人科疾患、各種腫瘍などによく用いられます。血の熱を取り除く作用もあり、マラリアの処方にも利用されていました。 日本でも、江戸時代の魚の百科事典 「魚鑑 (うおかがみ

          鼈(すっぽん)は滋陰類の王様

          柿の用途いろいろ(部位別)

          実は、福岡県は柿の収穫量第3位だそうです。 生の柿は身体の熱を鎮めたり、酒の毒を解消したり、肺を潤して渇きを止めるといった作用があ り、発熱や咳、口内炎、二日酔いに期待できます。 身体を冷ます効果が強いので、冷え症の人が生の柿を食べすぎるとや下痢を起こします。 空腹時の食べ過ぎにも注意です。 蟹と食べ合わせると腹痛を起こします。 干し柿にすると、温性に変わり、肺を潤して咳を止めたり、肺熱による出血を止めたりします。 また、お腹の調子を健やかにします。 咳や渋り腹(頻繁に

          柿の用途いろいろ(部位別)

          ピェンロー鍋(扁炉)を作ってみた。

          白菜が激安! 福岡では昼間、雹(ひょう)が降っていましたね。 冷たい雨で冷えた身体には鍋が染みます。 白菜を大量に美味しく食べるにはどうしようか? 豚バラとポン酢でさっぱりいこうか?と悩んでいたら… ふと、何年か前にdancyuで読んだ作家の妹尾河童さんが紹介していたピェンロー鍋を思い出して、作ってみました。 妹尾さんが中国で食べた美味しい家庭料理だったんだとか。 詳しい内容は忘れたけれど、すごく食欲をそそられたのを覚えています。 材料はシンプルに 水で戻した干し椎

          ピェンロー鍋(扁炉)を作ってみた。

          栗と舞茸ごはん

          栗は、中医学では「腎の果」といわれています。 栗は補腎壮腰の効果があり、 「薬王」と称される唐の時代の医師、孫思邈(そんしばく)は、こういっています。 「栗、肾之果也、肾病宜食之」 (栗は腎の果であり、腎病に有益である) 果物の中で栗は腎に最も有益であるといっています。 秋分を過ぎて、良い感じに過ごしやすい気候になってきましたが、なんとあと半月経てば立冬です!😲 冬は腎を補う事が肝要なので、冬に備えて食べておくとオススメです。 明の時代の医師、李時珍(りじちん)は、『

          栗と舞茸ごはん

          青みかんの皮

          決断力に欠ける人は、胆が弱っている?! 「胆」は、ものごとを判断し、決定する働きを司ります。 肝の気の流れを助け、不良な刺激を防ぎ、精神や情緒を安定させます。 薬膳では陳皮(チンピ)がよく使われますが、青皮(セイヒ)はご存じでしょうか? 青みかんは中医学では 青皮(セイヒ)と呼び、未熟みかんの皮のことをいいます。 気の巡りがうっ滞している。 イライラ、鬱っぽい等の症状を緩和します。 生理前に胸が張って痛いという症状にも良いです。 他にも、食べ過ぎてうまく消化しきれてい

          無花果のヴェリーヌ

          福岡では「とよみつひめ」というブランド品種のイチジクがスーパーで並ぶようになりました。 イチジクは収穫後に傷みやすいので、福岡県外で流通することはあまりないそうです。 イチジクは通常、皮を剥いて食べますが「とよみつひめ」は皮がとても薄いので、そのままかぶりついて食べられます。 イチジクは薬膳において「潤下(じゅんげ)類」に分類され、大腸を潤滑にし、排便を促進するが、激しい下痢は起こさないのが特徴です。 便秘がちな方、肌や粘膜の乾燥を感じる方にオススメです。 ちなみに、ヴ

          無花果のヴェリーヌ

          梨 にしだ果樹園(熊本)よりお取り寄せしました。

          まだまだ厳しい暑さは残りますが、 蝉の鳴き声の変化に伴い、夏のピークは過ぎたんだなぁと感じました。 まもなく季節は秋になります。 次第に空気が乾燥していきます。 中医学では、秋分までの前半期間を「温燥」といい、秋分以降〜立冬までの期間を「涼燥」といいます。 温燥は残暑による汗と乾燥した秋気の影響で、津液不足の状態となります。夏バテ、喉の乾燥や痛みなど体調を崩しがちです。涼性、甘味やゴーヤなどの苦味の食材を用いて身体の余熱を鎮めて津液を生じさせます。 涼燥とは、より空気の

          梨 にしだ果樹園(熊本)よりお取り寄せしました。