癇癪①

おまえというやつは、いつからそのように傲慢に
なってしまったのだ。
何を見るにも目を細め眉を顰め、耳に入るものもただ
鼓膜を揺さぶるのみである。
かようにも薄っぺらなエゴイズムでのみ、己を留めて
いるのである。

それがどれほど愚かなことか、おまえには知る由もない。其の思想に相反せんとするものを正義の心を以て糾弾し、ただ狭く、陽の光も差さぬおまえにとっての楽園へと、その身を追いやってしまうのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?