病後回復期、サルコペニアの栄養療法で意識するべき2つのこと
本日も結論からいうと
1.病後回復期とサルコペニアには十分な栄養と2g/kg/dayのタンパク質投与を確保する
2.高齢者は栄養療法を患者本人だけに任せずメニューにつき積極的に介入すべし
です。
その理由についてまとめてみました。
本日も引用は
です。
1.病後回復期とサルコペニアには十分な栄養と2g/kg/dayのタンパク質投 与を確保する
エネルギー量に関しては回復期、サルコペニアに共通して十分な栄養量を確保することが必要です。廃用症候群と言われるような患者に関しては消費エネルギーはそこまで多くないかもしれませんが、そのほとんどに低栄養も合併していることが言われていますので、積極的な栄養療法が必要です。
特に高齢者やサルコペニアに関しては同化力(筋合成をする力)が低いためにタンパク質量の確保が必要です。高齢者ではタンパク質摂取量を0.7kg/kg/dayと1.1kg/kg/dayで比較すると、3年で前者の方が2倍の筋肉量減少が観察されたという研究があります。高齢者では1.5g/kg/dayやそれ以上のタンパク質量が必要と考えられます。
ここは日々高齢の患者さんと関わる機会の多い医療従事者や、身近に高齢者がいる人も、意識させてあげるべきところかもしれません。
2.高齢者は栄養療法を患者本人だけに任せずメニューにつき積極的に介入すべし
日本ではフレイル(虚弱)に該当するような高齢者はあまり肉など若者がガツガツ食べるようなものを食べたがらない傾向にあります。タンパク質をとっていても、植物性タンパク質(おそらくアミノ酸スコアやロイシン含量が少ない)中心の食事だと同様に筋肉量減少するという研究もあります。
高齢者には単純にタンパク質をとるだけでなく、その種類まで指導・介入す必要があり、肉類のすすめや、プロテインドリンクやパウダーなど効率のよい良質なタンパク質摂取をすすめるべきと言われています。
確かに最近では健康や筋トレへの関心から、スーパーやドラッグストアでも、手軽にタンパク質が豊富な食材を手にいれられます。
じいちゃんが甘いジュースを買って飲んでいたら
こっちの方が健康的だよといってプロテイン(↓例)をあげたり・・・
チョコレートを食べていたら・・・(↓例)
みたいな感じですすめてあげるのも大事なのかなと思います。
普通に考えておじいちゃんたちはプロテインとか得体の知れないものを自ら買おうとはしないと思うので。
しかも最近のプロテインやプロテイン系のお菓子はおいしいので、一度知るきっかけさえあれば、継続もできそうですよね。
もちろん過度な摂取は、腎臓への負担などの弊害も報告されていますが、過度に摂取できるほどのエネルギーがあれば、そのおじいちゃんにはそもそも必要ないと思うので。笑
腎機能障害の人に対しても、影響がある研究とそうでない研究と報告されているので、そのあたりも今後の課題となりそうですね。
ということで
病後回復期、サルコペニアの栄養療法で意識するべき2つのこと
についてまとめました。
結論は
1.病後回復期とサルコペニアには十分な栄養と2g/kg/dayのタンパク質投与を確保する
2.高齢者は栄養療法を患者本人だけに任せずメニューにつき積極的に介入すべし
となります。
本日も引用は
でした!
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