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かったぱしから読書生活

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大学卒業以来、ずっと出版業界。本が好きで、ずっとこの世界で暮らしている。読書はフィクション派。ファンタジー好きなれど、時代物、ミステリー、純文学、何でも来いで、ひたすら濫読。読書… もっと読む
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2021年7月の記事一覧

長岡弘樹「巨鳥の影」

長岡弘樹「巨鳥の影」

長岡弘樹「巨鳥の影」(徳間書店)。「傍聞き」で日本推理作家協会賞を、「教場」で週刊文春ミステリーベスト10第1位を受賞している本格ミステリー作家の送る推理短編集。いずれも人生の機微や裏表を暗示する小品集。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B09BB58BSC/
1️⃣巨鳥の影
現金300万円の盗難事件に関わる2人のスペイン人の容疑者。ハビエルはGSで、エ

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JJM女子柔道部物語、遂に春高全国大会へ❗️

JJM女子柔道部物語、遂に春高全国大会へ❗️

(作)恵本裕子+(画)小林まこと「女子柔道部物語⑪」。ちなみに現在は東京オリンピック開催中であるが、作者の恵本裕子はアトランタオリンピック女子柔道61kg級金メダリスト。それにしても兄の金メダルを大喜びしている昨日の阿部詩は可愛らしかった。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B098WG2QXH/
春高北海道大会61kg級決勝では神楽えもと才木和泉のカムイ

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アサヒ芸能7/15特大号「戦国武将の㊙︎老後と終活を暴く」

アサヒ芸能7/15特大号「戦国武将の㊙︎老後と終活を暴く」

アサヒ芸能7/15特大号の特集に「戦国武将の㊙︎老後と終活を暴く」。アサヒ芸能の歴史ネタは面白くて、割と好き。例によって監修は、多摩大学客員教授の河合敦、芸人の桐畑トール、歴史タレントの小栗さくら🌸の怪しい面々。
 長寿においては、明智光秀の天海僧正伝説と島津義弘の65歳出兵。真田昌幸や宇喜多秀家ら敗将たちの悲しい老後。プライドを捨てた今川氏真の老後、糞尿に塗れた豊臣秀吉など。そして戦国武将の長

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「キングダム62」味方が何を考えているかわからない⁈

「キングダム62」味方が何を考えているかわからない⁈

原泰久「キングダム62」。中華統一を目論む秦の嬴政は、遂に六大将軍を復活させた。かつての六将は白起、王騎、王齕、司馬錯、胡傷、摎。そして新しい六将は蒙武、騰、王翦、楊端和、桓騎。そして六つ目の席は空席。おそらく最後の席は王賁、蒙恬、飛信の若手三将軍で競えということだろう。大将軍の復活は、戦争の自由を意味する。
 早速開かれた戦端で、最初の標的は李牧将軍を追放して国力が落ちた趙。王翦を中央に、楊端和

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辻真先「アリスの国の殺人」

辻真先「アリスの国の殺人」

辻真先「アリスの国の殺人〈新装版〉」(徳間文庫)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B098JSF95X/
児童書出版の幻想館が新たに立ち上げる漫画雑誌「コミカ」立ち上げるために、強制的に異動させられた編集者の綿畑克二は大いに迷惑であった。自分を抜擢した明野編集長を大いに恨んでいた。しかし昔気質のモーレツ編集長の迫力に、われ知らず惹かれる克二でもあった。

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高橋洋一「嘘と感情論で封殺された5つの日本の真実」

高橋洋一「嘘と感情論で封殺された5つの日本の真実」

高橋洋一「嘘と感情論で封殺された5つの日本の真実」(徳間書店)。電子書籍版はこちら↓
https://www.amazon.co.jp/dp/B098NQXLTK/
 著者は、大蔵省理財局資金企画室長を経て、首相官邸の内閣参事官などを歴任し、小泉・安倍・菅内閣でもブレーンとして活躍していた。しかしABC(朝日放送)「正義のミカタ」で、日本のコロナ禍を「さざ波」と発言し、その後の「屁みたいなもの」「

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