時間薬、2人分。映画『百日告別』2015年、台湾。
期待通りのしみじみいい映画でした。
台北、高雄、沖縄、石垣島。
愛する人と旅をしたくなる、素敵な映画。悲しい映画でもあるんですが。
台湾のお葬式映画といえば、『父の初七日』。あちらは、めいっぱい道教的な世界観の映画だったけど、『百日告別』は仏教式。初七日、四九日、百日。監督の実体験をもとにした映画だとか。
突然の事故で、大事な人を失う主人公。行き場のない思いを抱えた男女2人のが、それぞれ、納得できない気持を抱えたまま、行くはずだった新婚旅行に行ったり、共通の知人を訪ねたりしていく日々。悲しいけれど、なんとかしようと努力する姿を、淡々とカメラにおさめ、映画としてもまとめていく。
仏教式の法事のために、見知らぬ人同士が定期的にお寺に集まり、死者を悼む。回数を重ねるごとに、参加者は顔見知りになり、お互いの気持ちが落ち着いていく様子がわかる。葬式や法事が、残された人たちのためのものだということを、あらためて確認できる。
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