YOLOz(ヨロズ)

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急がなくていいよ

https://youtu.be/LfvugyvBikU?si=l2DBZbOJfQAbwT63  久しぶりに、心を穿たれるような音楽に出逢いました。  それはこれまでに無かった色を纏った音で、柔らかなボーカ…

YOLOz(ヨロズ)
9か月前
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「6ミリグラム」とバンドについて

 この度、数年ぶりにバンドの活動を始めました。 バンドとは言ってもメンバーは私とボーカルの2人だけ、そのほかは微力な私を支えてくれる親しい友人たちに力添えを頂い…

YOLOz(ヨロズ)
10か月前
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癇癪①

おまえというやつは、いつからそのように傲慢に なってしまったのだ。 何を見るにも目を細め眉を顰め、耳に入るものもただ 鼓膜を揺さぶるのみである。 かようにも薄っぺら…

備忘録 2

今日は少し雲が多いです。 でも、昨日の晴れた天気のおかげか、外は暖かく、春の陽気も感じられます。 そちらはどうでしょうか。2日ぶりに自由になった身体で、みんなに挨…

2

備忘録

今朝は少し冷えます。 桜も葉に変わって、肌もすっかり春に馴染んできたのに、久しぶりにコートを着ました。 でも、やはり日差しは春めいていて、おかげでなんとか目線は高…

日々の形とは

「それじゃあ、来週の土曜日ね」 という口約束を、掌のスマホのカレンダーなんて曖昧なものだけで安心しきってしまっていた。 そんな脆いものじゃなく、たとえば、夜の次は…

「月が綺麗ですね」

日本語とは美しいもので、一つ感情を表すために十も言葉を選べてしまうことがよくある。 もしかしたら、それだけの言葉があるおかげで、私たちは十倍の感情を持っていると…

音楽理論はなにから勉強すべきか

初めに前書きとして一言。 音楽理論の勉強って、ネット上(もしくは書籍上)の文字だけで学習するのは本当に難しくて、私自身もお勧めすることはないんですが…。 特にネッ…

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愛たい

ひとつ抱えた心臓をみんな、大切に胸の奥に仕舞っている。脳には傷ひとつないが、私の世界にはどこか影が落ちている。 見てみたい景色があるのだ。光、音、それらに酔って…

水辺にて②

控えめなギター。ピアノの音に額を撫でられるようで、頭のそのさらに奥をストリングスが覆う。 そこに溶け込むボーカルは、まるで愛しい人へ手紙を書くように、一字一句を…

水辺にて①

影が伸びてゆく。 肌に張り付くような潮の匂いが、目の端から鼻の奥へと流れ込んでくる。 6月。 網戸を開ける。 鈍く光っていた街灯の輪郭がくっきりと現れ、同時に湿気た…

急がなくていいよ

https://youtu.be/LfvugyvBikU?si=l2DBZbOJfQAbwT63

 久しぶりに、心を穿たれるような音楽に出逢いました。
 それはこれまでに無かった色を纏った音で、柔らかなボーカルを包み、優しい言葉を運んできます。こんな曲を作りたいと切に思ったのは、ヨルシカのノーチラスという曲に出逢って以来、実に4年ぶりのことかと思います。

 今年の春が過ぎるころ、それまでずっと

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「6ミリグラム」とバンドについて

「6ミリグラム」とバンドについて

 この度、数年ぶりにバンドの活動を始めました。
バンドとは言ってもメンバーは私とボーカルの2人だけ、そのほかは微力な私を支えてくれる親しい友人たちに力添えを頂いてようやく形になった、ささやかなチームです。

 既に楽曲を聴いてくださった方はご存知の通り、ボーカルには私が心から信頼するmoκoを迎えました。先ずは彼女への感謝の思いが尽きません。

 彼女と出会った当時、私はとうに売れたいだとか人気者

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癇癪①

おまえというやつは、いつからそのように傲慢に
なってしまったのだ。
何を見るにも目を細め眉を顰め、耳に入るものもただ
鼓膜を揺さぶるのみである。
かようにも薄っぺらなエゴイズムでのみ、己を留めて
いるのである。

それがどれほど愚かなことか、おまえには知る由もない。其の思想に相反せんとするものを正義の心を以て糾弾し、ただ狭く、陽の光も差さぬおまえにとっての楽園へと、その身を追いやってしまうのだ。

備忘録 2

今日は少し雲が多いです。
でも、昨日の晴れた天気のおかげか、外は暖かく、春の陽気も感じられます。
そちらはどうでしょうか。2日ぶりに自由になった身体で、みんなに挨拶に回っているところでしょうか。

一昨日は心の準備も何もなくあなたの姿を目の当たりにしたので、驚きと動揺で涙を堪えられませんでした。
昨日は、心がだんだん受け入れ始めると同時にようやく現実のものとして実感が湧いてきたので、悲しみを抱えき

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備忘録

今朝は少し冷えます。
桜も葉に変わって、肌もすっかり春に馴染んできたのに、久しぶりにコートを着ました。
でも、やはり日差しは春めいていて、おかげでなんとか目線は高く、歩幅は広く、今日も歩いています。

昨日は2023年の4月9日。日曜日。
地元の先輩達と、散った桜を眺める花見でもしようかと話していましたが、運良くその日は気分が乗らず、家で過ごしていました。
朝ごはんは、同じくらいの時間に食べていた

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日々の形とは

「それじゃあ、来週の土曜日ね」
という口約束を、掌のスマホのカレンダーなんて曖昧なものだけで安心しきってしまっていた。
そんな脆いものじゃなく、たとえば、夜の次は朝が来るみたいに信じてしまえるものの方が良い。
まあ、それだって朝が来るまで"絶対"ではないんだろうけれど。
それにしたって私とあなたの関係なんて比にもならない程に曖昧で、脆くて、どうしていつ千切れてしまうかも分からないような紙切れを掴ん

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「月が綺麗ですね」

日本語とは美しいもので、一つ感情を表すために十も言葉を選べてしまうことがよくある。
もしかしたら、それだけの言葉があるおかげで、私たちは十倍の感情を持っているとさえ言えてしまうかもしれません。

"I love you."をあなたを愛しています、という代わりに、月が綺麗ですね、と表現した人の話があります。
それ自体は日本語の美しさとはまた別のように感じるが、その感性はやっぱり日本語的で美しくて、溜

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音楽理論はなにから勉強すべきか

初めに前書きとして一言。

音楽理論の勉強って、ネット上(もしくは書籍上)の文字だけで学習するのは本当に難しくて、私自身もお勧めすることはないんですが…。

特にネット上の情報なんかはメチャクチャなものが多くて、先日それを鵜呑みにしてしまっている方を見かけたので、気が向いた時にゆる〜く、出来るかぎり分かりやす〜く音楽理論の話を綴っていきたいな、と思います。

それから、ひとつ大切なおはなし。

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愛たい

ひとつ抱えた心臓をみんな、大切に胸の奥に仕舞っている。脳には傷ひとつないが、私の世界にはどこか影が落ちている。

見てみたい景色があるのだ。光、音、それらに酔って、この世のものじゃないみたいに心が叫ぶ瞬間。
子供の頃からの憧れは、いつしか呪いみたいに静かに、淑やかに、脳を取り巻いて離れなくなってしまった。
雑踏、林立する鉄コンと埃の混じった雨粒。日々が腐っていくことすら日常で、何も感じなくなってし

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水辺にて②

控えめなギター。ピアノの音に額を撫でられるようで、頭のそのさらに奥をストリングスが覆う。
そこに溶け込むボーカルは、まるで愛しい人へ手紙を書くように、一字一句を丁寧に追う。

陽が差してきた。
音が跳ねる。私の胸も、つられて跳ねる。

今日はうちに帰ったら思いの丈を綴ろう。紙とペンはどこに仕舞ったっけ。筆が滑るままの言葉はきっと、私の心を穏やかにしてくれる。この木々も、バス停の看板も、波も風も、潮

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水辺にて①

影が伸びてゆく。
肌に張り付くような潮の匂いが、目の端から鼻の奥へと流れ込んでくる。

6月。
網戸を開ける。
鈍く光っていた街灯の輪郭がくっきりと現れ、同時に湿気た香りが頭の後ろらへんをくすぐる。
波は良い。風も良い。
陽が昇るのを待ち続けるバス停の青い看板が、木々の隙間に見え隠れしているのも、なんだか良い。
私もこの景色に溶け込んでしまおうと、サンダルを引っかけて外へ出た。

夜はまだ涼しいが

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